そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





公開日前日の先行レイトショーで観てきた。
ジェームズ・キャメロン製作の最新作。
日本の漫画「銃夢」の映画化。
その感想。

キャメロンの監督作にはハズレがない。
これは僕の中では定説。
「ターミネーター」「エイリアン2」「ターミネーター2」「アビス」「タイタニック」「アバター」……
ほらこうして並べるととんでもない打率を誇ってる。
ところが今回は「製作」だ。
プロデューサーだ。
こうなるとちょっと怪しくなる。
で、結論から言うと、キャメロンが監督じゃなくて、製作で関わってやらかしてしまったダメ映画の1つにこの「アリータ」も追加されてしまったようだ。

監督はロバート・ロドリゲス。
「デスペラード」「フロム・ダスク・ティル・ドーン」「スパイキッズ」「シン・シティ」とかの監督だ。
ほらヤバい臭いがプンプンする。
そして本当にヤバかった。
星は2つ。★★
これ、原作の漫画が悪いのか映画化でミスっているのかが「銃夢」を読んでいないので分からないのだが、見ていて思ったのは「展開が早すぎる」「詰め込みすぎ」「誰が誰で何の目的で動いているのかよく分からない」そして「いかにも連載漫画的な後付けどんでん返しストーリー」などだった。
つまり、失敗している。
おそらく漫画のストーリーを忠実になぞっているのだろうけど、「さっきあんなに反対してたのになんでもう許してんの」とか「さっきまで悪者だったのになんで急に寝返ってんの?」とか、そういう連載漫画特有の逆張り展開がたった2時間の上映時間中にガンガン出てくるのでもうどうでも良くなってくるのだ。
映画の途中、心の中で思わず「しょうもな!」とつぶやいてしまったよ。
まぁくだらないSFものだと思って観ればそれなりに楽しめるので、全否定はしないけど。
これ続編を作る気満々に見えるのだが、果たして続編、あるのだろうか?
巨額の制作費と比較すると、アメリカでも大してヒットしてないようだし。

ただし!
主人公アリータの造形。
これだけは素晴らしく良い。
アクションシーンは格好いい。
強い女の子という設定はいかにも日本っぽいけど、キュンとさせるものをやはり持っている。
もうこの主人公アリータの魅力だけで何とか観られた映画かな。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




アラビアのロレンス 製作50周年記念 HDデジタル・リマスター版 ブルーレイ・コレクターズ・エディション (初回生産限定) [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


随分昔に観たはずなんだけど「長いだけでなんだか面白くない映画だったなぁ」という感想だった気がする「アラビアのロレンス」。
50歳にもなった今、もしかしたら面白くなかったのは若かったからで、今観たらとんでもない名作なんじゃないかと思い、見なおしてみた。
3時間48分もある(前奏とインターミッション含んだ尺なのかは不明だが)。
長い、長い。
その感想。

うーん。
50歳になって見なおしてもそんなに面白くはない。
映像だけはとにかくスゴい。
砂漠でラクダ50頭が歩く超望遠ロングショットとか、馬2000頭ぐらいの戦闘シーンとか、今ではあり得ないガチ映像。
CGではなく本物で、本物の砂漠で撮っている美しさ。
それだけはとにかくスゴい。
ただし、映画としてどうかというと全然面白くない。
主人公のロレンスの感情の揺れ動きが激しすぎて、感情移入が難しい。
さっき意気揚々としていたと思ったら、いきなり落ち込み、今度は全て放り出し、またやる気満々になり、すぐに落ち込む、みたいな感じ。
たぶん史実では数年かかっているロレンスの感情の揺れを3時間48分で描こうとするからついていけないのだろう。
途中から頭のおかしい人にしか見えず、そもそも第一次大戦下の中東情勢についても世界史の基礎知識が薄い僕は、何がなんだか分かりません、って感じだった。
星2つ。★★
アカデミー作品賞作にこの点数は申し訳ない。

色々調べてみた。
実在の人物、トーマス・エドワード・ロレンス。
オスマン帝国(トルコ)へのアラブ人の反乱を指揮したイギリス将校。
実際は165センチと小柄だった。
本当にバイク事故で死んだ。
うんぬん……
それでもやっぱりよく分からない。
映像はスゴいんだ。
デビッド・リーンだから。
でも長いし、面白くない。
砂漠で金かけてよくこんなに壮大な映像撮ったな、という偉大な映画で、ストーリーがどうのこうのではないんだろう。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




レディ・イン・ザ・ウォーター [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ワーナー・ホーム・ビデオ


「ミスター・ガラス」でシャマラン監督の映画の面白さを再認識。
そういえばシャマラン監督作の中でこれ観てなかったなぁ〜と思い、鑑賞。
水の中の女……
どういうこと?
まったく予備知識なしで観てみた。
その感想。

なんだろう。
シャマラン監督の映画がずいぶんと肌に合う。
これも素晴らしい名作だった。
星3つ半。★★★1/2
シャマラン監督作の特徴だった「大どんでん返し」はないのだが、これはこれで素晴らしい寓話。
観て良かった。
結構なお気に入り作になった。

で、調べてみたら、大コケしていた。
Wikipediaによると……
「大きな対抗馬的作品も無く、ミステリー映画に相応しいとされる秋に公開された作品にも関わらず、興行収入は伸び悩み、シャマラン監督の作品では最低の記録となった。これは、過去の作品に比べると大きなオチも無かった事で、評論家に相当叩かれたことが影響した。そのこともあってか第27回ゴールデンラズベリー賞の最低作品賞他全4部門にノミネート、最低監督賞・助演男優賞(シャマラン本人)の2部門受賞という結果となった」
らしい。
……おいおいマジかよ。
確かにどんでん返しはないよ。
でも、超考えさせられるし泣かせられるし奥深い話ではないか?
当時の観客はシャマランに大オチを欲しすぎたんだろう。
「シックスセンス」とか「ヴィレッジ」みたいな大オチ、そうそう考えつかないよ。
にしてもラジー賞にまでノミネートされたとは、意外。
僕は大好き、この映画。
これはおとぎ話なんだよ、おとぎ話。
それが理解出来ないなら観ないほうがいいよね。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )






今度のアカデミー作品賞ノミネート作。
ベネチア映画祭で銀獅子、ゴールデングローブ賞でオリヴィア・コールマンが主演女優賞。
どれほどの名作かと思い、公開初日の金曜日に鑑賞。
その感想。

うーん、これの作品賞受賞はない。
星は2つ半。★★1/2
女同士のドロドロ闘争劇は面白いと言えば面白いのだが(特に前半から中盤にかけて)、最後に向かうにつれ「これどんな着地点に落とし込む気なのかなぁ?」と不安になってきて、そしたら案の定、まさかの尻切れトンボのエンディングを迎え、「は?」「で?」となってしまった。
惜しいなあ、実に惜しい。
もうちょい踏み込んで物語の落としどころを作れれば良かったなぁと思う。

……というところで色々調べてみた。
どうやらこの話、史実をベースにしているようだ。
アン王女、レディ・サラ、アビゲイル、すべて実在の人物だし、物語の流れも歴史的事実と符合する。
で、この映画は「コメディ」らしい。
いやコメディにしては笑えるところがそんなになかったけどね(少なくとも日本人の観客たちには)。
女優3人の演技は確かにずば抜けて素晴らしいので、アカデミー賞でも主演女優賞、助演女優賞辺りはありそう。
ただし作品賞となると、これは厳しいだろう。
これだったら「ファースト・マン」の方が100倍アカデミー賞にふさわしいのだが、ノミネートすらされていないのはどう考えてもおかしい。
今年のアカデミー賞はやはり「ROMA」か「グリーンブック」なんだろうな。
で、アカデミー女優エマ・ストーンはやはり素晴らしく魅力的。
今回は(ある意味)悪役だけど、とても良い味を出している。
主演と言っても良い。
トップレスのシーンも1ヶ所だけあって、「おおっ」と目が覚める(笑)。
だが主演はいちおうオリヴィア・コールマンってことになっている。
この女王役を演じた女優も素晴らしい。
そしてもちろんレイチェル・ワイズも。
これ、少しだけネタばらしをすると、レズビアン話なのだ。
まぁそうだろうと誰もが思うだろうけど。
でも映画作品としては最終的に尻切れトンボ。
なんか惜しい。
うん惜しい。
うん。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )






「ラ・ラ・ランド」で32歳でアカデミー監督賞を獲ったデイミアン・チャゼル監督の最新作。
アポロ11号で月に初めて降り立ったニール・アームストロング船長の実話の映画化。
その感想。

はい、大傑作!
久々に出ました5点満点!★★★★★
これは凄い傑作。
映画館で絶対見たほうがいい。
ただし、ぜんぜん面白くはないけどね!(笑)

いわゆる「娯楽映画」という意味では、まったく面白くない。
月面着陸した人類の偉業、なんてベタなものを描いてないから。
超個人的な話なのだよこれ、そこがスゴい!
歴史上の偉業ととらえられ(まぁ実際そうなんだけど)、歴史上の偉人と思われているアームストロング船長が、その内面に「ある過去」を抱えていて、友人たちの死を何度も乗り越えて、それでも淡々と、仕事としてその使命(ミッション)に挑んだ冷静沈着な姿が、とても抑制の効いた脚本と演出で描かれ、もう「こんな映画観たことないわ」ってぐらい、まったく映画的なドキドキもハラハラもしないし、させようとも監督思ってないし、実際ぜんぜん「もうダメだぁぁぁぁぁ!」とか「うおぉぉぉぉ!」とか「死ぬなぁぁぁぁ!」とかがないのに、気付いたら硬く手を握りしめ、緊張して前のめりで固唾をのんでスクリーンを見つめていた……そんな映画なの。
もう凄いとしかいいようがない。

たしかに欠点はある。
たくさんある。
長いし、画面は揺れて気持ち悪くなるし、ぜんぜん盛り上がらないし。
でも、これは傑作だと思う。
なぜアカデミー作品賞にノミネートされていないのか?
されるべきだし、作品賞獲ってしかるべき映画だろ、これ。
馬鹿なアメリカ人にウケなかった理由は、「ファースト・マン」でググると出てくるWikipedia記事の下の方の「騒動」ってところに書いてあるので、各自読んでもらえれば分かると思うけど、ぶっちゃけ「チャゼル差別」だと思う。
若きチャゼルくんのあまりの天才ぶりにみんなが嫉妬してノミネートしなかったのだ。
この若き監督は本当に本物の天才なのだ。
この映画を観てそれを確信した。
こんな映画を30代で作れる奴なんて、昔のキューブリックとか黒澤とかコッポラとかスピルバーグ級の天才だと思う。
凄いぜ、デイミアン・チャゼル。
一生付いていく。
僕の方が先に死ぬだろうけど。

もう興奮冷めやらぬという感じで、この映画についてはずっと語っていられる。
僕のブログを読んで、この映画観に行こうと思ってる方には、いくつか先に注意点。
まず座席はいちばん後ろの席がいい。
なるべくスクリーンから離れて見ること。
手持ちカメラの手ぶれが酷いので、めっちゃ酔うのだ。
だから最後部席を推奨する。
そして、決して面白い映画だと思わずに観に行って欲しい。
長いし、退屈だし、冗長なところ、意味分かんないところもある。
でも、それが全て狙いであり、必要不可欠な要素なのだ。
めっちゃつまんない映画を観に行くつもりで観に行ってくれ。
そしたら僕のように感動出来るかも知れない。

1960年代の質感を出すために16ミリフィルムの手持ちカメラで撮られている部分がある(だから酔う。画質も粗い)。
ロケット打ち上げのシーンなどはほぼ狭いロケット内の閉鎖空間だけで進むため臨場感がハンパない(音がメチャ怖い)。
わざわざ1960年代の音を再現するため、当時の機材を使って作られている音のこだわりとデザインが凄い。
宇宙空間だけはチリやホコリのないクリアな空間であり、それを表現するため、そこだけ65ミリフィルムで撮っていて、めっちゃ綺麗。
CGで合成するのではなく、ミニチュア模型、実物大セット、背景も実際に巨大LEDにNASAの映像を映してそれを撮影するなど、リアルの追求。
そういういろんな演出で、もうめっちゃめっちゃリアル。
やりすぎのリアルではない、本当に本物のロケット打ち上げを体験しているようなリアリズム。
月に着陸するという大偉業を達成したら、全世界の人々が「うぉぉぉぉぉ!」とか歓声を上げそうなものだが(実際そんな映画は山ほどある)、そんなベタな描写が一切ない……これって逆に凄くね?(笑)
月に初めて降りた大偉人の話なのにヒーロー感が全くない、そんなリアリズム。
だって本人はヒーローになろうなんて思ってなくて、仕事でやってるんだもの。
それもとても冷静沈着に。
そう、人類初の月面着陸は、アームストロング船長が1人の人間としておこなった超個人的なミッションでもあり、本人にとってはまさにそうなのだ。
……もう本当に素晴らしいよ。
必見。
今度はIMAXで見てみたい。



P.S.

2度目は二子玉のIMAXで観てきた。
最初からIMAXで観れば良かったと激しく後悔した。
素晴らしさは2度目でも変わらず。
たった2000円で月に行けるその大迫力は、IMAXが至極。
個人的には今年のアカデミー作品賞にふさわしいのはこの作品だろうと確信した。
映画館で必見。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




ファントム・スレッド ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
クリエーター情報なし
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン


昨年のアカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞。
作品賞にもノミネートされていたダニエル・デイ=ルイスの引退作。
その感想。

どんな映画だか観る前分からなかったのだが、見終わってもよく分からない。
いや、ストーリー的には特に難しいことはない。
シンプルに言っちゃえば「高等な痴話ゲンカ」の映画だ。
それでもよく分からないのはなぜかというと、この映画、見終わったときに「これでいいの?」と思うのだ。
これは一体誰が望んだ、誰のための結末なのか、が分からないのだ。
映画をハッピーエンドとアンハッピーエンドの2つに分ける必要はなく、この映画はその最たるものだと思うけど、最終的な着地点が果たしてあの主人公の男にとって女にとってなんだったのかが余りにもフワフワしていて、逆に「2時間見た挙げ句それだけ?」って思っちゃった。
星は2つ半。★★1/2
ものすごく綺麗な映像と音楽、素晴らしい役者の演技。
そういったものは堪能出来る。
ある意味思わせぶりなだけで何も回収しないストーリーも、好きな人は好きだろう。
雰囲気を味わうという意味だけでも十分見応えのある映画だけど、これでダニエル・デイ=ルイスが引退してしまうのは余りにももったいない。
考え直してまた別の映画に出て欲しいなぁ。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




クレイジー・リッチ!ブルーレイ&DVDセット (2枚組) [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


昨年、アメリカで大ヒット。
ハリウッドの大手映画会社が、史上初めてアジア人だけが(ほぼ)出てくる映画を作り、大ヒットしたという作品。
今まで観られずにいたのだが、AppleTVのレンタルで自宅地下ホームシアターにて観賞。
その感想。

うん、これは納得の面白さ。
星は3つ半。★★★1/2
興味がある人は観たほうがいい。
アカデミー賞に何ひとつノミネートされていないのが不思議なぐらい。

まずオープニングのエピソードでアジア人である日本人観客はグッと来るだろう。
黄色人種に対する白人の根深い差別意識を強烈に皮肉りつつ映画は始まる。
映画の舞台はシンガポール。
もはや日本よりも国民1人あたりの所得が遥かに上になった超最先端国家シンガポール、その素晴らしい街並みは圧巻。
さらにそのシンガポールで超大金持ちだという設定のセレブの暮らしぶりが観られるのだが、あながちそれもウソでもないのだろう。
度肝を抜く金持ちぶりが、中華系のそれとして描かれるので、日本のネトウヨは地団駄踏んで悔しがる映画なのだろうが、それが今や世界の現実だし、僕はシンガポールや香港は当然、中韓台湾はもちろん、ベトナムやタイやフィリピンまでもが日本を経済的に追い越す日もそう遠くないだろうと思っているリベラル派なので、この映画には素直に「すげーなー」と思わされた。
日本が失われたこの30年間、意味のない構造改革や企業解体や必要ない自由化に明け暮れて、経済的体力をどんどん失っていった間に、アジアの同胞たちはここまで力を付けていたのだという事実が事実として描かれているだけのこと。
日本が衰退し、落ちぶれるというのはもはや歴史の必然なので、何とも思わない。
そんなリベラルな世界の見方が出来る日本人には、大変楽しめる映画だろう。
だが、中韓に未だ根拠なき上から目線を持っているネトウヨたちにはオススメしない。
腹が立つだけだろうし、また余計な差別意識がむき出しになるだけだろうから。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




ヴェノム ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


映画館では見逃していたマーベルユニバース作品「ヴェノム」。
「アクアマン」が素晴らしい出来だったので、こちらはどんなものかと観賞。
その感想。

うん、こっちは普通。
星2つ半。★★1/2
悪くはないけど、良くもない。
まぁビールとポップコーン片手に観る映画としては及第点。
見終わったあと何も残らない点では「アクアマン」同様だが、こちらは細かいところの詰めが甘い。

欠点についてはほかで色々指摘されているだろうから簡単に。
前半が退屈で、ヴェノムが出てくるまでモタモタ。
トム・ハーディ演じる主人公のジャーナリストと、そこに寄生する宇宙生物ヴェノムの関係性の説明が希薄すぎ、友情の構築のされ方が唐突。
ヴェノムがトム・ハーディーの何を気に入ってその身体に固執しているのかもよく分からない。
最後なぜヴェノムが生き残っていたのか分からない。
ラストの戦いが何をやっているのかCGがガチャガチャ過ぎて分からない。
……などなど不満点はたくさん。
だが、「なるほどヴェノムというのはそういう理屈で悪者退治するヒーローコミックなんだな」というのはよく分かったので、その点は面白かった。
続編がありそうなので、今度はもう少し明るい場所での戦いが見てみたい。
戦うのが夜ばっかりなんだもの。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )






マーヴェルに対抗するDC陣営の最新作。
アメリカでは大ヒット。
さて、その中身は?
公開初日に観てきた。

うん、なかなかの良作。
星3つ半。★★★1/2
感覚的に言うと「ワンダーウーマン」と同レベル。
ちゃんと楽しませ、飽きさせず、最後ほろっと泣かせる、全くの王道ヒーロー映画。
ほんとメチャクチャだし、しょうもないし、馬鹿みたいな話なんだけど、良く出来てる。
「オイオイなんだこりゃ」と、ときおり楽しくツッコミつつ、ビールとポップコーン片手に観る分にはもう最高。
見終わったあとに何も残らないこの爽快さよ!
ありがとうDCコミックス!
「ワンダーウーマン」と「アクアマン」で方向性が見えてきたのではないだろうか?
マーヴェルのアヴェンジャーズよりも、深刻ではないライトな方向性を徹底すれば、十分DCユニバースもこの先期待出来そう。
実際、この「アクアマン」は続編作る気マンマンだし(エンドクレジット中に次への布石あり)、「ワンダーウーマン2」はもう作っているし、「バットマン」も新しい俳優でプロジェクトが動き出しているらしいし、「スーパーマン」と「フラッシュ」はどうなったか分からないんだけど、とにかくDC陣営には頑張って欲しい。
アクアマンとワンダーウーマンは演じている俳優が良いので、この2枚看板でまずは勝負出来ると思う。

というわけで、休日にフラッと観に行く映画の選択肢として、オススメ。
ニコール・キッドマンのアクションが観れるよ!
最近ハリウッドで流行りの「若返りCG」は、ニコール・キッドマンもウィレム・デフォーもすげーっす(笑)。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )






新作映画です。
あの超名作「メリー・ポピンズ」の続編。
期待が大きかったので、さっそく公開初日に観てきました。
その感想。

うーん、こうじゃないなぁ。
なんか違う。
というか基本的に退屈。
星2つ。★★
途中あまりに退屈なので睡魔に襲われ、中盤ウトウトしちまいましたよ(寝てはない笑)。

1964年の「メリー・ポピンズ」を100点だとすると、今作は30点ぐらい。
その理由、まずは主演女優の差。
「メリー・ポピンズ」でアカデミー主演女優賞を獲ったジュリー・アンドリュースだが、歌は激ウマ、ダンスもキレキレ、しかもメチャ可愛いという、まさに神女優中の神女優(まだご存命です83歳)。
それに比べてしまうと可哀想なんだけど、今回のエミリー・ブラントっていう女優さんはあまりにも力不足。
何しろ彼女、歌は普通、ダンスも普通、あまり可愛くない、と、ジュリー・アンドリュースの面影など1ミリもないのだ。
女優の格の違いだけで、もう映画の魅力の大半が失われている。
次いで問題なのは、曲。
1964年の「メリー・ポピンズ」は神曲だらけで、そりゃもうスゴいのだが、今回の映画の中に耳に残るような旋律はひとつもない。
印象に残る曲がひとつもないので、当然歌詞の中身も記憶に残らず、つまりストーリーも記憶に残らない。
曲があまり良くないという点で、映画の魅力はさらに半減している。
さらに、ストーリー、というか、ポピンズの魔法の描き方だったりミュージカルシーンの演出のぶっ飛ばし方というか、そういう1964年の「メリー・ポピンズ」が持っていた「無茶苦茶だけどめっちゃ楽しいじゃん」というハチャメチャコメディ感が、今回はほとんど抜け落ちている。
なんだか、頭の硬い大人が背伸びして頑張って作ったけどロジカルになっちゃった、みたいなつまらないシーンとシーンの連続なのだ。
1964年版に似せようといろんな要素を引っ張ってきたり、過去作の小ネタを蒸し返して散りばめてはいるんだけど、あの1964年版のなんとも言えない斜め上のぶっ飛び方には到底及ばないので、逆に陳腐なストーリーだけが記憶に残ってしまう。
1964年版もストーリーに関して言えば陳腐だし無茶苦茶だったんだけど、あんなに見終わったあとに満足したのは、素晴らしい楽曲とそれに見合った素晴らしい発想で作られた場面場面の演出のぶっ飛び方、そしてジュリー・アンドリュースの神的な魅力にあったのだ。
それらが全て目減りして……というかほとんど抜け落ちた今作は、はっきり言って僕は駄作だと思う。
最初の30分ぐらい、最初のお風呂に飛び込んで繰り広げられるミュージカルシーンぐらいまではなかなか良かったんだけど、中盤から後半に掛けてがものすごく残念。

こんなの映画館に観に行くぐらいなら、今は「ミスター・ガラス」か「クリード」を観たほうがいいでしょう。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )