そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



Nゲージレイアウトを楽しむ鉄道模型入門 永久保存版
成美堂出版編集部
成美堂出版


僕が今の水槽を立ち上げる際、密かに参考にしたサイトがある。
IZAQUARIUM 初心者の海水魚飼育だ。

最近、このサイトの管理人のizaさんとコメントのやりとりなどしているが、そんな流れの中、izaさんが今ではアクアリウムのほかにもうひとつ別の趣味にはまっているという事実を知った。
それが、Nゲージなのだ。

Nゲージ。
線路幅9mmの鉄道模型。
9mmだから、Nineの頭文字を取ってNゲージ。
子供のころ憧れた莫大な金のかかるオトナの趣味だ。

あれは小学校3年生ぐらいのことだった。
クラスに1人の転校生がやってきたのだ。
マスヤマくんといった。
そしてほどなく彼は僕の親友になった。

というのもマスヤマくんは素晴らしく絵が得意だったのだ。
正直言って、その絵に僕は惹かれたのだ。
だが、彼の絵のレパートリーはひどく偏っていた。
鉄道とゼロ戦の絵しか描かないのだ。

マスヤマくんの鉄道の絵。
そしてゼロ戦の絵。
そのあまりの格好良さに惹かれ、僕もノートの隅っこや教科書の端っこに鉄道やゼロ戦の絵をまねして描いた。
鉄道やゼロ戦の本を読みあさった。

そもそも、だ。
僕は絵にそこそこ自信があるのだ。
図工や美術はずっと成績が良かった。
高校生のときに描いた油絵が全国コンクールで推奨という賞を獲り、上野の美術館に展示されたこともある。

ということで、僕はすぐにマスヤマくんに匹敵するレベルの鉄道の絵やゼロ戦の絵を描けるようになった。

そして、その流れで、鉄道ファンとなり、Nゲージに出会ったわけだ。

だが当時は子供だ。
月の小遣いは500円とかだ。
お年玉だって全部で2万円か3万円だった。
そんな子供の僕に、1台1万円近くするNゲージの特急電車(モーター付き)が買えるはずがない。
1本数百円もするレールを買い集め、レイアウトを組むなんて土台無理な話だ。
だから、1台600円ぐらいの貨物車両とかを2、3台と、レール数本で虚しく列車を転がして遊んでいた。
いつか巨大なジオラマ鉄道模型を作るのだ、と夢見て。
周りもそんな友達ばかりだった。

で……

いつしか鉄ちゃんでもなくなり、ほかの趣味を見つけ、今に至る。
だが、izaさんとのやりとりの中、再びNゲージを思い出してしまったのだ。

買ってみた。
こんな本をとりあえず1冊。
Nゲージの入門書。

うむむむむ。
どうしよう。
Nゲージ、始めるのか?

スター・ウォーズや、ホームシアターや、海水魚飼育や、クラシックやジャズに、フライフィッシング。
今持っている僕の趣味は、まだ何とかギリギリのラインで、いわゆる「オタク」とは一線を画していると思う。
まぁ、中には「それでも十分オタクだよ」という人もいるかも知れないが、自分の中では違うと信じている。
だが、Nゲージは致命的だ。
完全にオタクの領域だ。
踏み込むわけにはいかない。
そんな心の声が聞こえる。
(izaさんすみませんこんなこと書いて)

はぁ。

とりあえず本を読んでみよう。

考えるのはそれからだ。

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ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
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EMIミュージック・ジャパン


もう終わったと思っていただろ。
いやいや、そう簡単には終わらせないのだ。
ラフマニノフ研究だ。
プリンスだ、ボブ・ディランだと書いていたので油断していた諸君も多いだろう。
だが、僕自身はまだまだ地道に研究していたのだよ。
ワハハのハ。

さて。

ふと思ったのだ。
カラヤン大先生のラフマニノフを聴きたい、と。

なんつったってヘルベルト・フォン・カラヤンだ。
クラシックを聴かない人でもその名前は知っている。
そのぐらい有名な20世紀の大指揮者だ。

では果たしてラフマニノフをカラヤン大先生はどう料理しているのか?
ふと気になって探してみたら、このピアノ協奏曲第2番の録音を見つけた。

聴いた。
ガ~ン!
冒頭でビックリした。
お口アングリだ。
一瞬何が起こったのかと思った。

ピアノ協奏曲第2番と言えば、静かに始まるピアノソロ。
そしてそこに静かに加わるオーケストラ。
そんな冒頭がまず印象的だ。
だが、カラヤンの場合はすごい。
ピアノに加わってくるオーケストラがもう力入りまくりのトップスピードで「ゴーン!」と入ってくるのだ。
もう「ゴーン!」の「ゴゴーン!」なのだ。
すげぇ~壮大。
さすがカラヤン大先生。
何を演奏させても壮大だ。
なんだかもう、とてつもなく、バカみたいに壮大。
はっきりいってその壮大さでこの録音の場合は失敗している。
それでもカラヤン大先生なのである。
姿勢を正してきっちり拝聴させていただいた。

打楽器とかすごいぞ。
そんなに叩かんでもって感じだ。
弦楽器の絞り込みなんかすごい。
そんなにキリキリ演奏せんでもって感じ。
抑揚の付け方、テンポの持って行き方、すべてが、ザ・カラヤンだ。
だってそのせいで途中ピアノが聞こえなくなっちゃうし。
ピアノ協奏曲じゃなくなっちゃうし。
なんだか別の壮大な交響曲になっちゃうし。
もう、ある意味、笑う。

だが、何がどうあれ、カラヤン大先生なのである。
20世紀最高の指揮者。
「カラヤンのアルバムにハズレなし」と言われた男。
だからこのピアノ協奏曲も名演なのだろう。
いろんな意味で。

諸君も姿勢を正して拝聴するように。
僕のように笑ってはいけない。

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