そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



デッドプール [Blu-ray]
クリエーター情報なし
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


長らくBlu-rayを寝かしていたのだけれど、ようやく観ました。
カルト的人気を博していた「デッドプール」。
その感想。

なるほど、面白い。
星3つ。★★★
スーパーヒーロー映画なのに、主人公が終始ふざけているという新ジャンル。
下ネタとグロネタ、おっぱいとお尻、血飛沫飛びまくりの激しいスプラッター描写などなど、おバカのオンパレード。
それでいて気分が悪くならないのは、終始ふざけているから。
しかも最後は少し感動。
実によく出来ている。
これはヒットするのも頷ける。
観客を100%選ぶと思うので、万人には決してオススメしないが。

このデッドプールはX-MENのグループに属する。
つまり20世紀フォックス陣営。
同じマーベルコミックス出身だけど、アベンジャーズとは一緒になれない。
アベンジャーズはマーベル・スタジオ陣営だから。
ちなみにスパイダーマンは以前はソニー・ピクチャーズ陣営だったがマーベル・スタジオに権利が売却されたので、アベンジャーズに参戦できた。
もうひとつちなみに言うとスーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンが集結する「ジャスティス・リーグ」はD.C.エンターテイメント陣営。
大人の事情がいろいろあるのだ。
20世紀フォックス陣営のX-MENシリーズは「ローガン」でどうやら打ち止めらしいので、20世紀フォックスはこのむデッドプールで今後は食いつないでいくんだろう。
いっそのことデッドプールもアベンジャーズと合流して欲しいが、映画会社の事情でそうはいかないのだけれど。

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アカデミー作品賞にノミネートされていたSF作。
今年秋に公開が控えている「ブレードランナー2049」と同じ監督の作品。
聞こえてくる評判がかなり良いものだったので、公開をずっと楽しみにしていた。
早速観てきたその感想。

うーーーん、僕は微妙だった。
星は2つ半。★★1/2
第三種接近遭遇ものとして「未知との遭遇」以来の興奮を前半味わったし、最後に伝えたいメッセージはよく分かったし、哲学的な方向に収れんしていくこの手のSF映画が嫌いではないのだけれど、随所に散見する「安い」展開に興ざめしてしまったという感じ。
映像がとても美しくて、編集も上手だし、「ブレードランナー2049」にはとても期待が持てちゃうぐらい監督の手腕は見事なんだけれど、物語の大筋がある意味高尚で哲学的なのに比べて、ちょいちょい出てくるベタでお約束の展開が邪魔というか、リアリティを削いでいるというか、とにかくたまに興ざめしてしまうのだ。
とはいえこんなの観てない人にはなんのことか分からんだろうな。
なので以下ネタばれで語る。





以下ネタバレ



前半すごく良かったのに、後半の「暴徒が街で略奪をし始めるくだり」とか「YouTubeを真に受けたバカ軍人が爆薬仕掛けて銃撃戦になるくだり」とか「中国が宇宙船相手に単独で攻撃を決定してロシアとかがそれに追随するくだり」とかそういうベタな展開が、ほーーーーーーーーーっんとに必要なくて勿体ない。
あんな要素なんてまったく要らないのに。
彼ら宇宙生命体と女性言語学者がいかにしてコミュニケーションを取れるようになっていくのかまでの過程と、ついにコミュニケーションが取れた瞬間のカタルシス、その後の会話の興奮などをもっともっと丁寧に描き、「彼らはなにをしに地球にやってきたのか」というその一点の謎解きをもっともっと徹底して丁寧に見せてくれていれば、それこそ最高の映画だったと思う。
それなのに、YouTubeバカ軍人とか中国バカ司令官が出てきて、興ざめさせる。
あいつらほーーーーーっんとに邪魔。
ああいう陳腐な要素のせいで、映画前半にせっかく漂っていた「これはただ者じゃない映画だぞ感」が後半どんどん薄まっていくのよ。
もう、勿体ないったらありゃしない。

最後に分かる「未来が分かっても(例えそれが悲しくてつらい過酷な未来だとしても)同じ選択をするのか?」という哲学的問いかけなんて最高じゃん。
そこで俺は少し泣いたからね。
なんであの円環文字が読めると過去や未来が見えるのかに、理屈はないよ。
ただそうなるのだというこの映画の理屈に乗れるか乗れないか。
俺は乗れたのでまぁ良かった。
でも、3000年後に助けて欲しいってなぜ今言いに来る必要があるのか始め、細かい理屈はなーーーーんも通ってない。
それでも俺は哲学的問いかけが心に響いたので少し泣いた。
だからこそ、その手前にいろいろ積んである要らない要素が勿体なく感じたのよ。
惜しい、実に惜しい!
でもいい映画だった。
「ブレードランナー2049」に期待したい!

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ディズニーの実写版「美女と野獣」。
大ヒット公開中。
あまりの混雑ぶりにチケットがなかなか取れず、ようやく観てきた。
その感想。

さすがとしか言いようのない出来。
★3つ半。★★★1/2
まったく隙がない。
ディズニーの実写映画はどちらかというと好きではないのだが、これはよく出来ている。
ムダな場面、ダレるシーンなどが奇跡的に皆無。
2時間20分、ほぼ飽きずにずっと観ていられるし、音楽の良さと(まぁオリジナル曲が良すぎるだけなのだが)映像の美しさで、とんでもない名作みたいに思えてしまう魔法さえ確実にかかっている。
これは大ヒットして仕方ない。
隙がないから。

僕が不満だったのは主演のエマ・ワトソン。
そもそも顔がそんなに好きじゃないので、可愛く思えない。
こればかりは趣味の問題なので仕方ない。
それと野獣のデザイン。
少し人間くさすぎるかなぁ。
もっと野獣感の強い顔立ちになっていれば、もっと怖かっただろうし、もっと名作になり得たかも。
もともとアニメ版の「美女と野獣」の野獣の顔がユーモラスで、それを踏襲しているんだろうけど、実写なんだったらもっと恐ろしい顔立ちにして物語前半は恐怖感を観客に感じさせる工夫をしても良かったかな、と思う。

まぁ、とはいえよく出来ている。
映画館で観て損はない。


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ドント・ブリーズ [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


どんなに怖いのかと身構えて観た。
傑作だと噂に聞いていたB級スリラー。
金目当てで盲目の元軍人のジジイが1人で住む家に忍び込んだ若者3人がひどい目に遭うという物語。
その感想。

いやー、なるほどねー。
アイデアは最高だね。
でも、もともっとスゴイ映画を期待しちゃってたなぁ。
星は3つ。★★★
かなりの秀作だと思う。

問題点。
そんなに怖くないのよ。
「怖い」の前に「なるほどそう来たかー」の感情の方が勝っちゃって、目を覆いたくなるような怖さがない。
むしろ「もっと見せてくれ」「もっとあのジジイのヤバさを見せてくれ」となる。
だって盲目の元軍人だもの。
もっとヤバくてもリアリティあったと思う。
日本人だから座頭市的なヤバさを求めちゃうのかなぁ。
「お前、ほぼ見えてるだろ」というあのヤバイ感じよ。
「お前、見えてるヤツよりヤバイよ」というあの感じよ。
それに期待しちゃったので、案外ジジイが弱く感じちゃったのかなぁ。

でも、面白いです。
先がだいぶ読めるし、で、実際その通りになるしで、後半のいちばんいいところで笑っちゃいましたが、面白い映画でした。
オススメです。

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