そこそこの放送作家・堀田 延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこの映画のブログ。
人生そこそこでいいじゃない



マン・オブ・スティール [Blu-ray]
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さらに遡って見てみることに。
「バットマンVSスーパーマン」の前哨戦、「マン・オブ・スティール」だ。
昔見たときは、なんだこのひどい映画は、と憤ったものだ。
2度目の感想。

ヤバイ。
超いい映画なんだけど。
とくにケビン・コスナーとダイアン・レインのいぶし銀コンビの演技がヤバすぎて、感動感動。
さらにラッセル・クロウまで出てきて、なんて豪華な映画なんだというね。
結果、スーパーマンにものすごい感情移入してしまった。
なんだよスゲーいい映画じゃん。
「ワンダーウーマン」見てから見たら、この有様だよ。
ザック・スナイダー天才かよ。
ていうか、クリストファー・ノーランだな天才はたぶん。
クリストファー・ノーランがこの映画、脚本とプロデュースをしているのだ。
そりゃちゃんとした映画になるよ。
なぜ昔見たときはあんなに低評価だったのだろう?w

にしても、不満点はある。
戦闘シーンがどれもこれもダメ。
「ワンダーウーマン」も最後の戦闘シーンがひどい出来なんだけど、それと一緒。
つまりザック・スナイダーは戦闘シーン描くのが苦手なのだな。
「300スリーハンドレッド」ではあんなに上手に出来た戦闘シーンがなぜかこっちでは下手くそなのだ。
戦闘シーンだけがまぁひどいひどい。
それを除いた人間ドラマはもう素晴らしい出来。

星3つ。★★★

この「マン・オブ・スティール」「バットマンVSスーパーマン」「ワンダーウーマン」を見た上で、11月の「ジャスティス・リーグ」を見るべし。
連続して見ると超絶よく出来たシリーズの可能性が出てきたのだ。

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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生 アルティメット ・エディション ブルーレイセット(期間限定/2枚組) [Blu-ray]
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「ワンダーウーマン」を観たので、ふと思いたってこの映画をもう一度観返してみました。
その感想。

スゲー!
前回は星1つとかの低評価を付け、クソつまんないと思っていたこの映画が、今回観たら涙涙の超名作に変わっていた。
コレはヤバイぞ。
コレはヤバイ。
「ワンダーウーマン」やこの秋の「ジャスティスリーグ」に出てくる要素がすでにこの「バットマンVSスーパーマン」の時点で丁寧に映画の中に織り込まれていたとは!
そんなの絶対初見では分からないよ。
だからつまんないと感じたのだ。
意味の分からない要素がたくさんだったから。
しかし、「ワンダーウーマン」を観たあとにもう一度見ると、全ての線がつながってくるという逆説的な作り。
おいおい、マジか、ザック・スナイダー。
コレが狙いだったのかよ。
星3つ半。★★★1/2

DCコミックス陣営が、マーベルコミックス陣営(アベンジャーズ)を本質的に越えてくる可能性が出てきた。
いやマジで、DCコミックス陣営の今後に期待だ。
バットマンとスーパーマンという最強のヒーローに加え、今回ワンダーウーマンまで送り出した。
スパイダーマンは最強だけど、実はアイアンマンとキャプテンアメリカというしょぼいヒーローを中核に据えているマーベル陣営より、DCコミックスの方が強いのかも知れない。
11月の映画「ジャスティスリーグ」の出来次第ではDCがマーベルを逆転するだろう。
いやー、楽しみ、楽しみ。
僕はDCを応援する。
だって、ガル・ガドットが綺麗なんだもん。
スーパーマンもバットマンも格好いいしね。

P.S.
僕はガル・ガドットのシオニズムについてなど、そういう議論は基本的に無視しています。
だって、娯楽映画なんだから。
彼女がイスラエル兵役の経験があり、パレスチナ弾圧を肯定しているとかいろいろ問題はあるでしょうけど、「ワンダーウーマン」はあくまで女性ヒーローもの娯楽映画というシンプルな見立てで論じています。
パレスチナ弾圧には無論僕も反対です。
イスラエル政府のやり方には断固反対します。
いくら宗教的な差異があったとしても、無垢な女性や子供を無差別殺害していいという論拠にはなりません。

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さっそく観てきました。
全米大ヒット、「ワンダーウーマン」。
とはいえそんなに期待しないようにして注意して観に行った。
目線を下げるためだ!
しかーし、だ!
いろいろ言いたいことがアリアリだ。

うーーーーーーーん、もうひとことで言って、惜しいっ!
この映画、全体の3分の2ぐらい、いや、4分の3ぐらい、うまくいってない。
確かに今回はまずワンダーウーマンの基本設定を説明しなきゃならない。
そのぶん、モタモタするのは仕方ない。
それに加え、今回の物語の説明や伏線など語りたいことが多すぎ、またいろいろ盛り込みたい裏テーマや遊びの要素も多すぎたのだろう。
そのせいで、前半から中盤にかけて上手くまとまってない。
そのうえ日本人には馴染みがあまりないギリシャ神話をベースにしているところや、日本人にはいまいちピンと来ない第一次世界大戦(西部戦線)の話をベースにしているところで、基礎知識の面でも(日本の)観客を置いてきぼりにしがち。
なので、正直いって、退屈なところも結構ある。
テンポが速いのにモタモタ感じてしまう前半から中盤。
いやもうこれ、ザック・スナイダーの脚本の特徴だろう。
モタモタしているのにテンポが速いというのは、あいつのクセだ。
そういうところが、ほーーーーーーーーっんとに惜しい。
というか、説明するところはちゃんと説明し、不要なところは思い切って削除するなりして、もう少し整理できただろうに。
整理せずに全部盛り込んで、結果として全てが浅くしか伝わらないことになっている。

しかし、中盤までモタモタしながら必死にいろいろな伏線を張り(張り方は上手くない)、モタモタクネクネしながらよく分からないつまらない話を紡いできた(決して上手に紡いでいない)結果、最後の最後でこの映画はとんでもない覚醒を遂げる。
僕は、そこで泣いた。
ホント映画としてはしょうもないのだが、ワンダーウーマンの覚醒と真実が映画の文脈の中で最後の最後で一気にスパークし、クライマックスになだれ込むところで、「ああ、コレがやりたかったのね」となるのだ。
もうこの最後の20分ぐらいのために、2時間モタモタクネクネしていたのだから、全て許そう。

ということで、星は2つ半がいいところです。★★1/2
実にもったいない前半から中盤にかけてのモタモタクネクネ。
あそこを上手に整理できていれば、素晴らしい傑作になっただろうに、失敗していますハイ。
残念ながら失敗していますね映画としてはハイ。
ただ、最後の最後で僕は泣いたし、ワンダーウーマン、次も観ます。

結局のところ、ガル・ガドットの魅力が全てをカバーしている可能性も。
彼女はイイネ。
それに尽きる。
そしてワンダーウーマンというヒーローの異常な強さの理由が今回で全て説明できたし、今後はもっと雑念を振り払ってストーリー重視で映画が作れるはずなので、今後のワンダーウーマンシリーズに期待したい。
次の映画で今度こそ本気で素晴らしい映画をバティ・ジェンキンス監督が作ってくれることだろう。

P.S.
ドイツ兵を一方的に敵としてぶっ殺していくワンダーウーマンに違和感を持つという意見があるようだ。
これが第二次大戦のドイツ兵(ナチスドイツ)ならまだ分かるが、確かに舞台は第一次大戦だ。
なので、違和感を持つという人の感覚もたしかに分かるし、僕も映画を観ていてそこに少〜し引っかかった。
でも、ものすごく直接的な殺害場面を避けて描いている分、許せたかなと(少なくともワンダーウーマン本人はドイツ兵よりも彼らの武器を破壊しにいったように描かれている)。
そこはもう第一次世界大戦を映画の舞台にチョイスし、西部戦線のノーマンズランド(男と人間のダブルミーニング)をワンダーウーマンの活躍の場として描こうとした以上、仕方ないのかなと思う。

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今映画館でやっているシリーズ第5弾。
お台場のスクリーンXという日本でひとつだけの新システムで観賞。
その感想。

まずスクリーンXについて。
正面のスクリーンのみならず、館内左右の壁にも映像が映し出されるこのシステム。
正直言えば期待外れ。
これがなければダメということは全然ないし、映画の途中で左右の壁に映像が映るのはたまになので(上映中ずっとならまだしも、たまになのだ)映るたびにむしろ気が散る。
これならない方がいい。
映すなら本編全部映しっぱなしにしないと意味ないだろう。
というわけで、4DXと違って、このシステム目当てにまたお台場の映画館に行こうという気には残念ながらならない。
上手に使えばかなり効果的なシステムだと思うので勿体ない。
だって、映画本編が始まる前にデモで流れるスクリーンXの映像は、映画館全体がゆっくり回転しているように感じられるほど凄いのだ。
使い方によってはかなり面白くなるのになぁ〜。

で、今度は映画の中身について。

僕はこのカリブの海賊シリーズを過去4作全部一応観ている。
だが、1作目からしてイマイチだと思ったし、それは2作目、3作目と進むにつれてますますひどくなっていき、4作目に至ってはもう駄作以外の何物でもないと思っている。
で、この5作目だ。
うん、そんなに悪くない。
目線が下がりきっていて、1ミリも期待していなかったからだろうけど、悪くない。
バカバカしいことこの上なくて、もうマンガだし、そのマンガ感(ほぼワンピース・笑)を許せてしまえば割と楽しめた。
冒頭の家を引きずる銀行強盗のくだりとか、中盤のギロチンのくだりとか、思わず笑ってしまったからな(あまりのバカバカしさへの失笑だけど・笑)。
客観的に1本の映画としていえばひどいもんだ。
せいぜい星2つ。★★
ただし、シリーズ歴代5作の中ではいちばんイイかも。
いや、そんなことないか。
まぁ、いい。
そもそもこのシリーズ自体どうでもいいのだから。

あ、そうそう。
日本のタイトルは「最後の海賊」だけど、原題は「死人に口なし」。
原題を直訳した方がよほど格好いいタイトルなのに、「最後の海賊」とかつけたがる日本の映画配給会社のセンス。
そして「最後の海賊」っていうから完結編かと思いきや、ぜんぜん次回作も作る気まんまんのラスト。
なんだかなぁ〜だ。
日本の映画配給会社の人ってホント、一部に超頭悪い人いるよね。

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帰ってきたヒトラー コレクターズ・エディション [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ギャガ


まったく予備知識なしにこの映画を観た。
その感想。

想像していたのとまったく違う映画だった。
だいいち、ドイツ映画だったのだ。
おそらくハリウッド、もしくはイギリス、フランスあたりの映画だろうと思っていたのに、なんとドイツ映画だ。
ドイツでヒトラーの映画を作っていたとは、意外というか凄い。
しかも中身がもうなんというか背筋が寒くなるようなブラックコメディだ。
そして大半がドキュメンタリーでもある。
なかなか不思議な映画だ。

ヒトラーが現代にタイムスリップでやってきたという設定なのだが、そこで語られていくことがギリギリの線をつきすぎていて、正直笑って良いのかどうか分からない。
笑わせようとしているのだろうけれど笑えない、でも寒いわけではないという、過去に見たことのない映画だった。
星はどう付ければ良いのだろう?
面白いか面白くないかで言ったら、そんなに面白くはない。
だから星2つぐらいかな。★★
ただし、この評価は正確ではないだろう。
ドイツの文化風俗の知識がないので、ギャグが全般によく分からないし、ふざけているのかシリアスなのかの線引きがドイツ人の感覚と僕の感覚では違うのだろうし、とにかく混乱しかないからだ。
もしかするとものすごい価値を秘めた映画なのかもしけない。
少なくとも「風刺」という意味では素晴らしく重々しい。
1本の映画として観るとアレだけれど、現代を風刺するものとしては星5つなのかも知れない(とくにドイツ人の皆さんにとって)。
ドイツ人にしかこの映画の真の価値は分からないのだろう。
突然「ヒトラー最後の12日間」のパロディが始まったときはさすがにニヤニヤしたが。

とにかく、想像していたのとは全然違う映画だった。
もっとライトなコメディーだと思っていたが、違うのだ。

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哭声/コクソン [Blu-ray]
國村隼
キングレコード


2016年韓国の話題作。
國村隼さんが韓国で映画賞を受賞。
アジアの映画祭でいろいろな賞を受賞。
その感想。

うん、こういうのが出てくるから韓国映画の底力はマジでハンパないと思います。
ひとことで言って、素晴らしいです。
日本映画ではぜーーーーーーっったいに出来ない映画。
最初から最後までずーーーーーっっとひたすら素晴らしい。
星3つ半。★★★1/2
久々に映画的興奮を味わったという感じ。

最初、サイコスリラーで始まります。
そこからどんどん話が妙な方向にずれていく。
途中は「エクソシスト」になる。
その先、ゾンビの要素も入ってくる。
そのうち、悪魔の話だと気付く。
いや違う、神と悪魔の戦いの話なのかこれは?
……という具合に、次から次へとさまざまな要素が入り交じり、最初想像していたのとは別次元の所まで観客を連れて行く。
気付けば2時間30分越え。
なげーよ、さすがにっ!w
長いです。
でも、面白い。
よく出来ているというか、完全に日本映画が韓国映画に負けていると実感できる傑作でしょう。
何しろ主演がウガンダ・トラみたいなぽっちゃりした韓国人オッサン俳優です。
華なんかひとつもない。
ただし、演技はベラボーに上手い。
ろくに演技も出来ないイケメンや美女のキャスティングに頼るだけの日本映画界では、到底考えられないでしょ。
ウガンダ・トラで500万人動員する大ヒット映画、日本では絶対作ろうとしないもの(笑)。

結局いったいなんなのか?に答えなんてない。
ある意味「ツイン・ピークス」です。
ただもう、脚本、演出、撮影、役者の演技などがひたすら素晴らしいので、最後まで緊張感を保ったまま見ることが出来る。
うん、素晴らしいね。
万人にお勧めなんて全然しないけど(グロいしキツイので)、國村隼が韓国映画でこんなに活躍をして、きっちり賞まで獲ってという日韓関係のひとつの側面を知るためだけにでも、見たほうがいい作品かもです。


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ピクサーのCGアニメ「カーズ」シリーズの第3弾。
友人たちに「とても良いよ」と聞いたので、映画館で鑑賞。
その感想。

うん、佳作。
星3つ。★★★

もうなんというか、「そりゃそうだろうよ」という話なのだ。
全く意外性はないし、手堅いとしか言いようのないお話なのだが、素晴らしくよく出来ている。
まさに「隙がない」という言葉がふさわしい。
人によっては号泣するかも知れない(僕は全く泣けなかったが)。
少なくとも何ヶ所か笑える。
それだけでギャグが嘘だろというぐらいスベっている「ホームカミング」とは比べものにならない。

ただ、1800円払って映画館で観る価値あるのかと言われると、うーむではある。
Blu-rayなりネット配信で、家のリビングの大型テレビで見れば十分なのではないか。
そんな懸念を覚えてしまうぐらい、こじんまりした映画ではある。
でも、佳作。
良かった。

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スパイダーマンの最新作。
8月12日から公開されたばかりで絶賛上映中。
一連のアヴェンジャーズ作品群の中のひとつ。
その感想。

うん、もう、ひとことで言うと、嘘だろというぐらいつまんない(笑)。
アメリカでも期待されたほど客入りが伸びてないので(ワンダーウーマンの方が大健闘)、どんなものかと思って観てみたのだが、ひどかった。
ストーリーもキャラ設定もギャグもアクションも、もう何から何まですべからくスベっていて、すべからくスベる、まさにスベスベ状態だ。
映画館が「なんだこりゃ」という重い空気にどんどん包まれていく確かな感触があった。
観客全員、なんだこりゃと思っていたのだろう。
そんなスパイダーマンなかなかない。

問題点はたくさんありすぎて書き切れないが、ある程度書き連ねると……
・CGがCGにしか見えないチャチなCGで、いつの時代の映画かよと思う。
・ギャグがひとつも笑えずスベリ倒している(アメリカ人はアレで笑うのだろうか?)。
・アクションが、何をやってるのか、画角が悪い、早すぎる、説明不足、で、分からない。
・人間がまるでといっていいほど描けていない。
・敵役の動機が薄い、展開が全て唐突で刹那的、などストーリーの不備が目立つ。

調べたら監督がまだ36歳でろくなキャリアもないポッと出だった(いいすぎ?w)。
ちゃんと勉強してから映画監督を名乗って欲しい。
星2つ。★★

映画後半、とってつけたようなサプライズが起こるのだが、あまりに都合良すぎて失笑。
ただ単にお前、その事実を観客に隠してただけの事じゃん。
伏線も何もナシで唐突にアレは、なんてーか、学生の書く脚本以下かよw。
こんな幼稚なサプライズあるかよ、と、ドン引き。
さらにそのサプライズがその後の物語になんのカタルシスももたらさないという馬鹿ぶりも露呈。
あのサプライズから普通起こるべき愛と憎しみの狭間の葛藤とかを描くならまだしも、何も描かないというね。
やっぱ星1つでいいな。★
考えれば考えるほど駄作だ。

もうすぐ「ワンダーウーマン」が公開され、11月にはいよいよ「ジャスティス・リーグ」が公開される。
マーベルコミック陣営に押されっぱなしだったDCコミック陣営だけど、いよいよ逆転の可能性が出てきたな。

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沈黙-サイレンス- [Blu-ray]
マーティン・スコセッシ
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


遠藤周作の「沈黙」をマーティン・スコセッシが映画化。
その感想。

うん、ひとことで言えば、重い。
そして、よく分からない。
星2つ。★★

ただし、なぜ「よく分からない」かと言えばその理由ははっきりしている。
僕にキリスト教の素養がないからだ。
キリスト教の絶対神を信じている人がこの映画を観てどのような感銘を受けるのかは、僕には想像すら出来ない。
だって前庭となる信仰が皆無なのだから。
だから星2つになってしまうのは当然で、仕方ない。

映画としては素晴らしく見応えがある。
さすがスコセッシ、良い点がいくつもある。
まず出てくる風景が間違いなく「日本」だ。
これはプロダクション・デザインがとてもしっかりしているということ。
セットや衣装などが完全に江戸初期の日本にしか見えないという点で、ものすご〜くちゃんとしている。
台湾で撮影しているというのだから、逆に驚きである。
さらに、日本人を演じる役者が全員本当に日本人でちゃんとした日本語をちゃんとした演技で喋る。
これはハリウッド映画では稀なことだ。
台湾で撮影しているのだから、1人や2人台湾人役者が混じって、片言の日本語を使いがちだが、それがない。
そういう点でもスコセッシはきちんとしている。
素晴らしいと思う。
だからこそ、テーマが我々(基本)無宗教の日本人には分かりにくい。
いや、表面的には分かるんだよもちろん。
ただ、深いところでは一切共感できない大きな溝があると思う。
日本人にはキリスト教は分からないのだ。
それが映画のテーマそのものでもあるというのも皮肉だ。

イッセー尾形が頑張っている。
浅野忠信も頑張っている。
というか日本人役者がみんな頑張っている。
日本を舞台にしたハリウッド映画で初めて、「おいおい」と突っ込む点がなかったというだけで、この映画は素晴らしいのかも知れない。

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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? [DVD]
岩井俊二
ビデオメーカー


アニメ化作品が公開中ということで、オリジナルを観返してみた。

今見ると、大したことのない作品に感じる。
よくある感じのおしゃれドラマに過ぎない。
もともと「if」というフジテレビオムニバスドラマ企画の1本に過ぎないし(タモリが案内役。「世にも奇妙な物語」の系統)、尺も1時間に満たない。
そう、大したことはないのだ。
若き日の麻木久仁子や蛭子能収が出てきて笑ってしまう。
しかし、この作品一発で、岩井俊二はその名声を勝ち得るのだ。
なぜかと言えば、それより以前に「こんな感じ」のドラマがなかったからだ。
今でこそ当たり前に感じる「この感じ」が、当時すさまじく斬新だったのだ。
その「新しい感じ」を生み出したからこそ、岩井俊二は凄かった。
そういう意味では村上春樹に似ている。
今でこそ当たり前に感じてしまう村上春樹の文体だが、デビュー当時は凄まじく斬新に感じた。
あんな文体の小説はそれまでなかった。
だから、偉大なのだ。
岩井俊二も村上春樹も。
その後のそのジャンル全体に影響を及ぼす「新しい形」を作った2人なのだ。

アニメ化されて上映されているがどうなんだろう?
盛大にスベっていなければ良いけれど。

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SING/シング ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
クリエーター情報なし
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン


動物たちが歌い踊るヒット作。
その感想。

これはなかなかの秀作。
星3つ。★★★
一見とっ散らかっているのだが、群像劇としてよく出来ている。
とてもよく工夫された脚本。
最低限の説明で各キャラを生き生きとさせ、またこちらの予想を上回る展開を見せる。
これはヒットするのもうなずける。

一番大事なところで、フレディ・マーキュリーとデビッド・ボウイのデュエット曲「アンダー・プレッシャー」がかかるあたり、趣味が合う。
あの曲をチョイスするなんて、そりゃ素晴らしいに決まってるよ。

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パッセンジャー [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


ジェニファー・ローレンス主演のSF映画。
120年冬眠しながら宇宙船で遠い星に移住する予定だった5000人の乗客と230人のクルーの内、1人の男だけアクシデントで30年経った時点で起きちゃって、残り90年ひとりぼっち、さぁどうするという映画。
結局その男は1年我慢した挙げ句、たまたま見つけた美女を冬眠から起こしちゃって、そのことを隠して2人で過ごしていくのだが……という映画。
設定やストーリーはものすごく期待大。
その感想。

こんなに切ない映画はなかなかないなってぐらい切なかった。
登場人物が全員とてつもなく不幸なので、切ないのだろう。
救いがない物語なのに、無理矢理救いを作ろうとして、最後無理が生じる。
結果、後味の悪いハッピーエンドという希有な映画になった。
星2つ半。★★1/2
ラストがああじゃなく、ジェニファー・ローレンス演じるヒロインに(真の観客が望む)ハッピーエンドが訪れていれば、星3つだった。
惜しいというか、この映画の製作者は最後の最後で判断ミスをしたなという感じ。
もう1つのエンディングの方を採用していれば、もっと深い映画になったのに。

なんか勿体ない映画だ。
勿体ない。

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