若槻千夏について書く。
僕はスポーツ紙とか週刊誌などの芸能マスコミが嫌いだ。
通り一辺倒の浅~い取材をそのまま記事にし、裏なんかまったく取らず、ウソだろうがなんだろうがお構いなしに誌面にし、芸能ゴシップをただひたすら垂れ流す。
それで仕事になって、給料もらっているんだから、ひどい話だまったく……と、思う。
で、若槻千夏の話だ。
最近、若槻千夏が自身の書いたブログの記事をきっかけに「すわ引退か?」みたいな騒がれ方をしていた。
若槻千夏といえば、昨年末に突然仕事を数ヵ月休んで騒がれたし、最近も躁鬱気味の奇行などがゴシップ記事になっている。
まるで頭がおかしくなったみたいな取り上げ方をされている。
でもね。
ちゃんと取材すれば、その原因は分かるのだ。
原因はすでに明確に発表されているんだから。
ただ、先入観に囚われ、浅い取材しかせず、きちんと調べることなどありゃしない芸能マスコミが、その原因に気付いていないだけだ。
僕は彼女のファンでも何でもない。
だけど、彼女の肩を持つ。
若槻千夏さんは、潰瘍性大腸炎を発症したのだ。
それが、昨年末の休業の原因だ。
事務所がこの病名をきちんと公表している。
潰瘍性大腸炎。
そう聞くと「大腸に潰瘍が出来る病気なんだろうなぁ」ぐらいに軽く考えるだろう。
芸能マスコミもそんな先入観で、この病気のことを軽く見て、誰1人ちゃんと調べていないはずだ。
潰瘍性大腸炎という病名に引っかかった記者は、多分、今のところ1人もいないだろう。
もちろん、僕も、普通ならスルーだ。
潰瘍性大腸炎と聞いても、普通スルーする。
だけど、今年の夏、親しい女性が1人この病気を発症したのだ。
だから、僕はこの潰瘍性大腸炎の知識を得た。
この潰瘍性大腸炎、という病気。
難病なのだ。
難病、だ。
国の指定を受けている「難病」だ。
発病の原因は不明。
欧米型の食事が原因で、強いストレスによって発症すると言われているが、まだ定かではない。
大腸全体に潰瘍が出来、激しい痛みと出血をともなう。
大腸壁に穴が開けば合併症を引き起こし、危険な状態になる。
特効薬は未だ開発されておらず、投薬により潰瘍を抑えることは出来るが完治はせず、一生、発症を繰り返す。
投薬には副作用もあるキツイ薬が使用される。
完治させるためには、今のところ大腸の全摘手術以外にない。
だが大腸を全摘してしまうとその後の生活に少なからず支障は出る。
欧米では数百万人が苦しむ難病として有名。
日本でも最近若者を中心に爆発的に増えている。
そんな難病なのだ。
事務所は、彼女が発症したこの病名をきちんと公表している。
潰瘍性大腸炎と、明確に。
それなのに、今回の引退騒動を始め、その他若槻千夏に関する様々な芸能ニュースに、一切この難病のことに踏み込んだ記事など出てこない。
ひどいと思う。
少し調べれば分かるのだ。
彼女が抱える難病。
それは、いつ発症するか分からない。
原因さえ不明。
ある日、突然激しくお腹が痛む。
激しく出血する。
いつまた再発するか分からない。
そんな爆弾を抱え、若槻千夏は日々芸能界で過ごしている。
激務をこなしている。
潰瘍性大腸炎を発症した人の多くはそれまでの仕事が続けられなくなり、退職や転職をしている。
そのぐらいハードな病気なのだ。
そんな病気を抱えている、若槻千夏。
それが彼女のメンタルにどんな作用を及ぼすかは、明らかだ。
そりゃ、躁鬱にもなるだろう。
奇行だってするかも知れない。
だけど、芸能マスコミは誰もそこに気付かず、彼女を容赦なく叩いている。
ひどいと思う。
少し調べれば分かるのだ。
潰瘍性大腸炎を少し調べれば分かるのだ。
潰瘍性大腸炎というキーワード自体は、彼女がらみのニュースに頻繁に登場する。
ただ、芸能マスコミは誰1人、その病気の詳しい中身まで調べていないだけだ。
コピー&ペーストで「潰瘍性大腸炎」という病名を、若槻千夏のプロフィールにただ貼り付けて記事にしているだけなのだ。
ただの軽い病気だと思い込んで。
そこに深い原因が隠されているとも知らずに。
本人は病気のことを大きな声では言いたくないんだと思う。
だから、なかなか周知されないんだろう。
だけど、間違いなくそれは、難病なのだ。
病気を抱えつつ、明るく頑張る若槻千夏を、僕は応援する。
頑張れ。
| Trackback ( )
|