そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





ちょっとTwitterで批判したら大炎上した「君の名は。」から3年。
新海誠監督の最新作「天気の子」が公開された。
もちろん、なるはやで観てきた。
日曜の映画館はチケット売り切れ。
場内には夏休みになったばかりの小学生から中学生ぐらいの子供たちの姿が目立つ。
さて、どんなものか。
また批判して炎上してしまうのか?
その感想。

まず点を付ける。
星2つ。★★
はっきり言う。
つまんない。
それに尽きる。
「君の名は。」はまだストーリーが面白かった。
どれだけ厨二病でセカイ系で童貞でロリコンでも、「君の名は。」はシンプルに水準以上に面白かった。
なのに今作はとにかくお話がつまらない。
とくに映画の前半1時間ぐらい、もう、場内が静まりかえってみんな凍りつくような、映画館の空気が「これじゃない感」で満たされて、もうヒンヤリヒヤヒヤ、夏休み映画としてはある意味正しい寒さで2時間お送りされ、まぁ観客の子供たちの身がこわばる感じがひしひしと感じられて、いたたまれなかった。
そうだよね、君たちはもっと、キュンキュンするやつが観たかったんだものね?w
でもね、新海誠先生は今回、ちょっぴり難しいことに挑戦しちゃったんだよ。
だから君たちは凍りつくしかなかったんだねw

話の筋が見えてくるまでがとにかくまず長い。
ちょいちょい入ってくる新海誠風味満載のポエムと、ちょいちょい入ってくる新海誠お得意の音楽。
これらがもう、浮いて浮いて浮きまくっていて、なんというか義務でやってるというか、新海誠が新海誠自身をトレースして、セルフパロディして、無理矢理ポエムと音楽を放り込んできたみたいになっているものだから、それはもう僕のような意地悪な観客にとっては爆笑ポイントでしかなく、僕は映画の後半はワナワナ身体を震わせながらずっと笑っていたよ。
まぁいいんだけど。
地球温暖化問題に言及した背景は評価出来るが、それが物語に有機的に絡み合ってこない。
だからメッセージ性は薄く、セルフパロディみたいな恋愛物語ばかりが表面に出てくる。

この映画はたぶんTwitterで文句を書いても、炎上しないね。
だって「君の名は。」には熱狂したような童貞中高生も、今回はおそらく戸惑っている奴が多いだろうから。
僕もあえてこれを批判しようとも思わない。
だって一応2点だから、全く駄目な映画だとは言ってない。
そんなこと言ったら「君の名は。」なんて確か星3つぐらいつけてたような気もするし。
まぁでも相変わらず画は綺麗だった。
画だけは最高に綺麗。
逆に言うと綺麗な画を観に行くだけの映画。

というわけで。
今回は映画館で観なくても良いでしょう。
ブームにはなりません。

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約10年ぶりのトイ・ストーリーシリーズの新作。
どうやら世間は賛否両論らしいぞ、という空気を感じつつ、二子玉IMAXで鑑賞。
その感想。

これね、僕の中ではトイ・ストーリーシリーズ全4作の中で、一番良かった。
星は3つ半。★★★1/2
ストーリーはゴチャゴチャしてるし、ご都合だし、いろいろ不備も多い。
でも、結構良かった。
うん、良かった。
ところが、である。
世間の評判はあまり良くないらしい。
子供や若者の評判が芳しくないようだ。
だが、その気持ちはとてもよく分かる。
これ、今までの3作と映画の着地点がまるで違うのだ。
なので、僕はそこがいちばんグッと来たのだが、そのどこが良かったかを書いてしまうと盛大なネタバレになる。
なので、ズバリ書きはしない。
ただ、僕のような50歳越えたオッサンには、あのウッディの最後の選択……分かるのよ。
分かるの、すごーく、分かる。
というわけで、涙がちょちょ切れちゃったわけでございます。
詳しくは観に行ってください。

最後にちょっとネタバレで惜しい点を書き加える。






とても登場感のある新キャラ、片割れスプーンのフォーキーくん。
映画前半に連発される彼の「ゴミ箱執着ギャグ」は、前半のキモとなる爆笑ポイントだ。
ところが、割とすぐにそのギャグを今回の脚本、捨ててしまう。
これが実に勿体ない。
僕なら映画の最後の最後まであの片割れスプーンくんはゴミ箱に帰りたがる設定で、使い倒して笑いを取るだろう。
そこだけ残念だった。
もっと彼にはゴミ箱に執着を持ってもらい、大事な場面でゴミ箱が目に入って使い物にならなくなるとか、そういうギャグをしつこく繰り返して欲しかったなぁ……

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こちらは現在公開中のスパイダーマン最新作。
アベンジャーズに出てくるトム・ホランドくん演じるスパイダーマンの単品第2作。
トニー・スターク亡き後のマーベルユニバース作品。
その感想。

うーん、こっちは今ひとつ。
物語の骨格はとても面白い(とくに悪役の設定)のだけれど、とにかくとっ散らかっている。
ピーター・パーカー16歳のMJに対する淡い恋愛が縦軸になりつつ、そこに敵との戦いが入り乱れてくるんだけれど、この2つの要素が脚本上しっくりと調和せず、ギクシャクギクシャクしながらかろうじて物語は前に進んでいく。
今回の敵のアイディアは素晴らしいんだけれど、その敵の敵たるキモとなる「ある技術」がよく考えるといろいろと都合が良すぎもする。
なにより今回のスパイダーマンはお前不死身なのかというぐらい打たれ強くなっているし、かといって「ホームカミング」の時よりスーツが進化しているわけでもない。
前作「ホームカミング」でトニー・スタークからもらったスパイダースーツは、もうほぼアイアンマンになっていて憤慨したものだが、今回はそういう描写はなりを潜め、ただひたすらピーター・パーカーは肉体的に強靱になっていたりする。
……とまぁいろいろ文句言ったが、ひとことで言えばとっ散らかっていて、いつものマーベル実写クオリティというか、クダらなくてしようもないの極致なわけ。
それに尽きる。
星2つ。★★

スパイダーマンならスパイダーバース(アニメ)がオススメです。


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アカデミー長編アニメ賞を受賞したこちら。
劇場で見られなかったので、自宅地下シアターで鑑賞。
その感想。

これはスゴい。
星4つ。★★★★
何がすごいって映像が凄い。
アニメーションの革命だと思われる。
初めて僕らが「トイ・ストーリー」でCGアニメを見て衝撃を受けたとき同様、いやあれ以上の衝撃。
とにかく「こんなアニメ映像見たことねぇ!」って衝撃がずっと続く。
アニメの革新がここにある。
カットの多さ、構図の素晴らしさ、ありとあらゆるデザインセンスの良さ、全てが超ハイレベル。
これを生み出したマーベルアニメ部門はマジでスゴい。
必見中の必見作。
ただし、ストーリーは平凡。
物語がどうのこうのより、この映像革命を浴びるような作品。
超オススメっす。

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