そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





アカデミー作品賞は取り逃した!
が、そんなことはどうでもいい。
この映画はすごいぞ。
星5つ。★★★★★
世紀の傑作。

何がすごいって、まずは「カメラワーク」だ!
カメラワークを含む映像表現すべてだ!
この映画、ワンカットとしてしょうもないカットはない。
すべてのカットが斬新!革新!芸術!
もう、凄すぎてお口あんぐりだ。
この天才監督の意図したカメラワークと映像のすごさを浴びるだけでクラクラくるような映像体験!
ここをワンカットで行くかよ!とか、ここを空にカメラ振るかよ!とか、ここでぐるぐる回すのかよ!とか、ここで右パン左パン右パン左パンしまくるのかよ!とかもう、凄すぎてずっと心の中で「お前スゲー監督だよー」と思って観ていた。
もうこの時点で完全にやられているので、ある意味映画の中身なんてどうでもいい。
そのぐらいカメラワークと映像表現がまずは凄い。

さらに特筆すべきは音楽だ!
音楽がことごとく素晴らしい。
ミュージカルなので音楽が大事なのは当然なんだけど、そのミュージカルシーンの音楽、描き方、カメラワークがもう凄すぎて鳥肌。
さらに主演のエマ・ストーンの生歌が最高に上手い!
なんだこりゃってレベルで上手い!
もうそれだけで感涙。

さらにお話がもう完全にずっとベタベタ恋愛ものでかつ結構メチャクチャなので、おいおいこのまま最後まで行くのかよーと少し不安になっていたら、そこは天才監督、一筋縄ではいかないところに最後持っていく。
この最後の「あれ」がもう本当に素晴らしすぎて、僕は映画見ながら「うわぁぁぁぁぁぁぁ、そう来たかぁぁぁぁぁっ!!」と、もうジェラシーの塊よ!
このストーリーのこの映画のラストをあそこに持っていって落とし前をつけるこの映画監督、ああもうかなわない、ああもう天才でしかない!
本当に凄いし、本当にその才能に嫉妬しか感じない。
ミュージカルをやると見せかけて、半分馬鹿にしているスタンスも凄いし、いやでも過去のハリウッド作品にリスペクトも凄くて、もう、とにかく凄いわ。
ハリウッドのミュージカルを、ただ甘いだけのラブストーリーに載せずに、それでいて実はとても甘いラブストーリーになっているという、もう観客に映画鑑賞力を求めて求めて求めまくっているのに、どんな観客でもきちんと楽しめるレベルに落としどころを見つけて描ききっているというか……もう本当にバカみたいにこの文章最初から凄いしか言っていないが、本当に凄いんだから、凄いときには凄いと言うしかないわけでさ。
ホント、凄いです。

もう一度観に行きます。

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劇場版スター・トレックの最新作。
その感想。

いやぁ、これは酷い。
久々にやられた。
こんなにクソつまんない映画が世の中にあるのかというほど、クソつまんない。
いや、つまんないと言うより意味が分からない。
主人公たちが、なんで、なんのために、なにをしているのかが、まったく分からないのだ。
J.J.エイブラムスが製作に加わった新スター・トレックは1作目も2作目もそこそこ面白かったのだが、この3作目は酷い。
星はゼロ。
マイナス点をつけてもいいぐらい。
評価する気すらしない駄作。
2016年の最低映画だと思う。
始まってから最後までずっと意味不明。
よくこんなものが作れたなぁと思う。
監督が台湾系アメリカ人のジャスティン・リンとかいう人で、「ワイルド・スピード」シリーズをいくつか監督していてこの映画にも抜擢されたみたいなんだけど、ホントよくこれでプロとしてメシ食えてるな。
才能の欠片もないから、早く監督廃業しちまえばいいのに。
とにかくこんなにひどい映画は久々に観た。
まったくなにひとつちゃんとしていない。

J.J.エイブラムスって結局こんな感じなのかよ。
スター・ウォーズエピソード8もたぶん駄作だろうなぁ。

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リリーのすべて ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
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これもアカデミー作品賞ノミネート作。
世界で初めて性別適合手術を受けた男性の実話。
その感想。

これも素晴らしい映画だった。
星4つ。★★★★
実話だという点でまず文句なく深くて重い。
性同一性障害の根幹にある悲哀をズバリ描いている。
ニューハーフだとかおかまだとか言って僕らは彼女たちのことを少し色眼鏡で見るところがあるが、彼女たちには本人にしか分からないとんでもない苦悩があるのだろう。
心が女なのに男性の身体で生まれてしまう悲しさがとても伝わってきた。

うん、いい映画だった。
どこぞの男女入れ替わりアニメとは重さと深さがぜーんぜん違う(笑)。

追記
実際のリリーは卵巣や子宮の移植手術まで行い、拒絶反応により50歳で死んだという。
今では卵巣や子宮の移植は行われていないという。

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ルーム [Blu-ray]
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昨年度のアカデミー賞作品賞にノミネートされていた作品。
小さな部屋(ルーム)に監禁されていた母子の話。
その感想。

いや、これはなかなかスゴイ映画だった。
星4つ。★★★★
面白くはないのだが、とにかく描写が丁寧。
細かいところにこだわった脚本が秀逸。
完全にやられた。
名作です。

実話だったらもっとやられた。
だけどこれはフィクション。
まぁフィクションで良かった。
でも似たような事件はアメリカでたまに発覚している。
若い女性を拉致監禁して性奴隷にするという犯罪。
ガチで酷いし、人の人生を(周りの人間含め)狂わせる。
そんなとてつもない悲劇を丁寧に描写し、面白くはないけど何かが常に心に刺さってくる。
そんな映画でした。

こういう事件を起こした犯人は裁判なしで死刑でいいと思います。
弁解の余地はないでしょう。

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