そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



マザー! ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
クリエーター情報なし
パラマウント


ジェニファー・ローレンス主演作。
日本公開が中止となった問題作。
Blu-rayが出たので鑑賞。
その感想。

いやぁ、これは酷い。
近年稀に見るトンデモ映画なのではないか。
星1つ。★

まったくどんなお話か分からずに見始め、最初面白いのだが、途中から「これどんなオチで説明を付けるのか」に焦点がどんどん移っていき、異様なストーリーはどんどんエスカレートしていき、最後の最後にどんな凄い大オチがあるのかと期待していたら、「は?なにそれ?」で終わってしまうという、まったく2時間に渡ってなにを観させられていたのかという怪奇作ですよ。
テーマは分かる。
タイトルの「マザー」はファザーの対としての存在のマザーだ。
ファザーはつまり「神」である。
要するにキリスト教のお話なのだ。
だが、そんなメタファーで出来ているのだろうと十分承知の上で観ても、これは酷い。
製作者のオナニー以外の何物でもない。
アメリカの観客が全員激怒したというのも頷ける。
ジェニファー・ローレンスの演技は凄いので、彼女をずっと見ていたいという観客だけが喜ぶ映画だろう。
日本公開しなくて賢明だったと思う。
こんなの映画館で上映出来ないよ、酷すぎて(笑)。

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公開日に見てきました。
アベンジャーズ第3弾となる最新作。
いよいよ銀河最強の悪役・サノスとの戦い。
その感想。

うん、いつもの通りのアベンジャーズ。
僕はこのシリーズをいつもの通りに楽しんだだけなので、星2つ半。★★1/2
普通の面白SFアクション大作って感じでした。

全然悪くはないし、なんだか大絶賛している皆さんの気持ちも分かるし、早く来年の「アベンジャーズ4」が観たいという気持ちも分かるんだけど、なぜか100%このシリーズに乗っかれないのは「根本的なテーマの無さ」に尽きると思う。
そうなのよ、アベンジャーズのここまでの一連の作品に、僕は哲学を感じられないのよ。
何か一貫した「これを言いたい」というテーマが見つからない。
逆に言うと「面白ければ何でもあり」というテーマでは一貫しているのだろうけど(笑)、それはテーマじゃないと僕は思う。
そこがスター・ウォーズ(旧三部作)との最大の違いかも知れない。
哲学的神話的な普遍のテーマがないのよ、残念ながら。

以下ネタバレで所信を述べる。











半分死んだじゃん。
スパイダーマンもDrストレンジもブラックパンサーもみんな死んだじゃん。
でもさ、このあとの「アベンジャーズ4」とか「アベンジャーズ5」で全員復活するのは目に見えてるわけ。
だからいかんせんこの物語に100%乗ることが出来ないのよ。
逆な意味で今回僕はヒーローものの限界を見た気がする。
絶対にスパイダーマンもDrストレンジもブラックパンサーも死ぬことはないのよ。
死ぬわけないのに、今回の映画では死んでいるだけなのよ。
だから必ず今後生き返るわけで、そんな観客たちの醒めた見方をこのマーベル・ユニバースはどこまで行っても払拭することが出来ないのだろうと思う。
だからそれは、映画として致命的だとも思う。
まぁ、別に良いのだけど。
若い観客たちが、その「お約束」に乗れた上で楽しめているのであれば(笑)。

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ゲット・アウト ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
クリエーター情報なし
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン


アカデミー作品賞にノミネートされていたホラー。
面白いと大評判だったのだが、映画館で観れず、ようやくBlu-rayにて観賞。
その感想。

うーん、期待しすぎた。
もっとすごい映画かと思っていたら、案外小粒。
ストーリーももっととんでもない展開を見せるのかと思っていたら、案外普通。
星3つ。★★★
期待せずにフラッと観たとしたら度肝を抜かれるのかも知れない。
だが僕はまったく度肝を抜かれなかった。

とにかくエンジンがかかるまでが遅い。
映画の前半1時間ぐらい、ジワジワ違和感を感じるだけでなかなか怖くならず。
ようやく怖くなってきたかなぁと思ったときに起きることは全て想定内。
とくにあの○○○○が実は○○○○だったというおそらくこの映画最大のどんでん返しだと製作者が想定しているプロットについても、最初から想像が付いていたのでまったく驚かず。
後半のいろいろな展開ももっともっと作り込めただろうに、案外あっさりしている。
これは黒人差別が未だ根強く残っているアメリカで、その肌感覚の中で生きているアメリカ人たちが観るから怖かったり面白かったりするのであって、日本人の観客が果たしてこれをどこまで本当に面白がれているのかは疑問。
少なくとも僕の中のホラー映画ランキングには、まったくランクインしてこない小品でした。

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スピルバーグの最新作。
ガンダムの登場で日本のアラフィフたちがざわついている映画。
公開初日に早速観てきた。
その感想。

はい、完全なオッサンホイホイです。
80年代に青春を送った50歳前後の世代にはもうたまらない作品。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンに乗り、「AKIRA」の金田バイクと競争し、「Jump」や「Take on me」などのヒット曲がかかり、キューブリックの「シャイニング」の世界に入り込み、機動戦士ガンダムに乗り込んで伊福部音楽に乗せてメカゴジラと戦うという……
そりゃ興奮しないわけがないだろという、俺たちアラフィフおたくオッサンのハートをグイグイ鷲掴みしてくるわけですよ。
映画としてはもう馬鹿みたいなストーリーよ。
それなのに大満足してしまうのは、俺たち世代のPOPカルチャーが全て詰め込まれているからで、これはもうアイディアの勝利。
星3つ。★★★
なんなら続編を作って欲しい。

噂では「スター・ウォーズ」のR2-D2やX-ウィングも出ているらしい。
ミレニアム・ファルコンについてはセリフで言及していた。
ダイトウのアバターは三船敏郎の顔をしている。
あのアバターは「指輪物語」のガンダルフに間違いない。
いやもう、こうして書いていてもキリがないくらいの密度でお馴染みのキャラやお馴染みのメカがバンバン出てくるのだ。
こんな素晴らしいお祭り映画なかなかないのではないか。
とくに「シャイニング」のくだりは映画館で思わず「おおっ!」と声を出してしまった。
素晴らしいにもほどがあるだろう。
原作小説には、勇者ライディーンやマジンガーZのミネルバX、ヱヴァンゲリオンまで出てくるらしい。
映画にも出してくれれば良かったのに!
フルCGでグリグリ動くライディーン見たかった!

スピルバーグありがとう。
続編希望。
どうやるのか知らんが。

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ジョイ [Blu-ray]
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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


「世界にひとつのプレイバック」でアカデミー主演女優賞を受賞したジェニファー・ローレンスが、再び主演女優賞にノミネートされた2015年の映画。
Blu-rayが1500円で売っていたので鑑賞。
その感想。

手を濡らさずに絞れるモップを発明し、この発明品で一躍億万長者になった主婦の実話。
ジェニファー・ローレンスがその発明主婦を演じているのだが、なんというかもう周囲の人間がクズだらけで爆笑もの。
こんなに馬鹿で守銭奴のクズばかりがアメリカ人の大半なのかと悲しくなるぐらい、次から次へとクズのオンパレード。
そんなクズだらけの中、主人公はモップを発明して、映画の最後でなんとか億万長者に上り詰める。
そこまで、足を引っ張るだけの周りのクズがもうクズ過ぎて、本当に腹が立った。
アメリカ人に生まれなくて本当に良かったと思う。
自己主張の強いクズほど、たちの悪いものはない。
星3つ。★★★
本当に腹が立つが、主人公は素直に応援出来るし、ジェニファー・ローレンスはやはり演技力がずば抜けている。
とんでもない女優だね。
まだまだ何度かアカデミー主演女優賞を獲っていく逸材だろう。

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大統領の執事の涙 [Blu-ray]
クリエーター情報なし
KADOKAWA / 角川書店


黒人版の「フォレスト・ガンプ」だと伝え聞く本作。
自宅地下ホームシアターにて観賞。
その感想。

はい、超傑作。
久々の星4つ半。★★★★1/2

アイゼンハワーからレーガンまで、歴代大統領の執事を勤め上げていく黒人執事の目線を通じて、アメリカの近現代史を黒人たちの公民権運動の視点から描いていく作品なんだけど、本当に人種差別と戦った黒人たちの歴史は凄まじいし、彼らが払った代償に思いを馳せると涙しかない。
未だに日本では一部の馬鹿ネトウヨたちが朝鮮の人々を差別し、毎日のようにSNSでヘイトスピーチを拡散している事実があり、本当にネトウヨたちは世界の趨勢に30年ぐらい遅れた頭の悪い人種差別主義者だということがよく分かるのだけど、差別される側の視点で描かれた今作を奴らが観れば、少しは考えを改めるのではないかと思うほど、素晴らしい映画だった。
この映画で泣かない奴は、人の心を持っていない鬼だと思う。
素晴らしい傑作。
なぜオスカー候補になっていないのか疑問。
そこにまだアメリカに根強い人種差別があるようにすら思えて、不気味。
まともな感性と正義感をもつ人は必ず観るべき傑作です。

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ゼロ・ダーク・サーティ スペシャル・プライス [Blu-ray]
クリエーター情報なし
Happinet(SB)(D)


ジェシカ・チャスティンの主演作をもう1本。
2012年の「ゼロ・ダーク・サーテイ」。
9.11から2011年のアメリカ軍によるウサマ・ビンラデイン殺害に至るまでの10年を描いた映画。
チャスティンはこの映画でアカデミー主演女優賞にノミネートされた。
その感想。

傑作。
星4つ。★★★★
実話の分「女神の見えざる手」よりも上回った。
同時多発テロの首謀者であるアルカイーダの首領ビンラディンの居場所を特定し、その抹殺作戦を指揮したCIA女性局員の実話。
そんなの面白くないはずがない。
それにこのビンラディ殺害に関しては日本人はあまり詳しくないと思うので、実際の作戦で起こっていたあれやこれやが凄まじすぎて鳥肌もの。
今回は「アメリカすげー」と素直に思った。
アメリカに睨まれたら勝ち目はないのではないか。
そのぐらい圧倒的な軍事力だ。

日本は平和だなぁと思うよ。
だからこそ、もう少し日本の政治家たちにはちゃんとして欲しい。

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女神の見えざる手 [Blu-ray]
クリエーター情報なし
Happinet


銃規制法を巡るロビー活動を描いた政治サスペンス?もの。
評判が良かったので、Blu-rayを発売日に観賞。
その感想。

まさに重厚なドラマ。
星3つ半。★★★1/2
お話が基本的に政治の話で難しいのでとっつきにくいし、見終わったあとの感想は「本当にアメリカってクソな国だな」というものだったが、今現在進行形でアメリカでは銃のさらなる規制を求める若者たちのデモ活動が続いている今、この映画は観るべき映画だろう。
主演のジェシカ・チャスティンは「オデッセイ」でマット・デイモンを救いに火星に戻る宇宙船女性キャプテンといえば日本人にいちばんピンとくるだろうか。
演技派だし、一見ブサイクなんだけど、よくよく見ているとだんだんすごい美人に見えてくるという変わった顔立ちの女優さん。
彼女がなんとも魅力的なロビイストを演じ、最後の最後に大どんでん返しが来るという、まさに「ザ・映画」というエンタテイメントになってます。
やや小難しい政治ものが苦手じゃなかったら、絶対見て損しない傑作でした。

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