そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



X-MEN:フューチャー&パスト 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray]
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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


年の瀬だというのに、なぜかこの映画を観た。
X-MENシリーズの最新作……なのかな?
よく分かんないけど、その感想。

やはり嫌いじゃない。
X-MENシリーズがなぜ好きなのかというと、おそらくピカード艦長とガンダルフが出ているからなのだ。
今回、ほとんど活躍する場面はないが、ピカードとガンダルフも出てくる。
この2人の老人俳優が出ているだけで、ピリッと映画が引き締まる。
素晴らしい。
映画の出来としては星2つ。★★
まぁ、普通の娯楽作だ。

シリーズものって途中で一度は「過去に戻って未来を変える」ネタを持ってくるよね。
他にやりようがなくなってくるんだろうなぁ。
そういう意味で、まだ禁断の「過去に戻るネタ」に手を染めていないスター・ウォーズシリーズはマシなのかもね。
いや、もしかするとJ.J.エイブラムスがエピソード8当たりでタイムマシンを導入してくる可能性はあるけれど(笑)。

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海街diary Blu-rayスタンダード・エディション
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是枝裕和監督作「海街diary」。
Blu-rayにて観賞。
その感想。

美人4姉妹の物語。
ただただ美人が4人出ているので観ていられる。
長女が綾瀬はるか、次女が長澤まさみ、三女が夏帆、母親が違う四女(?)が広瀬すず。
この4人の中の誰が好みかは意見が分かれると思うが、僕は1位広瀬すず、2位長澤まさみ、3位夏帆、4位綾瀬はるかだな。
まぁこんな順位、誰にも何の興味ないだろうけれど。

星3つ。★★★
別にものすごくいい映画なわけではなく、半分ぐらい雰囲気と、美女4人に助けられているのだが、観て損はない。
感覚的に言うと小津安二郎の「東京物語」的なことを7割ぐらいに薄めた感じの映画。
大きな事件はなにも起こらないし、説明的な部分はほとんどない。
家族の話であり、人間の話。
観る人によってはものすごく退屈だろうが、いい映画だ。
大人向けだね。

広瀬すずがいい。
もっともっといい女優さんになれそうだな。

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3回映画館で観て、飽きた。
もう観に行かなくていいや。
あとはBlu-rayが出るまで待とう。

最終的な評価。
星2つ。★★

今作を観て、しばらく経って、逆にルーカスが作ったエピソード123の評価が自分の中で上がって来つつある。
少なくともルーカスは(中身は間違っていたが・笑)オリジナルのアイディアとストーリーで勝負したからだ。
J.J.エイブラムスにオリジナリティはひとつもない。
先人が築いたスター・ウォーズを上手に拝借し、小器用にカスタマイズしただけだ。

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「フォースの覚醒」で観客を悩ませるのが、地図の問題だ。
あの地図は一体何なのか?
この点を誤解してしまうと、映画を理解するのが途端に困難になる。



※以下ネタバレを含みますのでご注意ください。



字幕でも吹き替えでも、それは「ルーク・スカイウォーカーの地図」と呼ばれる。
レイア側(レジスタンス)も、カイロ=レン側(ファースト・オーダー)も、この「ルーク・スカイウォーカーの地図」を巡り戦っていく。
僕は最初、この地図のことを「ルークが自分の居場所を地図として残していったもの」と理解した。
隠遁しているのになぜわざわざ自分の居場所を地図にする必要があるのか?
バカじゃないのか?
……と思ってしまっていた。
そして、僕と同じように思っている人が案外いるようだ。

実はこれ、完全に違ったのだ。

ファンクラブ内で議論するうちに判明したのだが、「ルーク・スカイウォーカーの地図」とは、「ルーク・スカイウォーカー(が隠遁していると噂されている初代ジェダイ寺院の場所を示す、失われた古代)地図」なのだ。
このニュアンスは、字幕版はもちろん、吹き替え版でも最初から正確に理解することは難しい。
だから結構多くの観客が「ルーク・スカイウォーカーの地図」の意味がよく分からないまま映画が進んでいくのだ。

その「初代ジェダイ寺院の場所を示す失われた古代地図」の最後の一片をめぐり、繰り広げられるのが今回の「フォースの覚醒」の物語である。
そして、その最後の一片以外の地図は、帝国がすでに所蔵していたのだ。
そしてR2-D2はかつて「エピソード4」でデス・スターのコンピュータにアクセスした際、そのデータを盗んでいたらしい。
だから最後、R2は地図の大半を所有していた。
これは「フォースの覚醒」制作者がファンからの質問に答え明らかにした設定だという。

いやぁ、そんなのあの映画見ただけでは伝わらないよ(笑)。

そこで提案。
Blu-rayにするときには「ルーク・スカイウォーカーの地図」ではなく、字幕の一部を意訳して「初代ジェダイ寺院の地図」に出来ないだろうか?
ちょっとしたことで随分スッキリすると思うのだが。



P.S.
実は「マッドマックス/怒りのデス・ロード」の字幕に1ヶ所とんでもない誤訳、というか伝わらない字幕がある。
物語の前半、岩石爆破で行く手をふさがれたイモータン・ジョーが、リクタスの4WDで岩石を乗り越え先に進む場面がある。
あそこでイモータンは字幕では「わしが先に進み岩をどける」と言うのだが、これが意訳すぎてほぼ誤訳。
「わしが先に進む。お前らは岩をどけて追ってこい」これが正しい。
今の字幕だと、まるでイモータンが岩をどけてくれるように感じてしまう。
だが、そんなことせず、イモータンはそのまま1台でウォータンクを追うのだ。
本当はこの字幕、誰かが気付いてBlu-rayで直して欲しかった。
だが、もう後の祭りなのである。

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「フォースの覚醒」に残された最大の謎、レイの出生の秘密。
いったい新ヒロイン・レイは誰の娘なのか?
これについて予想したいと思う。
あくまで僕の見立てだけど、おそらく正しいと思う。




※以下ネタバレを含みますのでご注意ください。




女主人公レイはいったい誰なのか?
ズバリ予言しよう。
「ハンとレイアの娘」で「カイロ=レンの双子の妹」だ。
「なんだよそれ?最初にみんなが思ったまんまじゃん」とお思いの方も多いかな。
でも、これ以外ありえないのだ。
最初の直感で思ったことが、世の中たいてい正しい。
2年後の「エピソード8」で答えは明らかになるはずなので、当たっていたら思い切り褒めてほしい。
なので、このブログは証拠として残しておく。
万が一外れた場合は、ふわぁ〜っとなかったことにするけど(笑)。

「フォースの覚醒」を見終わって、結構多くのファンがヒロイン・レイについては「ルークの娘説」を唱えている。
日本はもちろん、海外でも「ルークの娘説」がどうやら大勢を占めてきている。
たしかに映画ではいかにも「ルークの娘」っぽくミスリードしてるから。
レイがハンとレイアの娘で、しかもカイロ=レンと双子なんて設定では、当たり前すぎてつまんない的な意見の人が多い。
だが、そこが盲点なのよ。
J.J.のワナにはまってるのだ。

「ルークの娘説」がない理由。
1/ジェダイはやっぱり結婚禁止
これはジェダイ原理主義だけど、ジェダイで唯一結婚し、妻への執着からダークサイドに落ちたアナキン・スカイウォーカー(ダース・ヴェイダー)の二の轍を踏まないためにも、ルークは決して結婚しないはず。
物語上の理屈ではこれが「ルークの娘説」が消える理由になる。
ルークの娘だとしたら、娘を隠してジェダイにしない理由もよく分からない。
自分の娘は隠しておいて、ハンとレイアの息子のベン・ソロだけをジェダイ訓練させるというのも、なかなかない話だろう。
2/ルークの妻を後出しするリスクがデカすぎる
制作側の理屈でいうと、もしルークが結婚していたとしたら、まったく新しい「ルークの妻」という新キャラを「エピソード8」以降で初お披露目することになる。
今まで出てきた登場人物の中にルークの妻になりそうな人物は1人も見当たらないので、これは絶対に初お披露目するしかない。
実はこれ相当リスクが高い、いわゆる「あとだしジャンケン」脚本なので、僕なら絶対に避ける。
J.J.もバカではないのでさすがに避けると思う。
なにしろアナキンとパドメの恋愛はあれだけ丁寧に3話かけて描いた末にバッシングを浴びたのだ。
いきなり知らないババアが出てきて、「彼女と恋に落ちレイが生まれたのだ」とジジイのルークに回想されて、納得出来るわけがない。
以上「ルークの娘説」がない理由。

では、それ以外の説はどうか?

銀河皇帝パルパティーンの孫だという説が一部に流れている。
いやいや、それはない(笑)。
スター・ウォーズはあくまで「スカイウォーカー家」の話なのだ。
予告編(最初の特報)でルークがナレーションしている。
「フォースが強い一族なんだ。私の父が。私が。妹が。そしてお前も」
この最後の「お前」がカイロ=レンを差していて、レイを差していないという意見もあるみたい。
だけど、安心してください、レイを差してますよ(笑)
つまりレイはスカイウォーカーの血筋なのだ。
それだけはどう考えても間違いない。

さて、では「ハンとレイアの娘説」が正しい理由は?
以下の理由から間違いないと読む。

1/そもそもアーサー王伝説が下敷き
スター・ウォーズがアーサー王伝説を下敷きにしたものだという話は結構有名だ。
映画オタクのJ.J.も当然知っているはず。
そして4章からなるアーサー王伝説は大きく言えば「男女の話」「親子の話」「(異父)兄弟の話」の3要素で出来ている。
「男女の話」はエピソード123、「親子の話」はエピソード456で描かれた。
残るは「兄弟の話」なのだ(本来は異父兄弟の話なのだが、スター・ウォーズでは異父の要素は抜いてくると思う)。
2/親戚で戦うより兄妹で戦った方が面白い
これは映画的な理屈だが、レイがルークの娘だとすると、カイロ=レンとはいとこになる。
でも、いとこ同士が戦うのって、そんなに面白くない。
絶対に直に血が繋がった兄妹で戦った方が物語として面白いのだ。
「フォースの覚醒」の例の橋の場面も、「兄が父を殺すのを妹が見ていた」ほうがあとあと考えてもドラマチック。
あの場面のことをレイはあとで「あれが父だった」と知るのだ。
泣けるじゃないか。
3/砂漠の星ジャクーに隠されていた意味がより明白
ルークの娘だとしたら、なぜ砂漠の星に隠す必要があるのか?
一人娘ならジェダイとして育てればいいじゃないか?
でもそうせず、なぜ砂漠の星に隠したのか。
それはハンとレイアの双子の子供の娘のほうだったからだ。
男の子(ベン・ソロ)はジェダイの訓練をさせ、女の子(レイ・ソロ)のほうは母レイアと同じように、身を隠させた。
思い出して欲しい。
レイアは最後の最後でルークがヴェイダーに心を読まれる瞬間まで、誰1人としてルークの妹だとは気付かないでいたのだ。
そんな母と同じことをレイにもしようとしたと考える方が、むしろ自然だ。

「フォースの覚醒」を見ると、ハンもレイアもレイのことを知らないように一見ふるまっている。
これはレイアが娘を生んだことを誰にも知られないように(もちろんレイ本人にも知られないように)注意深くレイを砂漠の星に隠したことを意味している。
そのぐらいスカイウォーカーの血を引く子供は危険なのだ。
ダークサイドの連中に存在を知られてはいけないのだ。
だから母レイアもオーガナ家の一員として身を隠されたのだ。
最後の最後まで、まさかルークとレイアが兄妹だなんて、誰にも気付かれなかった。
あれとレイも同じなのだ。
これこそ「時代は繰り返す」にほかならない。

だが、今回はルークとレイアのときとは違う。
兄ベン・ソロはダークサイドに落ち、妹レイ・ソロがジェダイとして立ち上がり、兄と妹が光と闇に分かれ、光線剣を交え戦うのだ。
なんてドラマチックな最高のエピソード789だろう。
そして、このプロットこそがアーサー王伝説の3つ目の物語「兄妹の話」をついにスター・ウォーズの世界にもたらすのである。

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正直「フォースの覚醒」には文句しかない。
それでも好きなモノが2つだけある。
それが主人公レイと新ドロイドBB-8だ。


※以下少々ネタバレを含みます



女主人公のレイは今作でもっとも魅力的だし、今後ジェダイとなっていく彼女の活躍にはマジで期待出来る。
出生の謎に焦点が当たるだろうが、今のところ可能性は大きく3つ。
1/ハン・ソロとレイアの娘(つまりカイロ=レンの妹・おそらく双子)。
2/ルークの娘(だとしたら母親は新キャラか。ジェダイが結婚していいのかは疑問だが)
3/銀河皇帝パルパティーンの孫(スカイウォーカー一族の話のはずなので可能性は低いが)
まぁ個人的に正解は確実に1だと思っているのだが、一応のところまだ分からない。
この答えは100%エピソード8で明かされるだろう。
ルークにヴェイダーが「I am your father」と告げたのはエピソード5だったからね。
「時代は繰り返す」という正義の旗の元、J.J.エイブラムスは正確にエピソード456をトレースしてくるだろうから。

にしてもレイは良い。
若き才能溢れる女ジェダイの成長物語……そこが今後に向けた僕らコアなファンにとっての心の支えになってくる。
もし彼女がいなかったら、もうエピソード8以降なんて興味ないのだが、彼女のために観に行ける。
今作もレイがいたから見ていられたのかも知れない。
新人女優だが、とても頑張っている。
素晴らしい。

そしてもう1つ、BB-8だ。
なんだかんだいって可愛い。
このBB-8を生み出しただけでもJ.J.エイブラムスはひと仕事したといえる。
ルーカスなんかエピソード123でジャー・ジャー・ビンクスなんていう黒人差別的なひどいキャラを世に送り出し、全世界のファンから総スカンを食ったのだが、それに比べればJ.J.が送り出したBB-8は素晴らしい。
スフィロ社製の20000円するラジコンBB-8も購入してしまった。
僕はエピソード123では、関連トイにほぼ金を使わなかった(エピソード1のアナキンのヘルメットとセイバーのレプリカ各種は買っちゃったが)
今回フォースの覚醒で唯一買ったトイがBB-8のラジコンだ。
そのぐらい実はお気に入りだということだ。

レイとBB-8。
この2人(?)が、僕らにとっての新たなる希望なのだ。

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「フォースの覚醒」は大ヒットしているらしい。
それもそうだろう。
これだけ金かけてディズニーが必死に(実は世の中の大半の人が引くぐらい)プロモーションしてるんだから。
だが、今日の時点で僕の評価は星2つに下がった。
★★
なぜだろう。
それは、稀代のマーケティング系ビジネス映画マン、人呼んで「THE小器用」ことJ.J.エイブラムスが、渾身の力で「置きに行った」過去作の焼き直しだからだ。
スター・ウォーズを何度か観て好きだ……ぐらいの一般人たちには、グングン刺さる映画なんだろう。
だが、僕のように徹底的に旧作を見込んできたファンを騙すことは出来ない。
今回は「フォースの覚醒」での最重要人物と言っても過言ではないハン・ソロについて考えてみよう。



※以下強烈なネタバレを含みます。ご注意下さい。



「フォースの覚醒」でのハン・ソロ。
まさかのまさか、密輸業者に戻っていて、借金まみれなのだ。
つまり「エピソード4/新たなる希望」の時点に逆戻りしているのである。

おそらくJ.J.はファンに対して「ほ〜ら、ならず者のハン・ソロだよ。お前らが観たかったハン・ソロはならず者だろ〜」という感じで、こういった設定を(クソ安易に)持ってきているのだろう。
そして、その(クソ安易な)J.J.のビジネス映画作りに、阿呆なファンはコロッとダマされる。
バカバカしくて涙が出るわ!

考えてもみたまえ。
ハン・ソロは「新たなる希望」で借金まみれでならず者の密輸業者として登場し、しかしレイアやルークと出会い、帝国との戦いに加担する中で、金よりも正義を取るという成長を遂げたのだ。
そして反乱軍将校となって「帝国の逆襲」では、レイアとの恋愛を通してさらに成長し、そして「ジェダイの帰還」では反乱軍将軍として第2デス・スターのシールド破壊任務を達成した。
要するに借金まみれのならず者の成長物語がすでに完結しているわけだ。

それなのに30年後の「フォースの覚醒」でハン・ソロは再び借金まみれの密輸業者に返り咲いている。
ひとことで言えば、J.J.の「映画的な都合」によってだ。
確かにハンが落ちぶれた経緯のようなものはセリフで語られる。
息子がダークサイドに落ち、レイアもハンもルークも逃げた、というのである。
おいっ!
逃げないよ!
そんな3人じゃねーよ!
かつて帝国から銀河を救った英雄3人が、息子がダークサイドになったからといって逃げて、夫婦仲が悪くなって、片方が間抜けな密輸業者に戻る。
そんなことないよ!
あってもいいけど、だったらそれ相応の納得のいく深い理屈を提示しろ!
おい、J.J.この野郎!
かつてのハン・ソロのファンだった女性たちが泣いてるよ世界中で!
ハンはそんなちっちゃい男だったのかって。

ハンやレイアはグレた息子を放置して逃げ出すようなそんなチンケなキャラじゃない。
どうしてもそうしたいなら、密輸業者として最初登場してもいいよ。
その代わり、それは「仮の姿」で、実はレジスタンスを率いる大将軍で、息子の行方を追っている……で、いいじゃん!
どうにでもなるじゃん!
バカなんじゃないのJ.J.。
ミレニアム・ファルコンだってハン・ソロがそのまま乗っていれば、あんな砂漠の惑星に偶然置いてあって主人公たちが偶然乗り込むみたいな強引にもほどがある脚本にする必要なかったじゃん!
ハン・ソロが密輸業者(仮の姿)でジャクーに駐留していて、逃げてきたレイとフィンを拾う(偶然に見せかけて)。
でも実はハンは(実の娘)レイを守るために、常にそばで監視していた……的なことで全然いいじゃん。

なぜ密輸業者に戻したいのか?
「面白いから」だろう。
だがそんな浅はかな考えでは駄目なのだよ。
そもそもスター・ウォーズは「英雄神話」だったのだから。
フォースという謎の力をめぐり、善と悪が戦い、正義とは何か、悪とはなにかが問われた「神話」だったのだ。
だからこそ、世界中の人に刺さり、文化になった。
宗教や言語を越えて人の心に刺さる、それが「神話」だから。
ただの娯楽作だったら、ここまでの文化にならなかったのだよ。
ただ「面白いから」という理由で、神話的成長を遂げたキャラを、元のならず者に戻すのは、映画の格を落とす愚策に過ぎないのだ。
それはスター・ウォーズを、他の多くの映画と同じ、ただの娯楽作に成り下がらせる結果を招く(まぁ実際もうエピソード123のせいで成り下がってるんだけど)。

そして問題の死に方である。
あれではハン・ソロは犬死にだ。
そもそも「ジェダイの帰還」のとき、最初の脚本ではハン・ソロがミレニアム・ファルコンと一緒に第2デス・スターに突っ込んで爆死するはずだった。
実際ハリソン・フォードも「ハンは死にたい」とルーカスに直訴したが、いろいろ大人の事情で今の形になったのだ。
だから、ハンが死ぬこと自体はなんにも問題ない。
むしろ僕らファンはハン・ソロの死を今回望んでいたといっても過言ではない。
ところが、である。
死に方がしょぼすぎるのだ。
スター・ウォーズ界で一番人気があるキャラのハン・ソロだぞ。
もっと荘厳な死に方を用意してやれよ!

僕は「フォースの覚醒」を最初観たとき、あまりにも「エピソード4」をトレースしていく中身に辟易し、むかむかしっぱなしだった。
カイロ=レンとハン・ソロの親子が対面するあのシーンになったとき、完全にハン・ソロの死亡フラグが立ち(エピソード4のオビ=ワンとダース・ヴェイダーの100%焼き直しだから)、心の中で「うわ〜やっぱりハン死ぬわ!いい死に方しろよ!」と願った。
そしたら、なんとカイロ=レンがセイバーをハンに差し出した。
僕はあの瞬間「おおおっ!J.J.ついに、オリジナルの違うストーリーに足を踏み込んで冒険してきたぁぁぁぁぁぁ!」と内心狂喜乱舞しそうだった。
まさかカイロ=レンがあそこでいったん改心するなんて、過去になかった驚異のストーリーテリング、意外な展開。
それが来たぁぁぁぁぁぁぁっと思ったのだ。
そしたら、あの結果である。
なんにも変わりなく、結局ファンがみんな心の中で「これエピ4のオビ=ワンとヴェイダーと一緒じゃん。ハン死ぬのかな」と思ったのとまったく同じことをJ.J.はしてきたのだ。
しょぼっ!
なんという浅はかな脚本。
ウンコのきわみ。

ハン・ソロの死。
これは「スター・ウォーズ」のもっとも盛り上がるべき素材である。
A5ランク黒毛和牛のヒレ肉的な、最高の素材なのだ。
そして、それは、いいか……
1度しか使えないんだよっっっっっっ!

その1度しか使えない「ハン・ソロの死」という最高のカードを、J.J.はあんな風に使っちまった。
涙ひとつ出なかったよ。
だって、観客全員予想している通りなんだもん。
まさに犬死に。
おいこらJ.J.。
ハン・ソロはもっと荘厳で、決死で、全宇宙を救うために、大将軍として死ぬべきではないのか?
お前、ハンの死に方、どれだけ真剣に考えたんだよ?
何ヶ月も悩んで考えたのかよ?
なんだあのあっさりしたどうでもいい死に方は?
観客がまったく感情移入出来ないままの、あの犬死にはなんだこら?
おいJ.J.、お前は銀河の英雄から英雄的に死ぬチャンスを永遠に奪ったんだよ!
お前が死んでしまえ!

例えば自ら死の覚悟を決めて、涙を一筋流し、笑顔で敵にツッコミ自爆する。
そんな「アルマゲドン」のブルース・ウィリスみたいなことのほうがよほど感動した!
それなのに、ダークサイドに落ちた厨二病のカイロ=レンなんていうアホ息子に、あんなにあっさり殺された。
もう、素材の無駄使いとしかいいようがない。
いや、殺されてもいいよ。
殺されてもいいが、もっともっと見せ方があるだろう。
あの橋の場面ではいったんカイロ=レンは投降したフリして、ハンにくっついてレイアの元までやってきて、そこで再びライトセイバーを振りかざし、レイアを殺そうとする。
そこでハンが身をていしてレイアを救い、自らは息子のライトセイバーの犠牲となる。
そして、レイアの胸に抱かれて死ぬ。
とかさ。
……ほーら、もうやりようなんていくらでもあるのに。
バカなのかJ.J.は。
うん、馬鹿なんだあいつは。

たいした映画作ってないからね実際。
「ミッションインポッシブル3」。
中身覚えている人いる?
「クローバーフィールド」
僕は好きだけど、好きな人ほかにいる?
「スター・トレック」
冒頭の10分が抜群にいいけど、それだけだよ。
「LOST」
最初はスゲー面白かったけど、最後ああだぜ。
「スーパー8」
冒頭30分ぐらい面白いだけのウンコだよね。

J.J.エイブラムスという男は、ただの小器用なビジネスマンだと思う。
マーケティング映画屋さんなのだ。
その本性が今回、完全に露呈したと思う。
だからこんなに軽くて浅くてどこかで観たような要素だらけの「フォースの覚醒」が作れたのだ。



追記
最近のハリウッド映画って、ホントこういうシナリオの作り方するよね。
ご都合主義。
偶然の連続。
伏線なし。
そしてアクションのためのアクション。
J.J.エイブラムスにジョージ・ミラーの爪の垢を飲ませてやりたい。

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スター・ウォーズ10年ぶりの新作。
「フォースの覚醒」
初日と2日目で合計2度観た。

初回は二子玉で3D吹き替え版を観た。
今までスター・ウォーズは7作観てきたが、初めてエンドクレジットの途中で帰った。
それほど腹が立つひどい出来だと感じたのだ。
次の日、2回目は新宿で2D字幕版を観た。
1回目に観たときよりは、随分マシに感じた。

現時点で星は2つ半。★★1/2
世間の皆さん的には「普通に楽しめる娯楽作」程度には仕上がっているんだろう。

だが、長年スター・ウォーズを愛してきたファンとしては今回の作品は納得できん。
僕は大きく3つの点から「フォースの覚醒」は好きになれない。





※以下強烈なネタバレを含みます。
※ご注意ください。






①ファンに媚びすぎた中身
ビックリするぐらい既視感が強い。
なぜならエピソード456のどこかで観たような場面ばかりだからだ。
とくに今回はエピソード4からストーリーをほぼ拝借(セルフパクリ)している。
物語の大きな構成はほぼエピソード4をトレースしただけになっているといっていい。
砂漠の星で、重要任務をドロイドが帯び、若き主人公と出会い、仲間を得て敵地に潜入し、師を失い、敵の巨大兵器を破壊して、勝利する。
ほら、こうして書くと、まったくエピソード4と一緒だ。
今回J.J.エイブラムス始めとした製作首脳陣は「完全にビビった」んだと思う。
「スター・ウォーズってこうだよね?」
「スター・ウォーズファンはこんなの観たいんでしょ?」
そんな、ファンに媚びた面ばかりが見え隠れする。
小ネタも満載だ。
エピソード456に出てきた、オタクをくすぐるちょっとしたキャラ、ネタ、小道具、セリフ、そんなのが全篇満載。
要するに、巨額の費用を使って作ったファンムービーなのだ。
パロディにすら見えるのだ。
そしていわゆる同窓会ムービーである。
僕はJ.J.にもっと新しい事にチャレンジして欲しかった。
チャレンジしてスゲー面白い話を作って欲しかった。
だが、J.J.はビビったのだ。
置きに行ったのだ。
勝負をせず、逃げたのだ。

②ご都合主義にもほどがある
そんなエピソード4をほぼトレースしただけのストーリー。
だが細かいところでエピソード4とはまるでクオリティに差がある。
例えばBB-8が主人公レイと出会う理屈があまりにもなさすぎる。
エピソード4でR2-D2がルークと出会ったのは、R2にレイア姫がデス・スターの設計図をオビ=ワンに届けるよう命じたからであり、オビ=ワンはルークを守護するためタトゥイーンに隠遁していたわけで、R2-D2とルークの出会いは完全なる偶然ではない。
しかし今回のBB-8とレイの出会いには、そういった必然性がまったくない(少なくとも今のところ)。
ただの偶然にしか見えない。
さらに、そのレイが逃亡するときなぜかそこに置いてあるミレニアム・ファルコン。
ファルコンがそこにある理屈は完全な偶然だ(少なくとも今のところ)。
などなど、都合の良すぎる設定は、今回枚挙にいとまがない。
エピソード123は伏線の説明が丁寧すぎてみんな引いたのだが、エピソード7は逆に偶然に都合のいいことが起こりすぎていて納得出来ない。

③音楽がひどい
スター・ウォーズといえば数々の名曲を生んだ映画だ。
音楽と映像がシンクロし、音楽を聴いただけで場面が目に浮かぶ映画だった。
あの駄作の誉れ高いエピソード123ですら、それぞれ耳に残るメロディがあった。
それがエピソード7では耳に残る旋律がひとつもないのだ。
たまに聞こえてくる昔のモチーフだけが耳に入ってきて、その他の音楽はまったく耳に残らない。
これは音楽を意識して観賞してもらえば一目瞭然。
ひどい曲のオンパレードなのだ。
あれほどジョン・ウイリアムスのメロディアスな音楽に支えられてきたスター・ウォーズなのに、今回その音楽の神通力が効いていない。
だから最後の戦いのシーンなどもなかなか思い出せない。
なぜなら音楽が平凡というかウンコだからだ。
ジョン・ウイリアムス、さすがに老いたなという感じか。

まだまだ言いたいことはある。

ハンの死に方が犬死に過ぎるとか。
キャプテン・ファズマはなんだったのかとか。
タイファイターがヒモでつながれてるのなんなのとか。
カイロ・レンの厨二病はなんとかならんかとか。
ドロイドと人間はいつ普通に会話出来るようになったのかとか。
あの巨大兵器は防備がやたら薄いなぁとか。
砂漠の惑星なのにタトゥイーンじゃないってなんだよとか。
X-ウイングであんなにトルーパーバンバン撃つの初めて見たよとか。
戦闘機の飛ぶスピードが速すぎて現実感なさ過ぎだとか。
ルーク・スカイウォーカーの地図ってなんだよとか(自分でその地図作るしかなくね?実は見つかりたかったの?w)
もういろいろある。
何時間でもしゃべれる。

書いていたらだんだん腹が立ってきた。
やっぱりJ.J.エイブラムスって映画作りがたいして上手くないなぁ。
傑作といわれる「スタートレック」も最初の10分ぐらいが抜群に格好いいだけで、中身は大したことないからね。
「クローバーフィールド」と「LOST」の最初の3シーズンぐらいだな、J.J.ですごいのは。

あと1回だけもうチケット取っちゃってるので、IMAX3Dを見に行きますが(笑)

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少女時代メンバー3人のユニット「TTS(テティソ)」のクリスマス向け新曲だ。
韓国語版もあるが、この映像のように英語版もある。
それも、この英語の発音クオリティ、歌唱力、ダンス力でだ。
AKBの連中やももクロなど日本の学芸会アイドルには到底到達出来ないクオリティまで到達している、全世界を向いたスーパーガールズグループなのだ。
日本のアリーナツアーは全公演満員、チケットはなかなか取れない。
それなのに日本の音楽番組に出演する機会はほとんど与えられない。
なぜか?
日本の音楽業界の重鎮たちが韓国芸能界の日本市場への参入を妨害しているからだ。
既得権益を守るためだ。
日本の閉鎖的な音楽業界には本当に反吐が出る。

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GODZILLA ゴジラ[2014] Blu-ray2枚組
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東宝


渡辺謙が出演した昨年のハリウッド版「ゴジラ」。
ずっと前に購入してあったBlu-rayでようやく観賞。
その感想。

いやぁ〜、すごい!
こんなにスゴイ映画には久々に出会った。
ここまで清々しいほど、いさぎよいほどにひどい映画は他にない。
ウンコの極。
芸術的クソ。
よくこんなものに巨費を投じて映画化したものだ。
誰か途中で「これダメじゃね?」って、言い出すスタッフがいなかったのかね?
もう何から何まで、ありとあらゆる全ての要素が、全部完全に破綻しているという、未だかつてないクソ映画。
星はゼロ。
星ゼロ。
マイナスでもいい。
星マイナス5。
ー★★★★★(笑)

渡辺謙もスベりたおしている。
なんの見せ場もなし。
ただの下手くそ演技の日本人。
いやぁ〜、ひどい。
黒歴史だね。

見て。
むしろ見て。
こんなに酷い映画を作ることが出来る人たちが地球上にいるんだという感動。

いやぁ……ひどかったぁ。
しみじみ。

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これは観に行ってしまうと確実にハマるので、観に行かないやつw
レディー・ガガのコンサートで前座に指名された日本人ヘビメタバンド。
世界を席巻しているクールジャパンの代表格。
なぜ紅白歌合戦に落選するのか意味が分からない。

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なんか可愛いよね。
独創的ダンス。

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007の最新作。
二子玉のIMAXシアターで鑑賞。
その感想。

うーん、大画面ド迫力のせいかもしれないけど、まぁまぁ楽しめた。
それにしても長い。
何時間あるのかと調べたら148分だ。
2時間28分。
今度の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」は144分。
あんまり変わんないじゃん。
いやな予感がしてきた。
長いよ(笑)。
2時間20分越えは映画としてそもそも長すぎる。

星は3つ。★★★
そこまで悪くはないと思う。

ただし、今回も脚本がクソだ。
ご都合主義極まれりという感じで、ボンドは死なない。
敵のふところに、これでもかこれでもかと無防備に飛び込んでいくボンドは、なぜか死なない。
何も考えず敵陣に丸腰で飛び込むあたり、どう考えても007はバカなのだが、それでも死なない。
映画だからだ。
全てがうまく行く。
なんだかなぁ〜。
阿藤快さんが生きていたらそうつぶやいたことだろう。

ヒロインの心変わりの理由も不明。
ていうかヒロインの素性が分からなすぎて怖いほど。
さらにモニカ・ベルッチの扱いが雑。
彼女はなんだったのか未だに分からない。
悪役はいい感じだが、やはり最後の最後で詰めが甘い。
一瞬怖いのだが、大事なところでミスをするのでキュートですらある。
しかもボンドの過去が唐突に描かれて、「あら、そんな背景があったのか」と目を丸くさせられる。

今回でダニエル・クレイグのボンドは終了らしい。
カジノロワイヤル、慰めの報酬、スカイフォールの3本の過去作を全てまとめて今回の映画で決着つけたかったようだが、うまく行ったとはいいがたい。
とにかく脚本がクソ。
ただし映像とアクションが格好いい。
そういう映画だった。

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マッドマックス 怒りのデス・ロード ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
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僕が10年に一度の傑作だと思う『マッドマックス/怒りのデス・ロード』が順調にアカデミー賞への道を進んでいる。
さすが僕が惚れ込んで映画館に7回も観に行った映画だ。

ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では作品賞。
LA映画評論家協会賞では監督賞を受賞。
ついにゴールデン・グローブ賞の作品賞にもノミネートされた。
『アバター』や『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』でも獲れたアカデミー最優秀作品賞。
アクション映画だが、『マッドマックス』にも十分チャンスはあるはずだ。

『マッドマックス」がアカデミー賞でどんな賞を獲るか予想したい。

作品賞。
ノミネートは確実だろう。
ただし最優秀作品賞を獲れるかどうか、確率は30%ぐらいだと思う。
アカデミー会員たちは近年文芸作品を好む傾向があるので、『マッドマックス』には不利だからだ。

監督賞。
ジョージ・ミラーのアカデミー最優秀監督賞は今回ほぼ確実だと思う。
これだけは死んでも獲ってほしい。

最優秀女優賞。
シャーリーズ・セロンのノミネートは確率高いと思う。
ただし最優秀が獲れるかどうかというと、確率は10%もないかも知れない。

その他、美術賞、撮影賞、録音賞、編集賞、視覚効果賞、音響編集賞、この辺は獲るのではないか。
なので都合、7部門か8部門制覇ぐらいまであると思う。

今回『マッドマックス』がアカデミー作品賞を獲ったら、僕はアカデミー会員たちを見直す。
今年、作品賞にふさわしい映画は、実はこれしかないからだ。
数年後、数十年後になって伝説になる映画が『マッドマックス/怒りのデス・ロード』なのだから。

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