めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

社会が、人々を薬物に向かわせる

2016-10-27 13:38:40 | 日本人

昔の人は、何のために働くかと言えば、食べる為だと
答える人が多く、仕事をする目的は、如何に食べる事に
ウェイトが有ったかが解ります。

戦後、何もない時代を過ごした日本人は、ともかく、
生きる為には何でも食べて行かなければならず、
働くことの目的は、如何に安定して食事ができるかと
多くの方々が考えていました。

更には、経済的にも国を復活する為に、所得倍増計画
日本列島改造論という考えが主流をなし、海外から
エコノミックアニマルと揶揄されるほど、日本人は
働きづめの生活を強いられました。

この事が、日本人の勤勉な性格と伴って、空前の
経済成長を見せるのですが、その成長の陰で、国民も
日本の自然も、様々な、負の遺産を生む事と成りました。

経済優先の社会は、日本の大自然をことごとく破壊し、
海も川も私達の生活汚水や工場廃液で、多くの生物が
死に絶える地獄の環境となってしまいました。

更には、様々な化学物質を摂りいれた日本人の身体は、

病人のサンプルの様に、それまでなかったような病変が
現れ、公害病として沢山の人が死に至りました。
その弊害は、いまだに続いていて、各地で、多くの方が
公害による後遺症で苦しんでいます。

日本の高度成長は、生活を豊かにしたかもしれませんが、

国民の体質を、間違いなく、世界的に過敏で虚弱にし、
この事は、日本人の未来にも関わる重大な問題となっています。

男子に於ける精子量は、年々下がる一方であり、単に

結婚をしない人たちが増える事で子供が少なくなっていると言う
一般論よりも深刻で、日本民族の盛衰にも関わるものです。

長年体内に摂りいれられた化学物質は、現在の食品からも相変わらず

日常的に摂りいれられて、政府の定める基準値をクリアーしていると
言っても、日夜、様々な食品添加物を体内に取り入れ、身体だけ
でなく、心にも影響が出ていると危惧する学者も増えています。

日本人のアトピー性皮膚炎や花粉症と言った、国民的アレルギー症が

海外に比べて極端に多いのは、この戦後数十年に渡って蓄積された
様々な化学物質が、身体のあらゆる組織に影響を与え、私たちが
生きて行く為の食物にさえ、異常な反応を示し、時に、命に
関わる程、重篤な状態に陥る事も少なくないのです。

ごく一般の日本人の身体の成分を検査すれば、間違いなく、

世界のトップクラスの化学薬品が検出されると言うのが、医学界の
常識であり、日本人の身体を見れば、世界で、どんな薬品が使われ
どの様に人体に影響を与えているかが解ると言います。
世界でも、トップクラスの経済力で、便利で豊かな生活をしていると
国民の誰しも思っているのですが、生物学的な人間の免疫力、生命力は
日本民族の行く末を不安視する程なのです。

それにしても、これほど、軟弱になった日本人が、今だ、食べるために

経済的に豊かになる為に、身を削って働いている事に、先進国の中でも
不安視する学者がいます。
働きすぎで、身も心も疲れ果て、自らを死に追いやるサラリーマンは
減ることなく、さらには、全世代に於いても、交通事故者を、はるかに
上回る自殺者が多い事を、マスコミは殆ど国民に伝えません。

日本における様々な企業で働くサラリーマンの多くが、日常的に

多くのストレスを受けながら、長い労働時間に苦しんでいるのです。
辞めたくてもやめられない社会環境は、人々の心をぼろぼろにして、
ただ働いて食べていくだけの、旧態依然の生活を強要しています。

不景気な世の中になったとは言え、仕事を得られて、何とか毎日

生活を保って行く事が出来ている方も多いですが、その内容は、
食べられなかった時代となんだ変わらず、雇い主側の一方的な
就業基準で過剰労働が行われている事も多く、働き手の権利も
健康も守られない、不当就労が目立っています。

しかしながら、戦後の苦しい時代は、国民全体が、国の復興を願い

頑張って来たのですが、現代は、一体何を目的に働いているのか
悩んでいる方々も多いのです。
働けど、経済的豊かになっても、一向に心が癒されない生活に、
社会的に豊かと思える物品を手に入れる事で満足しようとしても、
物を満たすことで心が癒えない事はすぐに解ってきます。

今の日本社会で、高額所得者となっても、本当に心が癒されず、

自分の心を満足させることに悩み続ける方々も多いです。
そんな中、全てのシガラミや不満な気持ちを一瞬に開放してくれるのが
薬物への道です。
欲しいものをいくら手に入れても満たされない心を、簡単に、しかも
思いがけないほどハイな気持ちにさせてくれるのが薬物です。

薬物は、高額所得者にとっては、身の回りの物の中でも、はるかに安く

安易に手に入れられるのです。
取り締まりの網をくぐる方法は、生活範囲が広くなって、あらゆる所に
伝手を持つことが出来る社会的に地位の有る方々は、例え違法であっても
簡単に手に入れる事が出来るのです。

芸能界で次々に発覚する常習者、驚くべき有名人が逮捕されることは

珍しくありません。
しかし、これとて、本当に氷山の一角であり、社会には、表ざたにならず
日常的に使っている常習者はいくらでもいるのです。
余りの多さに、取り締まる事を諦め、法的に使用を認める国も多く有ります。
それ程にも、いまや、薬物は日本人の生活に広がっているのです。

アメリカ社会に於いて、薬物を子供が使用していても、親がとがめる事も

事件となる事もありません。
日本社会が、このようになるとは言えないと思っている方も多いでしょうが、
閉鎖性の強い日本社会に於いて、ただ、発覚していないだけで、一般の家庭や
会社、学校に於いて、多くの常習者、経験者がいる事が知られていないだけです。

世の中が、経済性のみを優先し、個人の身も心も癒せなくなったとき、

薬物は簡単に庶民の中にまで浸透するのです。
追い詰められた人々が、心を癒すために、薬物を使う可能性は高いのです。
しかしながら、その結果を見れば、多くの犯罪の陰に薬物常習を疑われる場合が
日本でも増えているのです。

国民が、自分の心を癒すために薬物を使い、また、身を守る為に銃を持つ様な

一生人を信じられない生活を強いられる国に、日本が進んでいるとしたら、
私達の未来、そして日本人の将来は、一対どうなってしまうのでしょうか。

生活が豊かになればなる程、自分の周囲のセキュリティーを増して、自分の

家族資産を守り、その中で、まるで豪華な刑務所に入っている様な生活に
誰が憧れるでしょう。
しかし、その現実が、今のアメリカ国家の日常にある事は、誰もが知るものであり
毎日、悲惨な事件が起こっている、資本主義社会の末路ともいえるのです。

バブル以来の不況は、日本の経済力の衰えが原因とする、リーダーたちの考えは、

正に、所得倍増計画で鼻息を荒くした戦後の政治家と何だ変わっていません。
日本人は、高度成長期を経て、さらなる不況時代に生きて、誰もが本当の幸せを
心の底から願っているのです。

人を疑わない、傷つけない、お互いに察し思いやれる社会を目指しているのです。

誰もが怯え、傷つけられる事を恐れ、自ら加害者になる事を恐れ、出来るだけ
自分の本心を出さない様に、ただ周囲の環境に合わせるだけの生活に、多くの
日本人が疲れ果てているのです。

幾ら経済力が身に付いたとしても、この疲れた心は、お金や物で癒せるものでなく、

人と人との信頼関係、思いやりによってのみ安らぐことが出来るのです。
自分の事だけでなく、常に周囲を気遣い、助け合って、安心して生きて行ける社会を
日本の国民は望んでいるのです。

自分の心が癒され、満たされた時、その個人の力量が最大限に発揮され、

日本は、新たに、世界で一番と言われる民族と成れるのです。
同じ民族同士、お互いに社会的な力や物を奪い合う事に、本当の満足は無いのです。
日本人は、戦う武器を持たせることで満足するような単純な民族では有りません。

大自然の全てに命を感じ、万物と交流が出来る、繊細で美しい心の民族です。

経済力で優劣を決めるような荒っぽい民族ではないのです。
本当に、日本の社会を、経済的にも、人々の心の中も満足させるには、
自分たちが人として本当に欲しているものを、シッカリと見極める事が
まず第一であり、単に、経済力を増すだけでは、経済
復興も、オリンピック誘致も、
人々を幸せには、導かないのです。