漆黒館密封殺人 その3
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そして2日目、広間には元、三谷、彩女、そして十司がいて、優を含めて5人が集まった。
やがて四堂と九尾、それに二宮も入って来て朝食となり、食事が終わる頃には12時近くになっていた。
やがて12時を過ぎたが、ここにいないのは、手児菜と五代、六山、八幡である。
二宮と四堂は広場に残り、優、元、三谷、彩女、九尾、十司の6人で、五代の部屋を訪ねることにした。
ところが予想に反して五代の部屋は施錠してなかった。
入った一行を迎えたものは・・・
五代らしき者のバラバラ死体だった。
一行は、昨日20時50分頃、五代・六山・八幡以外の9人全員で、五代が施錠するのを確認している。
それにこれだけ完全にバラバラにするには、かなりの時間がかかる筈だ。
そしてその道具はここにはない・・・
いかにして密封が開封されたのか?
手児菜は無事だが、マスターキーで解錠して入った、八幡の部屋には誰もいなかった。
密室の中でどこへいったのか・・・
こうして第2部「第2夜15時」となる。
状況の整理である。
前日の8時50分、五代は、マスターキー・五代の部屋の鍵・八幡の部屋の鍵の3つの鍵を持って、自室に入った。
五代の部屋を開けられる鍵は、全て五代さんの部屋の中に封印されていた。
五代の部屋を開けられる鍵は、マスターキーと、五代の鍵しかない。
となると、ジョーカーはマスターキーを使わずに、外扉を開けたことになる。
そこへ手児菜が一案を出した。
どれかの内扉を開けておけば、ルール上他の扉は開けられない。
その内扉近くで、全員が輪になって手をつなぎ、必要がある時は両隣に告知してから手を離す。
そして両手を自由にしていいのは、必ず、1人だけに限る。
これならジョーカーを特定し、或いは犯行を防止出来るのではないか?
そして第二夜開幕となる。
まずは、元がャWションについた。
元、内扉①、外扉①が、一直線に並ぶように、内扉①から数メートル内側に元が座る。
そして、時計回りに、二宮、三谷、四堂、六山、彩女、九尾、十司、手児奈、そして優が座った。
そして全員が手を繋いで準備完了となった。
無限とも思える時間が経過し、0時を告げる、鐘の音が聞こえた。
第2夜が終了したのだ。
しかし、ゲームの終わりを告げる館内放送は響かない。
誰かが死んだのだ。
点呼には10人全ての応答があったので、死んだのは八幡ということになる。
マスターキーは誰が持つかで声による投票となり、優に決まった。
こうして一夜はあけ、広間に集合となった。
広間には彩女が先に来ているが、他の人々を起こしに行く事になった。
まず元はOKなので、次ぎに十司の部屋に入った。
ちゃんと施錠されている扉を開けると、十司は絞殺されていた。
十司を殺せるのは、マスターキーを持っている者だけである。
しかし優は当然殺してはいない。
となると、マスターキーを自由に使えた人物が、もう1人だけいる。
手児菜である・・・
こうして第2夜は終わるが、残念ながら第3夜以降は未発表のままである。
というわけで漆黒館密封殺人はこれにて終了だが、画像が全く無くても面白いものは面白い、という見本のようなノベルゲームだった。