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S.T.A.L.K.E.R.最高齢プレーヤーHalのゲーム日記 4275 漆黒館密封殺人

2021-07-02 08:35:00 | ゲーム S.T.A.L.K.E.R.

漆黒館密封殺人 その2

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外周の扉は個室らしいので、内周の扉から入ってみた。

内部は大広間になっていて数人の人間がいたが、彼らも同様に連れて来られた者達だという。

十司主税という男は、私は弁護士だと言い、事務所から自宅に戻る途中で意識が途絶えていると話した。

それに続いて、12名がそれぞれ簡単な自己紹介をした。

マジシャン、占い師、茶の湯教師、刑事、女子中学生、ギャンブラーと、実に年齢も性別も職業も、見事にバラバラな一同である。

しかし、手児菜と優以外の人名は、二宮や三谷など数字に基づいている。

これは高橋留美子の「めぞん一刻」へのオマージュか・・・

突然スクリーンと投影機が天井から降りてきて、ゲームマスターと名乗る仮面の男が話し出した。

「私はこの推理ゲームを主催した者だ

参加者の諸君には命を賭けた推理ゲームに参加してもらう。

12人のプレイヤーの中に、1人、殺人鬼が存在する。

この殺人鬼をこれ以降『ジョーカー』と呼称する

このゲームの唯一にして最大の目的は、プレイヤー達が協力して、ジョーカーを特定することだ

プレイヤーの勝利条件は、ジョーカーを特定することである。

ジョーカーの勝利条件は、ジョーカーを含めて、プレイヤーを6人にすることである。
ジョーカーの敗北条件は、1日1回の殺人を実行できないこと、自分の正体を知られることである。」

というルールが語られ、仮面の男は消えて行った。

12名はそれぞれの事情や思いがあるが、最強の対策は全員が一堂に会し、一緒にいることだ。

全員でいればジョーカーも行動できないからである。

しかし、2名は既に単独行動に移ってしまった。

刑事の五代がマスターキーを持って自室に引きこもるという。

それに優は反論した。

「警察官だというのは、自己申告でしかありません。

 本当に警察官であるかどうかは、ここの誰にも分かりません。

 それに、警察官であるかどうかと、ジョーカーであるかどうかは、別問題です。

 警察官でも殺人鬼に……ジョーカーには成り得ます」

それに対して茶道師匠の四堂翁は、

「最初から妙案奇策が思い浮かぶわけでもあるまい。

まずは相手の出方を見るというのもありではないかね?」

と言う。

それに皆も納得した。

今は14時30分、 照明が落ちる21時まではかなり時間がある。

全員で、といっても八幡と六山以外の十人で、この館の構造を確認することになった。

館の構造は時計盤に似ていて、12の方向に、各プレイヤーの部屋がある。

優の部屋が12時の方向に相当していた。

12時方向から、時計回りに優、元、二宮、三谷、四堂、五代、六山、彩女、八幡、九尾、十司、そして手児奈の部屋が並んでいる。

20時、皆は五代の部屋の前に集まった。

五代は、「任せて下さい。  命に代えてもこのマスターキーは私が守ります」と力強く言った。

やがて消灯時間の9時近くになった。

全員が自分の部屋に戻ったが、手児菜の部屋の前で優は鍵を落としてしまい、探している間に照明が消えた。

幸い鍵は見つかったので、左手で壁を触りながら前進し、無事自室に辿りついた。


漆黒館密封殺人 その3へ続く