ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第2回」 (2)

2013-04-30 | 放射能関連情報
 このほか前回の測定結果がよかったので、ビタペクトをもらっていないし当然飲んでもいないけれど、再測定に来てみた、という人が10人いました。これは比較対象群ということで、グループ化しておきます。
 ビタペクトを飲んでいないのに、12ベクレルが0ベクレルになって喜んでいる人もいましたが、5ベクレル以下は0ベクレル(不検出)として表示されることがあるので、一概に12ベクレル引く12ベクレルで、ゼロになったという計算にはなりません。
 今回0ベクレル(不検出)だった3名を除いて、どれだけ被曝量が減ったのか、あるいは増えたのか示します。

37歳 女性 12.31ベクレル →  0.00ベクレル
25歳 男性  7.86ベクレル →  5.86ベクレル (2.00ベクレル減)
15歳 男子 11.92ベクレル →  0・00ベクレル
14歳 男子 11.78ベクレル →  9.87ベクレル (1.91ベクレル減)
12歳 男子 14.60ベクレル → 11.70ベクレル (2.90ベクレル減)
12歳 男子 12.18ベクレル →  0.00ベクレル
11歳 男子 12.80ベクレル → 12.03ベクレル (0.77ベクレル減)
 9歳 女子 10.05ベクレル → 13.98ベクレル (3.93ベクレル増)
 8歳 女子 13.28ベクレル → 12.14ベクレル (1.14ベクレル減)
 8歳 女子 17.65ベクレル → 16.76ベクレル (0.89ベクレル減)

 0ベクレルが仮に5ベクレルだとすると、約7ベクレルも減っている人もいます。ペクチンサプリを飲まなくても、新陳代謝がスムーズな人、前回の測定以降、汚染された食品を摂っていない、あるいは微量しか摂っていない場合、またペクチンなど食物繊維が多い食品を摂った場合は、自然と放射能が体外に排出されます。
 でもビタペクト3を飲んだグループと比較するとやはり、ペクチンサプリをきちんと飲むほうが、効率よく放射能(ここではセシウム137)が排出される、と思いました。
 また一方で、ペクチンサプリに頼らなくても、食事から食物繊維を多めに摂るなど、普段の食生活を気をつけていれば、被曝対策にもなると言えます。

 しかし正直言ってもう少したくさんの人数の結果がほしいところです。  
 今回は全部で40人測定しましたが、20ベクレル以上の子どもや70ベクレル以上の成人は1人もいませんでした。
 ただ今回初測定で、19.24ベクレルだった8歳の女の子がいましたので、この子にはビタペクト3を渡しました。

 職員さんの中で「痩せたい。」と言う人、そしてはっきり理由を言わないのですが、おそらく便秘症の人がビタペクト3を飲みたい、と希望したので、ビタペクト3を12個渡しました。実際には11人が希望したのですが、そのうち一人は体重135キロの男性で、心臓の調子が良くないそうなので、特別に2個渡しました。
 この人たちは全員職員(成人)ですが、協力的な人ばかりなので、次回の3回目の測定にも再測定に必ず来てくれると思います。
 
 合計13人(子ども1人、成人12人)に計14個のビタペクト3を渡しました。
 今回で通算162回目のビタペクト配布となりました。今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2037個となりました。
 また再々測定の結果をご報告します。
 

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第2回」 (1)

2013-04-30 | チロ基金
 4月30日にSOS子ども村で第2回目のWBC集団測定を実施しました。
 第1回目の測定についてはこちらをご覧ください。

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第1回」 (1)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/48e464bf1b7cdf77aea7566af26c0598

チロ基金の活動 「WBC集団測定・SOS子ども村 第1回」 (2)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/3f3d9d6dab222e8d040e1673e8319e5d



 今回は40人が測定しました。
 気になる再測定の結果ですが、前回ビタペクト3を渡した子ども7人のうち、5人しか再測定に来ませんでした。
 ただこの5人全員の数値が前回より減っていました。
 前回と今回の測定結果の推移はこの通りです。

14歳 男子 20.82ベクレル → 11.42ベクレル (9.40ベクレル減)
12歳 女子 21.49ベクレル → 16.75ベクレル (4.74ベクレル減)
11歳 女子 22.03ベクレル(今回未測定)
11歳 女子 19.94ベクレル → 10.46ベクレル (9.48ベクレル減)
11歳 男子 19.91ベクレル → 15.03ベクレル (4.88ベクレル減)
 9歳 女子 21.37ベクレル → 18.18ベクレル (3.19ベクレル減)
 9歳 男子 20.27ベクレル(今回未測定)

 前回の測定より一ヶ月以上経過しているので、ビタペクトを全部飲んでいないといけないのですが、この子どもの中で、ちゃんと全部最後まで(64錠)飲んだ子供は14歳の男の子と12歳の女の子だけです。
 年齢が低くなるほど、「最後まで飲まなかった。」という率が高くなる傾向があるので、やはり親がきちんと飲ませるようにしないといけませんね。
 それから年齢が高い子どものほうが放射能とは何か、測定の意味が分かっているので、結果をとても気にして測定のときは緊張気味でした。
 そして数値が減っていたので、ほっとしていました。本当によかったです!

 それにしても、再測定に来なかった2人の結果が気になりますね。
 SOS子ども村では第3回目の測定を5月末に予定しています。これでSOS子ども村での集団測定は最終回なので、この2人には来てほしいですね。

 正直な感想を言えば、「ちゃんと最後までビタペクト3を飲んでほしい。」「再測定には来てほしい。」・・・ですが、子どもには責任はなく、保護者の意識がやっぱり低いとしか言いようがありません。
 でも、今回のことから言えるのは、日本人もこれから日本国内でWBC測定を受ける機会が増えていくとは思いますが、特に年齢が低い子どもに関しては、親がしっかりしていればしているほど、適切な被曝対策ができると思います。
 子どもでもある程度の年齢になれば(小学校高学年以上)自分で自分の被曝を理解し、対策も取ろうとするのではないでしょうか。
 
 逆に言えば、被曝のリスクが高くなる子どもとは「親の意識が低い」「年齢は小学校中学年以下」「ペクチンを飲むなどの被曝対策をきちんと行わない。あるいは行うよう親がチェックしない」という条件が重なった子どもだと思います。
 半ば強制的に学校で身体測定のように被曝量を測定して、ペクチンサプリを給食で出して、ちゃんと飲むようすれば一番確実なのだろうと思います。
 が、一方で横並び意識の強い日本の教育現場では「○○ちゃんはペクチンを飲まなくてもいいのに、私は飲まないといけないのはいやだ。」と言い出す子どもや保護者も出てくるでしょうね。
 とにかく現在のところはベラルーシも日本も個々の家庭の姿勢に被曝対策はかかっていると言えます。
 
 さて、図書館での第1回目集団測定では20.88ベクレルだった私ですが、3週間毎日2個ずつビタペクト3を飲み続けた結果、今回SOS子ども村で測定すると・・・8.02ベクレルに減っていました! 12.86ベクレル減です! 再測定した人間の中で私が一番下がっていますね。
 まだビタペクト3は残っていますので、最後まで飲み続け、図書館での第2回目集団測定に備えます。