ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第201回」

2016-11-04 |   ビタペクト配布活動
 11月4日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第201目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。
 今回はビタペクト3を5個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを2部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2471個、セルロースの合計は82個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2150部となりました。
 今回で通算217回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2471人の子どもにビタペクトを、約73人の子どもにセルロースを、2150家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html



(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a


 今回は2家族がSOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族にお話を伺いました。

(家族A)

 ミンスク州の南にあるスタールイエ・ダローギ(チェルノブイリ原発から約220キロ)から来た家族。
 この家族には3個のビタペクトTを渡しました。この家族は家庭タイプ孤児院で、お母さんが1人の息子と10人の里子を引率していました。この家族は2011年にも保養滞在したことがあります。
 前回の保養の様子はこちらをご覧ください。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第117回」(家族A)

 前回と今回のそれぞれの体内放射能値はこのとおりです。今回初測定の子どもは今回の結果だけ公開しています。○印の子どもにビタペクト3を渡しました。
 
母親(事故発生時26歳)12ベクレル → 11ベクレル
息子(14歳) 24ベクレル ○ → 14ベクレル
男子(16歳) 15ベクレル 
女子(14歳) 17ベクレル 
男子(13歳) 23ベクレル ○ → 20ベクレル ○
女子(13歳) 20ベクレル ○ → 18ベクレル
女子(11歳) 21ベクレル ○
女子 (9歳) 19ベクレル 
女子 (9歳) 15ベクレル
女子 (7歳)  6ベクレル 
女子 (6歳) 23ベクレル ○

 13歳の男の子と女の子は双子です。
 子どもたちの健康状態について聞き取り調査をしました。
 16歳の男の子は十二指腸憩室炎をおこしたことがありますが、現在は治っているそうです。
 13歳の男の子はアデノイド肥大で、手術で切除しました。その後11歳の女の子もアデノイドの手術を受けましたが、1年後もとの大きさに肥大したので、今度はイタリアで野保養滞在中に再手術を受けたそうです。
 さらに6歳の女の子ももうすぐアデノイドの手術を受けるということでした。
 
 子どもたちは6歳の女の子以外、全員毎年夏休みの間、3ヶ月イタリアやアイルランドで保養滞在しているそうですが、滞在中内部被爆の測定などは受けていないそうです。

 お母さん自身は関節痛がひどく、体のあちこちが痛いそうです。


(家族B)

 ミンスク州クループキ地区にあるキエベツ村(っチェルノブイリ原発から約125キロ)から来た家族。お母さんが4人の里子を引率していました。この家族には2個のビタペクト3を渡しました。

 それぞれの体内放射能値はこのとおりです。○印の子どもにビタペクト3を渡しました。
 
母親(事故発生時8歳)6ベクレル 
娘  (9歳) 14ベクレル  
男子(15歳) 21ベクレル ○ 
女子(12歳)  5ベクレル 
男子 (9歳) 21ベクレル ○ 

 お母さんの娘は代謝障害とお母さんが話していましたが、非常に太っているということでした。この一家の母方の家系はみんな太っていて、やせたくてもやせられない、とお母さんは話していました。お母さん自身もやせたいと話していて、糖尿病患者だそうです。
 9歳の男の子は吃音で、治療を受けていますがなかなか治らないそうです。
 
 病気も持った里子を育てるのは大変な「仕事」だと思いました。子どもたちの中には大事に育てられていても、肉親に会いたがる子もいるそうで、そのような話をお母さんたちから聞いても私などは何と答えたらいいのかも分かりませんでした。
  画像は記念撮影したようすですが、別のイベントへの参加のためで写っていない子どもたちもいます。

 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、折り鶴の作り方(千羽鶴プロジェクト)、日本語で子どもの名前を書いた絵葉書、お母さんには着物で作った巾着袋をプレゼントしました。

 千羽鶴プロジェクトの折鶴の作り方の紙がついになくなりました。つまっり1000人の子どもたちに配り終えたということです。
 思えばチロ基金創立15年記念に始まったこのプロジェクトですが、4年半ほどで1000枚配り終えたということになります。来年はチロ基金創立20年に当たります。このプロジェクトを続けるかどうか今から検討したいと考えています。、

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書、巾着袋など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。


 

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