ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第177回」

2015-05-04 |   ビタペクト配布活動
5月4日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第177回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回はビタペクト3を8個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを3部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2339個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2094部となりました。
 今回で通算192目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2339人の子どもにビタペクトを、2094家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a



(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/bb1fb7afb4cac464789e2684181e7d42

(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80


 今回は3家族がボブルイスク市(チェルノブイリ原発から約200キロ)から、SOS子ども村に保養滞在していました。それぞれの家族にお話を伺いました。


(家族A)

 お母さんが4人の子どもを引率していました。この家族には3個のビタペクト3を渡しました。この家族は2013年12月にも保養滞在していたことがあります。そのときの様子はこちらをご覧ください。
チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第157回」(家族B)

 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。2013年に測定をした子どもはその結果も表記しました。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時9歳)9ベクレル ○ → 11ベクレル
長女(17歳)23ベクレル ○ →  4ベクレル
長男(13歳)29ベクレル ○ → 35ベクレル ○
次女(11歳)21ベクレル ○ → 27ベクレル ○
次男 (8歳)30ベクレル ○ → 25ベクレル ○

 次女はてんかん患者です。子ども達は風邪、インフルエンザなど感染症によくかかり、免疫力が弱いというお母さんの話でした。
 お母さんは体重が3桁だったので、ダイエット目的でビタペクト3を2年前に渡したのですが、残念ながら全くやせていませんでした。
 お母さんは心臓病を持っており、高血圧でお母さんの健康状態も心配です。

 この一家はボブルイスク郊外の森で集めたきのこを食べており、安全な森だからと測定をしていません。
 また乳牛とヤギを飼って、その乳を飲んでいます。やはり一度も測定していません。
 ボブルイスクには市場があり、その市場の中に食品の測定所があるので、一度試しに調べてみたらどうかとお母さんに話しました。ちゃんと実行してほしいところです。
 

(家族B) 

 お母さんが3人の子どもと知り合いの子ども1人を引率していました。この家族には2個のビタペクト3を渡しました。この家族は2013年8月にも保養滞在していたことがあります。そのときの様子はこちらをご覧ください。
 チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第151回」(家族B)

 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。2013年に測定をした子どもはその結果も表記しました。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時6歳)15ベクレル → 16ベクレル 
長男(14歳)13ベクレル → 17ベクレル 
次男 (5歳)10ベクレル → 27ベクレル ○
三男 (2歳) 0ベクレル → 37ベクレル ○
男子(13歳)17ベクレル

 前回の滞在のとき結果がよかったので、お母さんはとても喜んでいました。今回は結果の数字を見てがっかりしていました。
 2歳の三男は「まだ3歳になっていないけど、もう2歳半だから、誕生日が来たらビタペクトを飲ませたい。」と言って頼んだので、ビタペクト3を渡しました。

 長男と次男はよく耳や喉、鼻の病気にかかり、よく病院に行っているそうです。
 三男は慢性気管支炎によくかかり、喘息の疑いもあるそうです。言葉の発達も遅れているとお母さんは心配していました。
 さらに三男は腕の痛みを訴え、手のひらをテーブルの上に置くだけで、痛がるそうです。
 病院ではマッサージをしてもらったそうですが、よくなりません。
 お母さんも上半身の骨や関節が痛いそうで、親子でカルシウムのサプリを飲んでいるそうです。
 そういえば長男は前回の滞在のときは足を骨折していたし、骨が弱いのは遺伝のせいかとお母さんは話していました。
 ただお母さんは第4子を妊娠中で、単にカルシウム不足になっているのではないかと思われます。


(家族C) 

 お母さんが3人の子どもと友人の子ども1人を引率していました。この家族には3個のビタペクト3を渡しました。この家族は2013年8月にも保養滞在していたことがあります。そのときの様子はこちらをご覧ください。
 チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第151回」(家族C)

 このお母さんと家族Bのお母さんは姉妹です。

 それぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりです。2013年に測定をした子どもはその結果も表記しました。○印の子どもにビタペクト3を1個ずつ渡しました。

母親(事故発生時2歳)15ベクレル → 14ベクレル  
次男 (9歳)23ベクレル ○ → 0ベクレル
長女 (7歳)35ベクレル ○ → 31ベクレル ○
次女 (7歳)34ベクレル ○ → 19ベクレル
姪  (6歳)19ベクレル ○
女子 (7歳)32ベクレル ○

 長女と次女は双子です。
 次男はアデノイドを手術で取り、ほぼ同時に中耳炎の手術も受けたことがあるそうです。
 子どもたちはよく風邪をひく、とお母さんは話していました。
 お母さん自身は甲状腺の病気でホルモン薬治療を受けており、その副作用のせいで太ってしまった、でも治療を受けている間はやせられないとこぼしていました。
 いつになったら治療をやめられる(病気がよくなる)のか分からないということでした。

 ヒステリー症状を起こしていた双子の姉妹は落ち着いていましたが、やはりまだ情緒不安定な部分が残っているようでした。
 姪はちょっとホームシックになっているということでした。

 お母さんたちは「ボブルイスクにはWBCはない。再測定を受けたいが、ミンスクのベルラド研究所まで子どもを抱えて行くのは大変。」
と話していましたが、
「保養もでき、ビタペクト3も無料でもらえて、私たちは運がいい。」
とも感謝していました。

 画像は記念撮影したものです。よいお天気だったので外で撮影をしました。
 今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、折り鶴の作り方(千羽鶴プロジェクト)、日本語で子どもたちの名前を書いた絵葉書、巾着袋などをプレゼントしました。
 好奇心いっぱいの子どもがいて、質問攻めに遭いました。
「日本へ行きたい。」「日本語を勉強したい。」と言い出す子どももいて、うれしかったです。 

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
ベラルーシの子どもたちもお母さん方もSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

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