ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシの子ども2名を再測定しました

2011-11-05 | チロ基金
 8月1日にSOS子ども村で保養滞在していた家族にビタペクトTを渡しました。(詳しくはこちらをご覧ください。)
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第121回」(家族A)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/788e61dd1566517cc20256d2149d35db


 この家族はミンスク州ボリソフ市(チェルノブイリ原発から約340キロ)在住の家族で、さらに姪を3人引率していました。
 このうち15歳の姪はジョージノ市(チェルノブイリ原発から約330キロ)で、13歳と11歳の姪(姉妹)はチスチ市(チェルノブイリ原発から約380キロ)で暮らしています。
 初めてお会いしたときのそれぞれの体重1キロあたりの放射能測定結果はこのとおりでした。○印の子どもにビタペクトTを渡しました。
 
母親(事故発生時10歳)0ベクレル
長女(11歳)0ベクレル
次女(7歳)30ベクレル ○
三女(4歳)0ベクレル
姪(15歳)44ベクレル ○
姪(13歳)0ベクレル
姪(11歳)0ベクレル

 この結果にお母さんはショックを受けていました。みんな0ベクレル(不検出)なのに3人姉妹のうちの真ん中一人だけがどうしてこのような高い数値が出てしまったのか理解できない、と話していました。 

 44ベクレルだった姪御さんはすでに小さい子どもではありませんし、放射能が何なのかよく分かっています。全快の測定の後、落ち込んでいました。本人には持病などはありません。
 お母さんは30ベクレルと44ベクレルの2人にビタペクトTを飲ませた後、再測定に行きたい、と話していました。
 
 運のいいことにボリソフ市もジョージノ市もミンスクから近いところにあります。
 そこで9月半ばこのお母さんに連絡をして、再測定代と交通費をチロ基金が負担するので、結果の数値を提供してほしいとお願いしました。
 お母さんはとても喜んで
「ちゃんと最後まで飲ませます。」
と話していました。
 ビタペクトTは1びんに約70個のタブレットが入っていますので、8月2日の朝から1個ずつ飲み続け、10月中旬には2人とも飲み終わりました。
 しかしちょうどその頃私が日本へ行っていたのと、11月第1週目がベラルーシの学校は秋休みなのでそれに合わせて、ミンスクへ測定に来てもらうことになりました。
 その結果11月4日に再測定となり、ミンスク駅で待ち合わせ、予約を入れておいたベルラド研究所へ行きました。

 その結果は・・・
 30ベクレル(厳密には29.86ベクレル)だった次女が19.65ベクレルになっていました。
 44ベクレル(厳密には43.64ベクレル)だった姪御さんは18.87ベクレルになっていました。

 測定前
「ちゃんと最後まで飲んだよ。」
と二人は話していたのですが、この結果を見て本人たちは大喜び!
 お母さんもほっとした表情で
「ああ、よかった。ビタペクトTが効いた証拠ですね。」
と喜んでいました。

 私もチロ基金が行っている活動が無駄ではないことが分かり、本当にうれしかったです。
 一応ノルマである体重1キロ当たり20ベクレル以下になっていましたが、お母さんには
「スーパーで売っているセルロースも効果がありますから、気になるようでしたら、しばらくお休みした後、飲んでみたらどうでしょうか?」
とアドバイスしておきました。
 セルロースならミンスクに住んでいなくてもビタペクトTよりずっと簡単に買えますからね。
 それにこのように子どものことを心配しているお母さんなら、健康にいいものを優先して買うと思います。

 画像は2人の測定結果です。クリックすると拡大します。ただしプライバシー保護のため、氏名の一部分を公開していません。
 
 この支援活動(体内放射能測定費用と交通費)のために大阪府にお住まいのH様の寄付金を使わさせていただきました。
 本当にありがとうございます!
 おかげさまでチロ基金としてはいろいろな情報が得られましたし、何よりお母さんと子どもたちの笑顔が見られてよかったです。ご支援ありがとうございました。 
 
 

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