ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

新刊書「日本文化に対するキリスト教の介入」

2019-04-24 | チロ基金
 国立ベラルーシ文化芸術大学で日本の宗教史を研究されているユリヤ・ヤロツカヤ先生が、今までの研究成果を一冊の本にまとめて出版しました。
 「日本文化に対するキリスト教の介入」(国立ベラルーシ文化芸術大学発行)という難しそうな題名ですが、つまり日本にいつどのようにしてキリスト教が入ってきたかについて、大変詳しく書かれています。最後のほうには日本の新興宗教についても詳細が書かれており、このような内容をテーマにした学術書で、しかもロシア語で書かれたものはあまりないと思います。(少なくともベラルーシではこれ1冊だけですね。)
 
 本文中に出てくる日本語の単語、主に宗教の名称について著者は日本語でも表記しているのですが、それがまちがっていないか私がチェックしました。
(日本語の単語の校正を担当した人、ということで私の氏名も記載されています。)

 1冊は日本文化情報センターで閲覧できるようになっていますが、5冊をチロ基金が購入し、ベラルーシの各地の各地の図書館に寄贈することにしました。
 内容が非常に専門的な学術書で、もちろん大衆向けではない文献なので、そもそもの発行部数が100部だけなのです。
 (発行した大学側に印刷のための予算が足りない・・・ということで、ほとんど著者の自費出版扱いになっています。若い駆け出しの研究者としては苦しいところですよ。)

 しかし、日本に最初の正教会を建てたイオシフ・ゴシケーヴィチや二コライ・ヤポンスキーのことももちろん記述されている貴重な資料ですので、ゆかりの地では読んでもらいたい・・・そのように考え、また著者を支援するためにも、チロ基金から購入しました。
 今後ベラルーシの図書館に寄贈していきたいです。





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