ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシ長期滞在予定で、被爆が心配な方へ

2016-04-05 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 ベラルーシに長期滞在予定の方で、なおかつ被爆のリスクを心配しているという日本人の方から質問をいただきました。
 同じようなことを心配している日本人の方が他にもいるかもしれませんので、ここでご紹介します。

Q「ベラルーシの部屋ブログ」を拝読している限りでは、食物からの内部被曝がミンスク在住者にもあるようですね。

A はい、私が知っている限りでは居住地がチェルノブイリ原発からどれぐらい離れているかに関係なく、ベラルーシ人の大部分が多かれ少なかれ、内部被爆しています。参考
 そして私が知っている限りでは、出身地は関係なく、日本人も内部被爆している人がいます。

Q スーパーマーケット等で安全な食品は入手できるのでしょうか?

A ベラルーシにも日本同様、食品基準値があり、食品の種類によって数値はばらばらです。日本より厳しい基準値の食品もありますし、逆にゆるい基準値である食品もあります。
 一応食品を検査して基準値を下回るものが市場に出ており、そのあたりは日本と同じです。ただベラルーシにしろ日本にしろ、「本当にちゃんと測定してるの?」「測定結果の公式発表は信用できない。」「本当は汚染されているのに販売されているのではないか?」などと信じない人はいます。


Q 内部被曝の影響を避けて生活できるのでしょうか?(例えば全て外国産で賄う等...)

A 口にする食品全てを測定して、ゼロだった物だけ食べるようにすれば内部被爆の影響を避けることができるでしょう。しかし現実的ではないですね。
 お金がかかりますが、食品を全て外国産(非ベラルーシ産の食品)でまかなうことはできるでしょう。


Q 残念なことに日本も福島の影響が十分にあることは存じております。ミンスクも東京で生活するような影響のものなのでしょうか? 

A 東京の場所にもよりますが、ミンスクの空間線量は、東京の10分の1、100分の1です。(2011年秋ごろの話です。)
 現在はどこに住んでいるかというより食品からの内部被爆のほうの対策を考えるべきで、それについては弊ブログ拙訳書「自分と子どもを放射能から守るには」などで日本語で読めます。


Q ベラルーシの医療レベルに関しての不安が拭えずにおります。

A 医療レベルはベラルーシのほうがはるかに落ちます。詳しくは日本外務省のサイト内にあるベラルーシの医療事情を参考になさってください。
 

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 日本にもベラルーシにも一長一短あると私は思います。

 ベラルーシのよい点は安い料金で内部被爆の測定をしてもらえることですね。(場所などの詳細はこちら。)

 
 食品に関しては放射能完璧ゼロの食生活を続けるのは、日本でもベラルーシでも非常に難しいとしか言えません。
 リスクを少しでも減らしたいという人は、どちらの国に住んでいようが、食品から放射能を減らす方法をとる、そしてできれば定期的に内部被爆の測定、そして被爆していた場合ペクチンサプリを摂取するなどして放射能の排出を促すようにすればよいと思います。