ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

熊本地震と言論の自由について

2016-04-19 | Weblog
 平成28年熊本地震被災者の皆様に心よりお悔やみとお見舞い申し上げます。

 私としては原発がまた事故を起こしたらどうしよう、と一番に思ってしまいましたが・・・
 余震がずいぶん続いているようなので心配です。

 亡くなられた方は、まさか自分が今日突然死んでしまうとは思ってもいなかっただろうなあ、さぞかし無念だったろうなあ、と思います。
 被災者の方々も本当につらくて、世界で一番便利な国に住んでいるはずなのに、水も食べ物にも不自由して、本当に生活が一変してしまい、運命も変わってしまったと感じられているだろうと思います。

 助け合い運動、その一方で、火事場泥棒のような窃盗、詐欺、ボランティアは来ないでいいとかマスコミの対応が非常識とか、こんな支援物資はいるとかいらないとか、混乱していますね。

 このブログでこのようなことをいろいろ意見するつもりはありません。
 そんな中で私が言いたいなあと思ったのは、被災者である井上晴美さんがブログを閉鎖したことです。

 詳しくはこちら。
ブログの更新を停止…熊本で被災した井上晴美への誹謗中傷がひどすぎる

 この国に住んでいる私が言うのもなんですが、日本は言論の自由がない国なんですね。
 上から言論統制を敷かれているわけでもないのに、隣人から「ブログに愚痴書くな!」と言われる国だったんですね。
 せっかくネットなどさまざまな表現のツールがある国なのに、言いたいこと、しかもどうしょうもなく非常識な発言、犯罪に関係する発言でもないのに、発言できない、表現できない、発表できないなんて残念ですよ。もったいないなあ。

 ・・・とベラルーシに住んでいる私はそう感じました。

 とまあここまで書くと今度は「『ブログに愚痴書くな!』という発言そのものも言論の自由だから言っていいことでしょ!」と反論する人が出てくるのは分かります。

 だったら、「そんなに自分の言論の自由を認めてほしいなら、井上さんの言論の自由も認めてよ。」と反論するしかありません。
 
 要するにみんなの言論の自由を平等に認めましょうよ、でもやっぱり、あまりにも非常識な発言は自らしないようにしたほうがいいですよ、ということに落ち着くと思うんです。

 そんな中で自宅は全壊、幼い子どもを抱えて余震が続く中テントで避難生活している人に「愚痴を言うな。」とか「売名行為だ!」とか言うのは非常識だと思います。

 井上さんは負けずに乗り越えてほしいなあと切に願っています。
 
 日本はどこぞの独裁国家とちがって、言論の自由、表現の自由が認められているのですから、日本人のみなさんはそれを大事にして、有効に活用してください。