ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ベラルーシ将棋協会 2

2016-04-17 | ベラルーシ生活
 将棋協会で中心的に活動しているルィセンコさん兄弟(もう将棋歴15年)からお話を聞きましたが、3年前には将棋のヨーロッパ大会がミンスクで行われ、毎年ヨーロッパ各国、また日本での試合に積極的にベラルーシ人棋士が参加しているそうです。
 モスクワで行われた羽生名人の講習会にもベラルーシから参加。羽生名人に直接教えてもらったことがあるなんて本当にすごいです。

 将棋協会には詰め将棋の本などがたくさんあり、壁には日本人棋士のポスターが貼られ、教えるために壁にかけられる大きいサイズの将棋版やマグネットの駒などが貼られており、すばらしい環境。
 ちなみに日本人将棋愛好家の中で、ベラルーシ人棋士、そしてベラルーシ将棋協会は密かに絶賛されている存在です。
 ベラルーシを訪れる予定のある日本人の皆様、毎週水曜日と土曜日に将棋協会で練習をしていますので、将棋がさせる方はぜひベラルーシ将棋協会へ遊びに来て下さい。いつでも日本人大歓迎だそうです。
 ベラルーシ将棋協会の公式サイトはこちらです。(ロシア語しかありませんが・・・)

 日本文化情報センターの将棋クラブは毎週日曜日午前中に練習をしています。(ただし6月、7月、8月はスケジュールが変わりますので、事前に日本語でTまでご連絡ください。)

 それにしても日本の伝統文化の一つである将棋がここまでベラルーシで広まるなんてすばらしいことですね。
 今後もますます広がっていってほしいです。 

ベラルーシ将棋協会 1

2016-04-17 | ベラルーシ生活
 こう言うと驚く日本人が多いのですが、ヨーロッパで最も将棋の競技人口が多いのはベラルーシです。
(住んでいる日本人が一番少ないヨーロッパの国はバチカンをのぞけば、ベラルーシでは? と今ふと考えてしまいました。日本人はこんなに少ないのに将棋人口が多いのは驚きです。)
 
 ベラルーシはもともとチェスをしている人が多い地域なのですが、将棋も浸透してきて、ベラルーシの将棋チャンピオンは世界で10本の指に入る腕前。(ただし日本人棋士は除く。)

 今のところベラルーシの4箇所で将棋クラブが運営されており、そのうちの一つは日本文化情報センター付属将棋クラブ。顧問の先生であるゲオルギー・レスネフスキーさん(4級)を中心に週に1回練習しています。
 まあ、まだ有段者などおりませんですよ、うちのクラブは。しかしベラルーシ将棋協会には有段者がたくさんいるのです。

 先日将棋協会の練習試合を少し見学に行くことができました。
 ジュニアの試合ということで、大勢の子どもがいっせいに将棋をしている姿にびっくり。
 (大人のゲオルギーさん、小学生男子と試合をして負けてました。どうなってんの?!)


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追記です。
 
 この記事を投稿してしばらくしてから、日本の出版社から、ベラルーシについての書籍を出版するので、ベラルーシ国内における日本文化の広がりについて、執筆してほしいと頼まれました。
 そのため、原稿に「ヨーロッパで将棋人口が一番多い国はベラルーシ」と書いて、編集部に送ったら、
「ベラルーシがヨーロッパ一であることの裏付けとなるような資料があれば、確認のために見せてほしい。もしも口コミレベルの話ならば、『ヨーロッパ一多い国と言われることもある』くらいのぼかした表現にした方が無難なのではないか」
と指摘されました。

 編集部、疑ってますね。私、嘘ついてませんよ、ということで、このブログ上でも証拠を発表します。

 まずベラルーシ将棋協会はヨーロッパ将棋協会(FESA)に加盟しています。

 ヨーロッパ将棋協会(FESA)の公式サイト内の2016年12月18日現在のデータをご覧ください。
 リンク先はこちら

 具体的な棋士の氏名はこちらです。
 
 このように、ベラルーシの将棋人口がヨーロッパの中では最も多く、FESAの会長にベラルーシ人が選出されたこともあります。

 上記の表は熱心に将棋をしている人の数だけだと思います。基本的には有段者と有級者だけの数で、「ちょっと将棋ができる」レベルの人は、数に入っていません。
 また上記の表の中で、日本人や中国人の数が少なすぎるという指摘をされるかもしれませんが、それはヨーロッパ将棋協会が把握(認定)している数ですので、ヨーロッパ将棋協会はアジア人の数は把握していない(把握する必要がない)ということだからです。

 こちらはベラルーシ将棋協会の公式サイトで、国内の棋士の紹介です。 
 ここでは段や級は持っていないけれど、ベラルーシ将棋協会の会員として登録されている人もいっしょになっているベラルーシ人棋士一覧表があります。
 全部で500人を超えています。これ以外にも「少しできる」「登録はしていない・されていない」といった人も加えると、もっと数が増えると思います。

 実際にはベラルーシの将棋人口は何人なのか、はっきり言えないと思います。
「今日初めて将棋やってみた。」
というような人も数に入れるのか入れないのか、という条件の設定の問題もありますし。

 でもヨーロッパ将棋協会が正式にカウントししている棋士数でいうと、ヨーロッパで将棋人口が一番多い国はベラルーシと言っていいと思います。

 日本人の皆さん、信じてください。先入観だけでベラルーシを見ないでください。