電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

コンピュータ中心の音楽システム

2010年04月24日 06時09分28秒 | コンピュータ
従来、レコード音楽マニアといえば、高級なオーディオシステムに膨大な音楽レコードやCD等を壁面いっぱいに飾り、その投資額からも占有する部屋の面積からも、常人には真似の難しいものでした。
当方の小規模なコレクションでさえも、CDやLPレコード等の置き場所に困る状態です。音楽録音のパッケージ・メディアを収集する限り、この問題を避けることはできません。子どもたちが巣立った後の中高年世代ならば、可処分所得もスペース的にも、多少の融通はきくのかもしれませんが、所得が少なく部屋も狭いことが多い若い世代には、物理的なモノを収集する趣味は、そもそも不向きなのかも。

しかしながら、ネット上に公開されているパブリック・ドメイン音源を用い、パーソナル・コンピュータ中心の音楽システムを考えるならば、パッケージ・メディアの収納スペースの問題は生じません。
すなわち、ミニコンポ等の小型のステレオシステムのライン入力端子に、USB オーディオプロセッサの出力を接続し、パソコンでハードディスクに蓄積した音源やネット上の音楽サービスなどを利用する、というやり方です。



ネット上の有料音楽サービスの場合は、特定の提供者に月ぎめ契約という形でくびきに繋がれてしまうという本質的な欠点を除けば、スペース的には良さそうです。誰某の録音についての解説や薀蓄は、どこそこの URL のページを読めばよい、といった情報をもとに音楽録音を散策するのは、もしかするとすでに現実のものになっているのかもしれません。パッケージ・メディアは、実際に経験した演奏会の記念に、お気に入りの演奏家のポートレートとして所有する、といった形になるのでしょう。

なるほど、かくしてレコード会社は左前になり、某リンゴ社は空前の業績回復をうたうわけですね。たしかに、これが現在の方向性なのでしょう。
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