電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

諸田玲子『巣立ち~お鳥見女房(5)』を読む

2009年11月14日 06時39分28秒 | 読書
たしか昨年の今頃に、文庫本で第3巻と第4巻を読んでいたと思いましたが、図書館で単行本を見つけて借りてきて、ようやく読み終えました。諸田玲子著『お鳥見女房』シリーズ第5巻『巣立ち』です。最初に本シリーズをおすすめいただいた きし さんも、たぶんまだ読み終えていないと思われますので、ネタバレして楽しみを逃さないように、ごくごくさらりと。

第1話「ぎぎゅう」
第2話「巣立ち」
第3話「佳き日」
第4話「お犬騒ぎ」
第5話「蛹のままで」
第6話「安産祈願」
第7話「剛の者」

鷹姫さまこと和知家の娘・恵以が、長男・久太郎のもとに嫁入りします。久右衛門と、孫嫁となる恵以との最初の出会いこそ多難でしたが、喧嘩するほど仲がよくなるのたとえどおりでした。もちろん、新米お嫁さんは、家事その他いろいろ苦労するわけですが、周囲が理解ある人たちでよかったね~。珠世さんは婿取り娘ですので、嫁の苦労はよくわからない面がありますからね~、それはしょうがないことでしょう。長崎へ向かうという源太夫の友人との間で、珠世さんはひそかにドキドキ。源太夫と多津さんとの間に赤子が生まれることになり、亡くなった先妻の子である雪ちゃんはお腹の赤ちゃんにヤキモチを焼きます。よくあることですが、それも成長の糧とするべきでしょう。そして将軍家お鷹狩の前に鶴が皆死ぬという事件が勃発。久右衛門の遺徳が生きてきます。孫のために、必死で歩いたのでしょうね、たぶん。ちょいとしんみりしました。

おそらく、単行本で新刊が出れば、こちらも文庫化されるのでしょう。その前に一足早く、江戸のほんわかストーリーを大いに楽しみました。
コメント (2)