電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

生活のうるおい

2005年01月09日 22時41分54秒 | クラシック音楽
昨年の今頃は、単身赴任で雪に埋もれた生活を送っていた。テレビはなく、ミニコンポだけ。電話は引いたが新聞は取らず、WEBのニュースサイトで間に合わせた。大きな不便はなかったが、不都合もある。たとえば、全国的な事件はわかるが、地方紙にしか載らないようなローカルなニュースは、インターネットのニュースサイトには出てこない。やはり、職場の新聞を借りて読む必要があった。
夜の食事の心配はなかったので、家に帰れば風呂に入り、音楽を聞き、本を読んで寝る。学生時代に戻ったようなシンプルな生活だ。違うのは、自由になるお金が比較的あることぐらいだろう。
音が出るというだけなら、パソコンにもCDドライブはあり、音楽を聞くこともできる。小さなラジカセで間に合わせることもできるだろう。だが、大きな音は出さなくても、品位のある音で音楽を聞きたいと思った。実際、それが生活のうるおいになった。一人だけの静かな夜半に、好きな音楽を好きなだけ聞く。ナクソスのオペレッタのハイライト集の楽しさを知った。初夏の朝、ハイドンの弦楽四重奏曲で目覚め、少し散歩をする。健康のありがたさを感じる。

テレビやビデオで映画をみると、テーマの取り上げ方が気に入らなかったりする。だが、音楽の楽しみは、抽象的なものだ。お気に入りの曲、よくなじんだ演奏など、何度繰り返して聞いてもあきない。本当に単身赴任生活のうるおいだった。
コメント