厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2023年80冊目 『稲盛和夫明日からすぐ役立つ15の言葉』は、側近が現場のビジネスパーソン向けに書いた稲盛さんの仕事論

2023-02-12 15:37:54 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (4点/5点満点)

誰よりも長く、誰よりも近いところで、稲盛さんに接していた著者が、稲盛さんの言葉を15個選び、仕事・人生を好転させていく具体的なエピソードを紹介します。

 

京セラの成長やJALの再生など、数々の苦難を乗り越えてきたからこそ、稲盛さんの言葉には「力」があります。

 

稲盛さんの本は、どちらかと言うと、主に経営に関する本が多いのですが、本書はあくまでも「現場で仕事をしている働き盛りの人」に向けて書かれています。

稲盛さんから叱られたり、諭されたりするのをイメージしながら読むといいですね。

 

【my pick-up】

◎「現場での経験も大事だが、読書も同じぐらい大事だ」

経営者が、日々の仕事における「現場での経験」と「読書」をほぼ同等のものとして扱っている。経営者として、そこまで踏み込んで発言するのも、勇気のいることだと思います。

◎「過去を否定しては、ダメなんだ。それでは誰もついてこない」

新しい職場で新任のリーダーは、組織をより良くしようとするあまり、ついつい過去の問題点を列挙してしまう。それでは前任者の過去を否定してしまうことになる。そんなことをしていては、新しい職場の人は誰もついてこない。

◎「お前が部下をかばうから、部下が育たないんだ」

自分の部下がミスをしたのなら、上司としては、厳しく注意しなくてはならない。なぜ部下を厳しく注意しないんだ?お前は人から嫌われたくないから、部下を厳しく注意することもできないんだ。人から嫌われたくない人間では、部下を育てることも、強い組織を作ることもできない。上司が厳しく注意したとき、素直に聞いてくれる部下と、素直に聞いてくれない部下がいるはずだ。素直に聞いてくれない部下というのは、本人が悪いわけではない。やはり、上司が日ごろから人間関係を大事にできていないんだ。上司が信頼関係を作るには、日々、話し込みをするしかないんだ。感謝の気持ちを持って話しているか、どうか。部下に成長してほしいという、思いやりを持って話しているか、どうか。

◎「集団に問題が発生したのなら、その原因を作った個人がいるはずだ」

皆が悪かったでは、組織の問題は解決しない。個人を追求するくらいの勇気がなければ、強い組織は作れないんだ。しかし、目的はあくまでも問題の原因を追い求めることであって、その原因がわかったからといって、その個人の責任を追い責めることではないのです。

◎「去年と同じなら、この1年間お前は死んでいたのか?」

今年は去年より何かしら良くなっていなければならないんだ。そうでなければ、この1年お前は何も成長していなかったことになるじゃないか。この1年、どれだけ付加価値を生んだのか、それを考えなければならない。去年、9人の人間でやっていたのなら、今年は8人でやってみる。去年、100万円でやっていたのなら、今年は90万円でやってみる。とにかく去年と今年では何か変えなければダメだろう。

◎「全員参加の経営を実現する能力がもっとも重要なのだ」

「社員全員が経営に参加する」意識を持つといったところに、その真髄があります。自分で「考えよう」と思った瞬間から、積極性が出てくる。現場の社員に知恵がないわけではない。経営者が考えさせていないだけなんだ。現場の社員は、考えさせさえすれば、現場の問題点もその解決策も、だいたいわかるものだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2023年79冊目 『会社員3.0』は、今の会社でも自由に働ける思考と行動

2023-02-12 15:27:26 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

苦しい思いをしてまで、デキる社員になって働く必要はあるのでしょうか?

 

会社員1.0 会社の命令で生活のために働く

会社員2.0 高給と権限を求めて社員同士で競争する

会社員3.0 会社と対等に自由に働く

 

最近は、副業や独立にも行き詰まりを感じる人が増えています。

この本で提案している「会社員3.0」は、自由に楽しく働くことを最優先に、「自分のやりたいことが今の会社でできているので、独立する必要がない」状態を目指します。

 

他人からの評価という尺度ではなく、「自分の貴重な人生の時間を、自分が大事だと思えるものに費やした」という事実が、何よりも価値を生むのだと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2023年78冊目 『プライシングの技法』は、商品価値の見極め方と、消費者への価格の伝え方を考える

2023-02-11 11:58:52 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

プライシング(値決め)の魅力と重要性が感じられる1冊です。

 

日本企業はコストダウンや売上のボリュームをとることに目を向けがちである。シェア拡大のために値段を下げることまでしている。しかし、最も優先すべきは価格であり、価格を改善できる余地がないかを常に考えていかなければならないのだ。(P20)

私は値上げへの抵抗感は消費者側よりも企業側の方が強いと思っている。企業側に強い抵抗感があるからこそ値上げをためらう。値上げは手段であり、商品・サービスの価値に見合った適正価格を設定する方が重要なのである。適正価格が現在よりも高い水準を示唆している場合は自信を持って値上げに踏み切っていただきたいと思っている。(P23)

 

プライシングは基本科学的であるべきですが、ときには独創的なアイデアも必要でしょう。

価格に対する納得感、信頼感、満足度も含め、もっと広い視野と自由な発想で価格を捉えればいいと思います。

 

最近の原材料費高騰などを価格転嫁できない企業もまだ多いと思いますが、本書を参考に商品価値の見極めと、消費者への効果的な価格の伝え方を考えてみるといいですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2023年77冊目 『おひとりさまが知って得する、お金の貯め方・増やし方』は、おひとりさま時代の賢い選択肢を知る

2023-02-11 11:50:42 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

この本は、おひとりさまが、直面するさまざまな経済的、社会的決断の中でどうやっていくのが賢いのかをお伝えするものです。

 

・知っておきたい「医療と保険・年金・介護保険・老人ホーム」の知識や、おひとりさまが得する選択の方法

・「税金」の知識をもとに、ほぼノーリスクでお金を増やす方法

・支出に占める割合の高い「住まい」についての提言

・手元に残るお金を増やす「買い物」のポイント、考え方

・「お墓やお葬式」についておひとりさまはどう考えたらいいのか

 

いまだに世の中の仕組みがおひとりさま向けにはできていないので、賢く知識をつけてしなやかに対処していくことが必要です。その点についての考え方、情報、技術がまとめられた1冊です。

 

老後に備えて一定の貯蓄は必要ですが、現代人の私たちは、万が一とか、将来のためにお金を回す部分が多すぎるのではないでしょうか。

今の生活を楽しく幸せにするために、老後の必要資金をある程度見極めたうえで、残りのお金は現役時代に使うべきことも本書では提唱しています。

 

【my pick-up】

◎都会に住むべきか、地方に住むべきか

結論から申し上げると、たとえ地方に住むにしても、都市部に住むべきです。言い換えると、自家用車に頼らなくても、そこそこの交通アクセスがある。買い物ができる。役所や病院に行ける。そういうところに住むことがとても大切です。年老いた時に自家用車がなくては何もできない、そんなところに住んではいけません。70歳になって新しい場所に住むみ、地域に溶け込み、新しい人間関係を築く。至難の業です。できるだけ若いうち、遅くても、50歳前後からじっくり作っていくのが、その後の人生のためにとても大切なのです。毎日歩く、自転車に乗る。それで、日常の用事が事足りる。そういうところに住むべきです。家族の思い出がある家屋にこだわる。これもよくない。4人家族のための3LDK.おひとりさまには大きすぎます。光熱費も修繕費などの維持費もそれだけかかる。マイホームのある方は50代で売却し現金化して、シニア時代に備えるべきなのです。マイホームよりも車が無くても生活していける環境に住むことにこだわって頂きたいです。

◎おひとりさま生活が楽しいものになる鍵は、豊かな人間関係を築けるか

ひとりで住んでいることは自由で気ままで楽チンなものです。しかし、その自由な生活を扉の外まで持ち出すことは十分気をつけた方がいいです。時に会って楽しく話す。それだけで、十分価値のあるものです。しかし、それだけでなく、時には自分の知らないことを教えてくれることもある。スマホの裏技、新しい行政サービスの情報と申請の仕方、お買い得情報・・・。そういう人間関係を築くために一番大切なことは何でしょうか?それは他人に好かれることです。別に愛してもらうわけではない。嫌われない、好感を持ってもらう。その基本中の基本は、笑顔です。この人と話してもなんかつまらないな、嫌な気分になりそうだな、そう思われるのではなく、この人は何か幸せそうだ。楽しそうだ。いい人そうだ。そう思われるための基本は笑顔だと思うのです。あなたの素の気持ちのまま人の中に入っていってはいけません。自分で意識して笑顔になる。過去のことではなく、今のキャラクター、パーソナリティがあなたが迎え入れてもらえるかのポイントです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2023年76冊目 『突き抜けろ』は、楽天25年の軌跡が社員の言葉で描かれている

2023-02-11 11:36:34 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

楽天は、なぜわずか25年でここまでの会社を創り上げることができたのか。どこにその要因があったのか。本書ではその秘密を解き明かしていきます。

 

三木谷社長のインタビューも掲載されていますが、十数人の楽天グループの役員・社員の皆さんに話を聞くというスタイルで、楽天25年の軌跡が様々なストーリで描かれています。

 

【my pick-up】

◎エース400人を出せ

「楽天モバイルには、ぞれぞれの事業のエースを出してほしい。上から順番に出せ」

上から出せ、という一言があったおかげで、異動してきた人材が気持ち良く仕事をすることができた。

「君たちは選ばれた400人だ。君たちに楽天の未来がかかっている」

「君たちは、楽天モバイルのアンテナを建てるんじゃない。日本の未来を作っているんだ」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする