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評価 (3点/5点満点)
「生活習慣」「仕事」「人間関係」の最適化の膨大な情報を50個の切り口で明快にまとめたのが、この『行動最適化大全』です。
精神科医・樺沢紫苑さんがこれまで出版した36冊の総集編ともいえる内容。
本書の内容を実行していただければ、あなたが抱える「悩み」「問題」の90%以上は解決できる。(おわりにより)
人生をもっと改善し、うまく進めたいのに「どうしたらいいかわからない」人たちに対する〝行動指針〟となるでしょう。
また、イラスト編とエビデンス編の2部構成になっていますので、イラスト編だけ見てすぐに実行に移してみるのも1つのやり方です。
【my pick-up】
◎仕事のはじめにメールの返信はしない
始業直後のメールチェックは、最大の時間のムダであり、最大の人生のムダといえます。始業開始の30分をメールやメッセージの返信にかけることは、退社時間を90分遅らせるようなものです。メールのチェックは疲れていてもできるし、コーヒーを飲みながらでもできる、最も集中力を要しない仕事の一つです。本当に緊急なメールが来るのであれば、始業まで悠長に待っていないで、始業前の通勤電車の中でチェックして、返信、対応を完了すべきでしょう。始業直後のメールチェック&返信をゼロにしろとはいいませんが、5分以内には終わらせたいものです。緊急でないメールには、「骨太な仕事」を1~2時間こなしてから、休憩がてらに返信すればいいのです。
◎「遊び」の予定を入れると仕事がはかどる
他の人の3倍働き、2倍遊ぶのが私のモットーです。遊びに真剣だからこそ、その予定時間までに、何が何でも仕事を終わらせるのです。「終わった時間」に帰るのではなく、「この時間に終わらせる」と決めると、午前中からペースを上げていかないといけないので、仕事の効率は20~30%アップします。「仕事」も「遊び」も甲乙つけずに、全力で取り組む。それだけで、毎日が楽しくなります。
◎お酒はストレス発散にならない
「お酒はストレス発散になる」は、間違いです。お酒を飲むとストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増えます。お酒を飲むと、その場でハッピーになるだけで、根本的なストレスの解決にはなりません。結局、問題は先送りされるだけなので、「ストレス発散」を言い訳にお酒を飲むと、飲酒量が増え続け、負のスパイラルに陥ってしまいます。
◎自己投資して、自己成長する
一番手っ取り早いインプットは、「読書」です。悩みの解決法は、全てこれまで出版された本に書かれています。仕事ができる人の多くは、会社では絶対に教えてくれない「仕事術」「時間術」「プレゼン術」「コミュニケーション術」などを自分で学んでいます。他の会社に転職しても使える、根源的な力、仕事の基礎力です。言われたことをやるのは、当たり前。それ以外の隠れた努力をするかしないかで、職場での評価は全く変わってきます。「読書をし、その内容を実行する」を3か月間続けるだけで、自己成長を実感し、仕事が楽しくなるでしょう。
◎過去問命!5年分を暗記する
資格試験に落ちる人の多くは過去2年分くらいの問題しか解いていないのです。重要なのは3~5年前の問題です。資格試験の出題は2年連続で同じ問題が出ることはまずありません。多くの資格試験はローテーションで出題される傾向があるため、過去3~5年前に出題された問題がほとぼりを覚めたかのように出題されます。ちなみに私の場合は、完璧を期したいので、過去問は10年分やります。そうすると、3・4年ごとに同じ問題や似た問題がローテ―ションしていることが本当によくわかります。
「過去問集」は、解くための「問題集」ではなく、「完全に暗記すべき教科書」という認識を持ちましょう。資格試験の勉強をはじめる最初に、前年の過去問にまず目を通すべきです。
◎実は職場の人間関係は重要ではない
「職場の人間関係」とは、「場」に関連づけられた、一時的で一過性の人間関係です。会社から一歩出れば、アカの他人です。心理学の「対人関係療法」では、最も重要な人間関係は、家族や恋人、パートナーです。次に重要なのは、友人。一番重要度が低いのが職場の人と解釈されています。これを比率で表すと、5対3対2となります。職場の人間関係に注意を奪われる暇があるのなら、家族は友人をもっと大切にしましょう。