厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2016年75冊目『エリートに負けない仕事術』

2016-04-16 22:32:59 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本のサブタイトルは、「超ブラック企業の元OLが、世界一の外資系企業で活躍するまで大事にしてきた仕事のキホン」です。そんな著者・ずんずんさんが、これまでの経験を通して「会社に入ったばかりの私に、今ならこんなことを教えるのにな」という思いで書いたそうです。

本書の最後(おわりに)で、この2つの言葉を見つけました。

・会社という自分の生活の場所で、会話、協力、そして愛情をなみなみと注いでいきましょう。そうすればきっと、つまらない日常が、自分だけのかけがえのない日々になるのではないでしょうか。

・苦しんでいても、不安になっても毎日は進みます。事態というものは、あなたがどう思うかで変わるものではありません。それだったら、逆境とダンスをするように自分の揺れ動く気持ちを楽しんでいきましょう。

まずは、目の前の同僚や先輩、そして上司に評価されることを積み重ねましょう。その先に大きな成果が待っていると思います。

【my pick-up】

◎宴会は情報収集の場と偉い人へのプレゼンス

仕事ができる人ほど、社内行事もがんばります。逆に言えば、どんな状況も楽しめる人です。仕事上、普段はかかわりのない人と接する機会を得ることで、自分の部署以外から情報を収集することができます。今後の自分の仕事の付加価値を上げるために費やす時間です。また、飲み会で偉い人の隣に座ることは、出席表示の意味があります。他部署の部長クラス、課長クラスに好かれれば、異動するときに優位に働きます。情報収集というのは、時としてランダムな情報源から集めることが必要になります。自分の部署が「お取り潰し」になるなど、自分の部署の偉い人は内部の人間には絶対漏らしません。

◎段取りは、クロージングとスケジュール管理

仕事の段取りというものがキチンとしていれば、大体の仕事はうまくいきます。段取りは仕事において、屋台骨のようなものです。ここで言う段取りとは「ゴールを設定」し、「仕事の進め方を決める」ことを言います。段取りについては走りながら考えることが必要になります。また、上司がどのような最終的なゴールを期待しているのか、そしてそれを形にして実務に落とし込むにはどうしたらいいのかを考えるのがとても重要になります。そして、実務のゴールこそが「クロージング」にあたります。スケジュール管理がまったくできない人がいます。これは経験という名の「勘」が足りないのです。経験を積めば積むほど「ここはやばそうだ」とか「これは余分に日程を取っておこう」という勘が働くものです。スケジュール管理ができない人や、締切ぎりぎりになって仕事に取り掛かる人は、ゴールからの逆算ができていません。やりたくない気持ちや、その他の業務に押されるという言い訳をして、現実のタスク量に直面する恐怖に立ち向かえないのです。毎週上司と打ち合わせをするといった外部的な強制力を加えて、それまでに何をすればいいのかといったことを基準にして決めていくといいかもしれません。

◎とりあえず、すぐやる

例えば、会議で「こんなことを言ったら馬鹿にされるんじゃないか」と考えて発言しなかったり、また何かわからないことがあっても「こんなこと聞いたらいけないんじゃないだろうか」と、相手にどう思われるかを気にして行動がとれなくなるなどです。こういった人は、実は自分の評価のことばかり気にしていて、集団に貢献しようという気持ちはありません。会議で自分が意見を言えば、その議論は活性化するかもしれませんし、自分が新しいことを覚えればチームとしての仕事は促進するはずです。しかし、そのような効果を考えるよりも前に、自分の保身ばかりを考えてしまうのです。

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2016年74冊目『ビジネスマンの幸せのトライングルマネジメント 仕事力・暮らし力・お金力』

2016-04-15 22:44:38 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本では、ビジネスマンが幸せな人生を送るための戦略のキーとなる3つの力、「仕事力」「暮らし力」「お金力」についてまとめています。

本書の中でよく出てくるキーワードは、「身の丈」「バランス」「コミットメント」「継続性」などです。正しい戦略を知り、正しい行動を習慣化するという当たり前のことを、きちっとできるビジネスマンは実はそれほど多くないのです。

ちょっと賢く戦略的に自分の人生をデザインして快適なビジネスマンライフを送る・・・努力がムダにならないような正しい努力の方向性、仕方を学びましょう。

【my pick-up】

◎まずは上司とうまくやる-上司は最大の顧客!

稼げるビジネスマンは、上司という顧客を気持ちよくする術を知らなくてはいけません。なぜなら上司を味方につけたほうが、はるかに自分の仕事がやりやすくなるからです。気持ちよくするのに一番効果があるのは誉めることです。人間誉められて、いやな人間はいません。上司でゴマをすられていやな思いをする人間はいません。よく部下は誉めて伸ばせといいますが、実は上司こそ誉めて育てるのです。これは重要な顧客との関係作りにも応用できます。

◎メンバーは公平に扱うが均等には扱わない

組織メンバーの扱い方は、その人の性格や役割を見てある程度変えますが、大前提は公平に扱うということです。しかし、均等には扱いません。組織に対して貢献したメンバーと、そうでないメンバーの扱いは変えて当然です。それを、全て均等に扱うと、メンバーは組織に貢献しても、しなくても同じだと考え、組織全体のモラルダウンにつながります。

◎充実した仕事をするためのコンディショニング

ライフスタイルマネジメントで大切なテーマは仕事のためのコンディショニングです。つまりいい仕事をするために、いかにしていい体調を整えるかがキーになります。コンディショニングがうまくいくと、当然ながら肉体的にも精神的にもヘルシーな状態で仕事にのぞめます。結果として仕事のアウトプットが上がります。またもしあなたが組織を率いるリーダーならば、あなたの生き生きと仕事をしている姿は組織全体を活性化します。ポジションが上がれば上がるほど、体調管理(コンディショニング)はビジネスマンとしての必須事項になります。

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2016年73冊目『最高のリーダーは何もしない』

2016-04-15 22:31:36 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

1000人以上のトップリーダーたちにインタビューしてきた著者・藤沢久美さんが、新しいリーダーシップ「最高のリーダーは何もしない」を身につける6つの発想転換を紹介します。

第1の発想転換 「人を動かす」から「人が動く」へ

第2の発想転換 「やるべきこと」から「やりたいこと」へ

第3の発想転換 「命令を伝える」から「物語を伝える」へ

第4の発想転換 「全員味方」から「全員中立」へ

第5の発想転換 「チームの最前線」から「チームの最後尾」へ

第6の発想転換 「きれいごと<も>」から「きれいごと<で>」へ

一流のリーダーは内向的で、心配性で、繊細であるという方が多いそうです。ただし、本書で真に言いたいことは、リーダーの仕事はビジョンをつくり、ビジョンを語り、その実現のために誰よりも考え、行動し続け、そして必ずビジョンを成し遂げるということ。また、活躍しているリーダーは、権限を現場に引き渡し、メンバーたちに支えられることで、組織・チームを勝利へと導いているということだと思います。

経営者・経営幹部だけでなく、管理職・チームリーダーにも役立つ内容です。

【my pick-up】

◎極端に心配性で最高にポジティブ、極限の繊細さを持つ人だけが最強の大胆さを手にする

優秀な社長たちは極端に心配性でありながらも、決してネガティブではないです。本来なら、「心配性」というより「繊細」とか「緻密」と表現すべきかもしれません。ネガティブな人ではなく、ネガティブチェッカーであり、考えに考えて考え抜くリスク管理者なのです。

「もうこれ以上は心配できない」というところまで、徹底的にあらゆる可能性を考え尽くすと、そこには自信しか残りません。優秀なリーダーたちが自信に満ちているように見えるのは、「やるべきことはやり尽くした」という実感を持っているからではないかと思うのです。

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2016年72冊目『仕事偏差値を68に上げよう』

2016-04-13 21:52:35 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

多くの企業のCMを手がけ、カンヌ国際広告祭などを受賞してきたクリエイター、松尾卓哉さんが仕事をする上での大事な基本としての30の心得を紹介します。

コミュニケーション、ミーティング、企画、アウトプット、プレゼン、リーダー、ルーティーン・・・それぞれの‘偏差値=仕事力’を上げる、毎日の仕事・生活の中で使えるカンタンな方法が満載です。 

人間の本質的な部分は、昔から変わらないと思います。どんな仕事でも、優れた成果を出すためには心技体が整っている必要があり、本書でも心のあり方が1つのテーマになっています。また、成果だけでなく同時に人間性も追求しないと、周りからの評判は得られないでしょう。

本書のはじめに、「この本は、すでに世の中に多くある成功本を読んでも、まだ状況を変えられていない人のために書きました。」とあるのですが、その趣旨がうまく本文に反映されてないように感じました。たぶん、仕事の基本を押さえているということでしょうが、少し内容に偏り(広告の企画・制作という著者の仕事のせい)が見られるのが気になりました。

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2016年71冊目『戦略がすべて』

2016-04-10 17:33:55 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

この本は、京都大学客員准教授・瀧本哲史さんによる時事評論の形を借りた、「戦略的思考」を磨くためのケースブックです。

戦略を考えるというのは、今までの競争を全く違う視点で評価し、各人の強み・弱みを分析して、他の人とは全く違う努力の仕方をすることなのです。そういう意味で言うと、戦略は弱者のためのツールでもあります。

日本という国は、初期に成功を収めても、戦略がないために最終的に失敗してしまう。また、日本人の組織は、意思決定のまずさを現場の頑張りで何とか解決しようとする。しかし、戦略論の定石の通り「戦術の失敗は戦略で補うことが可能だが、戦略の失敗は戦術で補うことはできない」のです。

ほとんどの日本のビジネスマンは「高級作業員」(高度なルーチンワーカー)にすぎないのですが、オーナー企業を中心に経営者が環境変化に対して戦略的な意思決定をし続けてきた企業も存在します。

地方創生やAO入試、ネットビジネス、オリンピック、AKB48・・・様々な話題をもとに、戦略的にはどのように考えたらよいか?本書はその手助けをしてくれます。

【my pick-up】

◎グーグルが大学教育に期待していること

実際のところ、グーグルもアップルもマッキンゼーも一流大学の成績優秀者を好んで採用する。それは、必ずしもそこで身につけた知識、専門性を評価しているとは限らず、学問を学ぶことを通じて身につけた、論理的かつ体系的な思考力、視点の多様性、文章を中心とするコミュニケーション能力などを評価しているのだ。

◎地方自治体の「勝ち組」と「負け組」

一般に、札幌、仙台、広島、福岡は「札仙広福」とまとめて語られがちだが、最近では福岡がやや抜きんでている。これは、もともと九州圏の中で福岡市およびその周辺の都市的魅力が高いことや、大学などの教育機関が集中していることもあるが、地理的要因を活用した物流拠点の強化、起業支援などの施策を積極的に打ち出している高島宗一郎市長の政策にもよるだろう。

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