評価 (3点/5点満点)
あなたは、「自分は立派な大人だ」と胸を張って言えますか?
そうではないというなら、この本がきっと役に立ちます。
社会に出るときは、誰にでも「将来はあんな人になりたい」「あんな暮らしをしてみたい」という夢や理想を持っています。しかし、たいていの人は思うようになりません。現実と夢が、次第に遠く離れていってしまうことの方が多いのです。
そのときに「まあ、別の道もあるさ」と、横道や裏道へと舵を切り、人生を組み立て直せるか。それができれば、成功への道は途切れることなく続いていくはずです。
著者の川北義則さんは現在80歳。これまで200冊近い本を出されていますが、「人生を豊かに愉しく生きる」ことが基本にあると感じています。何を大切に考え、どこを目指していようが、人生というのは結局、面白がって生きた者が勝ちであり、大人であればその術を持っていなければならないと本書を読んで思いました。
【my pick-up】
◎「プライオリティを考えよ」には落とし穴あり
じつは私も、「人との約束が重なりそうになったら、先着順にする」と決めている。ある意味では、洗濯機のように単純に考えているわけだ。それも仕事のことだけではない。プライベートで温泉に行くと決まっていれば、あとから降ってわいたような仕事より、迷わず温泉を優先する。そのせいで仕事のチャンスを逃しても、まあ仕方がないと思えるし、先着順と決めておけば、返事を保留状態にして悩み、その間、相手をいたずらに待たせることもない。それこそが、声をかけてくれた相手への本当の礼儀というものではないか。
◎「みずから気づける力」を磨いているか
私の経験からいわせてもらえば、上司が叱ろうがホメようが、伸びる人間は勝手に伸びていくし、伸びない人はずっと停滞したままであることがすくなくない。会社でも、ほんの数か月でぐんぐん急成長していく新人がいるものだ。彼らの特徴は、まず素直であることだ。ホメ言葉も苦言も、とりあえず素直に受けとめ、自分のたりない部分にスッと取り込んでしまう。だから、仕事の吸収スピードが速いのである。といっても、素直なだけではまだたりない。素直な性格の持ち主で、なおかつ、伸びしろが大きい人にそなわっているのは、自分自身で「気づく力」である。
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