厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2022年153冊目『働き方のデジタルシフト』は、リモートワークをチャンスと捉えて、しなやかな組織づくりへの処方箋を提示

2022-06-26 15:21:13 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

働き方のデジタルシフトとは、ITツールをフル活用した、より軽く便利な働き方・組織・業務フローです。

 

リモートワークがデジタル化を激しく推し進めましたが、その先にあるDXは技術的な問題にとどまらず、組織的な問題でもあります。

 

不安定で激動な時代において、前例主義による新しい技術への出遅れは致命的な状況を生み出しかねません。

組織の心理的安全性を高め、健全で心豊かな状況を作ることで、変化に強い柔軟なワークスタイルを導入し、一歩ずつ働き方のデジタルシフトを進めていきましょう。

 

データサイエンティスト、働き方改革コンサル、AIエンジニア、マーケティングに強い4名の著者が、リモートワークをチャンスと捉えて、しなやかな組織づくりへの処方箋を提示します。

 

【my pick-up】

◎前時代的な心構えを払拭する

日本社会の根底に流れる考え方の中でも特に「前例主義と細部のこだわり」「あうんの呼吸の重視」「心と体の健康の軽視」の3つが問題だと考えています。この3つの問題はいずれも「生産性の高いリモートワーク」を妨げ、「働き方のデジタルシフト」の実現を阻害します。

(1)産業遺物のFAX

新型コロナウイルスの影響でリモートワークが進んだにもかかわらず、足を引っ張っているのがFAX文化です。FAXは産業遺産の収集で知られている米国スミソニアン博物館で展示されています。つまり、日本は世界的には産業遺物となったものをまだ使い続けているのです。

(2)根強いハンコ文化

FAX以上にリモートワークの妨げになったのがハンコ文化です。

(3)生産性に寄与しない細部へのこだわり

昔ながらの習慣を変えられず、現代においても生産性に寄与しない不要な細部へのこだわりが残っているケースも散見されます。「ちょっとした社内の会議なのに、司会進行台本を作っている人がいた」など、社内向けの資料について細部まで気を使う必要は本当にあるのでしょうか?また大量の印刷は必要でしょうか?資料はデジタル化して、各自がタブレットやノートパソコンで見ればそもそも印刷の必要性すらなくなるのではないでしょうか?

◎手順書

教える側は自身がすでにわかっていることを手順書にするモチベーションはそれほどありません。そこでお勧めしたいのが、教わる側が作るようにするのです。教える側が作るよりもかゆいところに手が届く手順書ができ上がります。

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2022年152冊目『仕事は自分ひとりでやらない』は、ひとりで考えても〝時間の無駄〟で〝たかが知れている〟ことに早く気づいてほしい

2022-06-26 15:09:24 | おすすめビジネス書

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評価 (4点/5点満点)

この本で登場する「ヘルプシーキング」(Help助け+Seeking探す)とは、周りの人に助けを求め、ひとりで抱え込まないスキルのことです。

 

ひとりで仕事を抱え込み、助けを求められないというのは、個人の問題だけでなく、組織にとってもリスクです。

 

一緒に働くメンバーも積極的に連携し合い、安心して仕事ができるようになり、チームの成果も大幅に伸ばすために、「周りを頼り、助けを求めるスキル」が重要であることを本書を読んで理解しました。

 

【my pick-up】

◎ひとりで考えてもがく、その1分1秒がすでに無駄な時間

問題解決に向けて前進しない「ぐるぐるひとりで悩む」ことに時間を使うことで、本来、ほかの仲間が問題解決に使える時間を浪費してしまっています。チームの成果という観点が欠如し、判断力に乏しく、仲間と連携して仕事をすることが不得手と見えます。

◎時間をかけてひとりで考えても〝たかが〟知れている

私たちが向き合う仕事は、過去に経験のない仕事、チームの中に答えがない仕事が増えています。そうした場合、「時間をかけてもなんとかできない」ことや「ひとりで考えたのでは〝たかが〟知れている」ことが大半です。そんなとき、ひとりで抱え込まず連携することが、あなた自身を救うだけでなく、チームで向き合うべき問題解決のスピードと質を上げることになります。

◎「とりあえず今日は休み、明日以降のことは様子をみてから判断しよう」と考えないこと

「今日は休みます」と、とりあえずの判断をし、翌日になって「今日も無理でした・・・」という連絡でチームが抱える突発的な負担。事前の準備も心構えもなく当日急にリカバリーしなくてはならない相手の大変さは想像できます。それに対して、「最近の傾向から木曜日には回復する可能性が高いが、最大で今週いっぱい出社が難しい可能性もある」という見通しを共有したうえで、チームが事前に想定し備えができる場合。想定よりも早く回復すれば、むしろ「喜ばしいこと」として受け取ることもできますよね。

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2022年151冊目『できないのはあなたのせいじゃない』は、現状維持・思考停止の原因である「ブレインロック」を解除する

2022-06-26 14:56:02 | おすすめビジネス書

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評価 (3点/5点満点)

脳内に存在する境界線を越えるのを阻む無意識の働き=「ブレインロック」

この本では、そんなブレインロックを解除し、思考停止を脱する技術を紹介します。

 

「時間がいないから」「お金がないから」「家族が反対するから」といった具合に、自分にとって都合の良い情報を優先的に集めてきて、現状維持を続けてしまうことはないでしょうか。

 

自分とは異なる価値観や意識の外にあった情報に触れることで、自分の思い込みや古い常識に対して、初めて疑いの気持ちを持つことができるようになります。

 

・〝現状維持〟が習慣になっていると、トラブルが起きたときに反射的に思考停止してしまい、苦境に陥りやすくなる。(P.124)

・〝部分最適〟だけでは表面的な解決となりやすく、問題の根本的な解決にはなりにくい。(P.130)

 

能力のロックを外していけば、今まで見えなかった選択肢や考え方が次々と見えてくるはずです。

 

【my pick-up】

◎本を読むことは、自分の価値観に多様性を持たせるために効果的

少なくとも1日30分、できれば1時間ほどの読書ができれば、世界が変わるほどの多様な価値観が得られると思います。ほかの人よりも頭一つ抜きん出たいと思ったとき、月に3、4冊の本を読んで情報収集をすることは、非常にコスパがよい、効果的な方法になります。実際には到底会うことができないような人たちから、知恵をもらえるのが読書です。いわば、人生を変えるためのカンニングですから、やらない理由はありません。

◎大きな変化を「小さな変化」に刻んでリスクを下げる

私は新しいパソコンや電化製品を買うときには、なるべくそれ以前に使っていたものとは違うメーカーのものを選ぶようにしています。そういう変化を取り入れることで、古い経験値に引っ張られないように予防しているのです。そのおかげで、より新しいもの、よりよいものと出会うチャンスが増えている実感があります。

◎その人の収入は、生み出した価値による資本収入で決まる

長時間労働こそ頑張っているという証という社会的洗脳の結果が、日本の1人当たり労働生産性OECD加盟38か国中28位という数字です。今後は「働いたら負け」と思考をスイッチして、そうした考えとマッチする資本収入を主とした企業に勤める。

◎「真面目」の要素はさほど評価に影響しない

真面目に働いて数字もしっかり出しているのに、40代になっても役職が付かない場合には、そろそろ働き方の代替案を用意しておく覚悟が必要でしょう。代替案というのは、独立して起業をする、評価基準に透明性がある企業に転職するといったことです。ただ真面目にコツコツ働き続けるだけでは、今後リスクがどんどん高くなることは頭に入れておいてください。

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