厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2017年182冊目『世界のエリートは10冊しか本を読まない』

2017-08-25 22:10:51 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

ハーバードの学生は、ほとんど本を「読まない」??

エリートと呼ばれるビジネスパーソンの目的は、ビジネスで桁外れの結果を出すこと、目の前の課題を解決することです。つまり、本を読むことを目的とせず、本をどう使うか、ビジネスの実践に重きを置いているのです。逆に、本から得た知見をビジネスの場で活用しようという視点が欠けていると、成果を出すことができません。

こうして課題解決に焦点を絞った結果、著者がたどり着いたのが本書で紹介する「10冊読書法」です。

・自分の課題に直結する本を10冊だけ選ぶ。

・10冊をデスクの上に置く。

・その都度、参照する。

ただそれだけです。

今ここの課題に向き合うのに、必要な本はたった10冊。さらに読んだページが、1ページであっても、1行であっても、それを実践につなげ、結果を出せれば、その読書は成功と言えると思います。本書はそんなことを教えてくれます。

<10冊の本を選んで、集中してやることをやり、自分の身になる経験とする>

多読、速読、最初から最後まで読み通す・・・そんな今の読書を見直すきっかけとなることでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2017年181冊目『平成のビジネス書』

2017-08-25 21:38:43 | おすすめビジネス書

amazonへのリンクはこちら

評価 (3点/5点満点)

公認会計士で163万部のベストセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の著者・山田真哉さんの2年ぶりの単著は、「ビジネス書黄金期」とでも言うべき、ビジネス書業界が大変に賑わった時代を振り返る本です。

「経済」「経営」分野の新刊推定発行部数を見ると、1997年に1206万冊だったものが2002年に1600万冊を突破すると、2007年に1729万冊、2009年に1752万冊とピークを迎えます。

しかし、2011年に1600万冊台を割ると、2015年以降は1200万冊台と下降期に突入しています。

本書の前半では、そんな黄金期のビジネス書を書評で紹介するとともに、後半では下降の要因と、今後の展望が述べられています。

展望1 予備校文化の拡大

「教える」ことについてのフロンティアである受験産業に注目すれば、必ずビジネス書界の次の一手は見えてくる。

展望2 新しい女性著者が必ず現れる

第2、第3の勝間和代が必ず現れる。

展望3 本格派の時代

翻訳書ブームは、本格派の時代の到来と軌を一にしている。

展望4 電子書籍のさらなる拡大とその先

電子版と紙の本との最大の違いは、「値下げ販売」ができるか否か。

展望5 ビジネス「書」作家の消滅?

伝播力のあるメディアであれば、本という形態にこだわる必要がない。

黄金期のビジネス書は、10年経った今でも役に立つ本は多いと思います。

【my pick-up】

◎ビジネス書作家盛衰史

00年代のビジネス書作家ベスト5を選出するならば、私は次の皆さんを推したいと思います。細野真宏、神田昌典、本田健、橘玲、勝間和代。ビジネス書作家が「大御所」から身近な「売れっ子」へと変貌を遂げたのが、90年代から00年代への変化だと言えます。また、Amazonのシェアが拡大していくにつれ、「誰もが書評家」の時代が到来しました。すると、作家はみなレビューを気にするようになり、読者のことをいっそう意識し始めました。その結果、本の中で「上から目線」でものを言うことに慎重になる風潮が生まれたような気がします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする