厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

2014年79冊目『「一体感」が会社を潰す』

2014-03-14 16:36:41 | おすすめビジネス書
「一体感」が会社を潰す   異質と一流を排除する<子ども病>の正体 (PHPビジネス新書) 「一体感」が会社を潰す 異質と一流を排除する<子ども病>の正体 (PHPビジネス新書)
価格:¥ 882(税込)
発売日:2014-02-19

評価  (3点/5点満点)

バブル崩壊までの高度経済成長期においては、社員は社長や上司の号令のもと、一致団結して同じ行動をとることが組織の勝利の方程式でした。そのため、組織において「一体感」や「仲間意識」を高めることが、非常に良いこととされてきました。

しかし、これまでの社会情勢に合わせて発達してきたこの「一体感」や「仲間意識」が、ここに来て、たくさんの組織、会社の成長をかえって妨げているのではないか。

そして、変化に適応できていない人や組織が、かつての成功モデルにしがみつき、かつて合理的であった、仲間ウチの「一体感」を高めるべく、子どもっぽい思考や行動、そして組織のあり方を続けている-。

著者の秋山進さん(プリンシプル・コンサルティンググループ代表)はこれを、組織の<子ども病>と呼び、克服する(オトナの組織になる)処方箋を提供します。

・会社は、技術はあるのにオフィスの片隅に追いやられている〝変人〟達の能力を活用しなければならない。

・一方で、〝変人〟達は独善的な態度を改め、組織共通のゴールに向けて貢献する姿勢を見せなければならない。

多様な能力・価値観の人材をお互いに認め合う風土が、これからの日本には求められるのではないでしょうか。

【my pick-up】

◎マネジメントのプロ化-一流から一目置かれる「眼力」と「質問力」

プロのマネジャーは、相手のアウトプットの問題点や改善点を一発で見抜く「眼力」と「質問力」を持っています。相手に「この人は騙せない」と思われ、「この人と一緒に仕事をやると新しい知見が広がる」と思わせるだけの力を見せつけることができるのです。

コドモは手抜きがばれない相手を喜びますが、一流の技術者はその眼力に自分の仕事のブレークスルーの可能性を感じるのです。

◎一流になるための方法-一番出世はあきらめる

一番出世するためには、成果をあげるだけでなく、上司へのおべんちゃらも必要ですし、経営者の突然の「集合!」にいつでも参加しなければなりません。それらのすべてにエネルギーと時間を使ってしまうと、技術を磨く時間がなくなってしまいます。

結果を出すことは大事なことです。しかし、結果だけでは出世しないのが日本の組織ですから、任されたことではしっかりと成果を出しながら、「二番手か、三番手でよい!」と割り切ることが大切です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする