厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

今年132冊目『課長の時間術』

2011-06-19 18:50:53 | おすすめビジネス書
課長の時間術 課長の時間術
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2011-06-09

評価  (4点/5点満点)

新しいアイデアは既存の物事の組み合わせだとよく言われますが、ビジネス書に多い「時間本」と「課長本」を組み合わせたら、本書のようになるのでしょう。

自分の時間をうまく使うということだけではなく、組織の長として、組織全体の時間をどうマネジメントしていくか、さらに、課長の上司、つまり部長や役員・社長との間に発生する時間の使い方についても紹介されています。

課長は、部下から時間を奪われる存在なのだということを自覚した上で、タイムマネジメントすることが求められます。また、時間の使い方のうまい課長のもとでは、部下も時間の使い方がうまくなります。

ちなみに、課長への標準的な昇進年齢は、39.4歳だそうです。課長は、仕事について経営者と直接関わりが持てる最下位のポジションであり、現場の仕事に直接手を下せる最上位のポジションです。これほど幅の広い立場は、課長以外にはないと言えるでしょう。

だからこそ、課長の時間は、今までとは同じようには流れないという自覚を持つべきだと思います。

【my pick-up】

◎部下から時間を奪われる前に、「自分へのアポイント」を優先的に入れる

「緊急度は低いが重要度は高い」仕事をするために考えた苦肉の策は、部下からスケジュールを埋められる前に、あらかじめ自分一人で使える時間を、「自分へのアポイント」として、優先的に適度に散りばめて入れておくことでした。

その際の注意点は、「自分へのアポイント」ということを周囲に知らせないことです。

◎部下より1時間早く出社することで、マネジメントの問題の大半は解決する

絶対に部下に負けてはならないものがあります。「覚悟と情熱と志」です。そして、その「覚悟と情熱と志」を最もわかりやすい具体的な形で表現できるのが、「毎日、部下の誰よりも朝早く出社し続ける」というものです。目安としては、始業時間の1時間くらい前です。

「誰よりも朝早く出社する」ということで、一目置かれる存在になってしまえば、部下に対するマネジメントの問題の大半は解決すると言ってもいいほどです。これは私の持論ですが、多くの経験からも間違いありません。ぜひチャレンジしてほしいと思います。

◎納期を徹底させる前に、まず着手日を確認する

納期を徹底させる前に、まずはスタートを切る着手日を確認する必要があります。

つまり、「いつまでにやるのか?」の前に、「いつからやり始めるのか?」を上司と部下の間で話し合い、取り決めるのです。

◎課長のあなたこそ、部下の誰よりも早く帰ろう

課長であれ、仕事が終われば、さっさと帰ることです。上司が「居残っている」という事実が、部下に長時間労働はいいことだという判断基準を植えつけていくのです。

早く帰って、朝早く来ればいいのです。何時になろうと残業してもいいという余裕が、時間管理を甘くしてしまいます。

◎上司の先回りができれば、あなたの株は急上昇する

「上司の先回り」には、大きく2通りの意味があると思います。1つは、「上司の思考を先読み」することです。おそらく上司はこういう考えや判断をするだろうということを先回りしておいて、いろいろなことを準備するのです。

もう1つは、「上司の行動の先回り」をすること。あらかじめ上司のスケジュールを把握しておけば、急な指示や要求にも対応が可能になります。

◎「定例」とつく会議こそ、存在を疑え

「定例会議」は、「定例」という部分がクセもので、無自覚にやっていくと、それに意味があろうがなかろうが、会議をすること自体が目的化することがあるのです。

私は、会議の見直しを勧めるときに、「まず、定例会議から疑ってかかってください」とアドバイスするようにしています。ここにじつは大いなるムダが潜んでいるからです。その理由はいくつかあります。

・全員が出席しなくてもいい内容のはずなのに、なぜか全員が出席している

・全員が出席するがゆえに、とても重要な時間帯に設定されやすい

・慣例上行われているので、会議の明確なゴールが設定されていない

・「定例」という名のもとに、あれもこれも積み込み過ぎている

私がリクルート時代に会議関係で何度も叩き込まれた考え方に、「会議で発言しない者は、会議に出る資格がない」をいうものがあります。

◎「土日の6コマ時間割り」を用いれば、休日にやれることが一気に増える

土日の2日間を「午前」「午後」「夜」の時間帯で3コマに分けて、全部で6コマの時間帯管理をするというものです。6コマくらいなら頭の中で管理できます。

最も変わりやすいのが、土曜の午前中の使い方です。また、コマという枠があるだけで、そこに何かを当てはめようとする力が働きます。土日の6コマのうちのどこかを、自分の未来のための時間と位置づけ、夢の実現のために使ってください。

◎何かを始めるためには、何かをやめる必要がある

「未来の自分」のために、何かを始めようと思ったら、何かをやめることです。

私の場合は、書籍や新聞の連載の原稿を書くをいう時間を捻出するために、5年ほど前から、テレビはまったく見なくなりました。

また、30代のときに、ゴルフはやめました。さらに、40代になってから、飲み会に行っても2次会に行くことはやめました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする