秋元康の仕事学 ( ) 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:2011-05-24 |
評価 (3点/5点満点)
とんなるずのTV番組の企画構成、美空ひばりの作詞、AKB48のプロデュースなど、幅広い分野で長年の間ヒットを生み出している秋元康さん。
本書は、ビジネスパーソンのために問題解決術のノウハウと仕事哲学を伝授する「仕事学のすすめ」(NHK)に2010年5月登場した秋元康さんの放送をもとに編集されています。
秋元康さんの仕事学が伝えるのは、創造の秘密だけではなく、ご本人の果敢にしかもしなやかに生きるプロデューサー・表現者の人生哲学です。
人生の何に注目し企画へと展開させていくのか?秋元さんの言葉を皆さんの日常や仕事に置き換えて考えてみましょう。
【my pick-up】
◎仕事の壁は乗り越えるな-立ち止まらない
よく、目の前の壁が立ちふさがったときは、頑張って乗り越えろと言いますよね。けれど、壁というのは、乗り越えられないから壁なんです。ですから、僕はそういうときには、右か左にさっと動くんです。動くと、切れ目のない壁はないので、いつか必ずどこかで切れている。
何が言いたいかというと、つまり「立ち止まるな」ということなのです。みんな壁にぶち当たって、どうするかを考えて1日つぶす。これがもったいないんです。そこで立ち止まってしまったら、どうやっても壁の向こうには行けません。僕がニューヨークへ行ったのも、右か左へ動いたわけです。それでも立ち止まらずに進んでいると、おのずと結論が出てくる。結局、壁の向こうに行けたんですね。
大げさなことではなく、例えば僕が小説で行き詰ったとしても、うーん、と考えたまま1週間過ごすことはありません。この途中までできた小説を捨てて、全然違うものを書き始めるんです。あるいはこの仕事をいったんやめて、全く違うことをやり始めます。逃げてもいいんですよ。そのときに、人生において大事なのは「戻ってくる力」なのです。