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そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

見つつ観ざりき、シャガの花

2010年04月14日 | 3~5月の草木
そういえばこのシャガの花って、オシベやメシベはどうなってるの?

あなたはご存知でしたか?
今まで気にしたこともなかった私は、途方にくれました

仕方がないので、ひとまず部屋に帰り調べることに。
困ったときの検索頼みというわけです

それで解ったことを、これから書きますね!
まずは花の構成を。

白くて先のほうが二つに分かれています。
これがはなびらだそうです。

この、華やかでいかにも花びらっぽいのが、なんと(がく)なんですって!

先のほうがふさふさとして、これがあるのでシャガの花はオシャレに見える、まるで飾りの役目?
いえいえ、これこそがめしべなんですって!
やっぱり女性は華やかなんですネエ

そして
このメシベの内側におしべが入っていたのです。


ちょっと中の様子をのぞいてみましょうか。
ふわふわの付いている部分を押しあげて見ると

ほらね、こんなのがちゃんと納まっていたのです。

もう少し大きくしてみますね。
こんなあんばいです。

花粉がいっぱい付いていますね。
でも、シャガは実が出来ないように作られているのですって。


とまあ、こんな複雑なことになっていたとは・・・



それからもう一つ、これも改めてビックリしたことです。
シャガの花には、こんな鶏冠(とさか)みたいなものが付いていたのです。

これは花の黄色い部分なので、今までも見ていたのですが、なぜか、こんなふうに盛り上がっているとは思っていませんでした

シャガ以外にもヒメシャガにもこれがあって、それでこの二つの種類は「とさかのあるアイリス」と呼ばれているのだそうです。

気が付いてから花全体の写真を見ると、どれもちゃんと盛り上がってますよね。
見ているようで「観て」いないのですねぇ。

北原白秋が自身の短歌の中に詠んでいる見つつ観ざりきという言葉を、またもや思い知らされました。

今までは、見ているようでもしっかりと観ていなかった・・・

あるときふと、今までも見ていたはずのものの中に、さらに新しいものを発見したり感じ取ったりする一瞬がある・・・年齢を重ねることの楽しさでもあると言えましょうか。




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利休梅と会えた!

2010年03月29日 | 3~5月の草木
私の住む枚方市のお隣の、交野市(かたのし)という所に、この辺りでは有名な造り酒屋があります。
そこで造られている「利休梅」というお酒は、ツウも唸る美味しいお酒です。
おつかい物にもしばしば利用していました。

なので私は、うかつにも「利休梅」というのはお酒の名前だと思いこんでいました。


ところが木の花の図鑑を見ていると、白い花の咲いている感じの良い木に、同じ名前が付いているではありませんか!

それを知ってから、捜し求めていた利休梅とやっと会うことが出来ました。
上の写真が、その利休梅の花です。


利休といえば茶人の千利休を思い浮かべますね。
でも、この木は明治の頃に中国などから渡ってきたきたそうなので、茶人の利休さんがご活躍のころには、まだ日本にはありませんでした。
侘び寂びの世界に似合う静かな花なので、後の人が名づけたのでしょうか?

こんな名前ですが、バラ科です。


真ん中のオシベやメシベのある部分がきれいで、感心しました。


この様子を見ると、いったいどんな実ができるのだろう?と興味がわきますね。

こちらで見せていただいてください。
面白い形の実ですが、花の中を見ると想像ができますね。


この記事をご覧下さった方から、利休緞子なるものを教えていただきました。
こちらの3番目に載っています



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オオイヌノフグリの謎?

2010年03月26日 | 3~5月の草木
オオイヌノフグリの花、以前の私は、毎日違う花が咲いていると思っていました。

なぜならば、
 ある本に「オオイヌノフグリの花は一日花です」と書いてあったからです。

 ところが驚いたことに、別の本には「花は二日咲く」と書いてあるので、ビックリしました。

 どちらの本にも、薄暗くて寒い日や雨の日には、花は閉じてオシベに着いた花粉をを守る と、書かれています。


 さらに、また違う図鑑には「オオイヌノフグリの花は、受粉が終わるとポロリと落ちます」と書いてありました。


さてさて、どうでもいいようなことですけど、こう諸説があると、気になります。

これは自分で観察するしかないなあと思い、一株を拾ってきてベランダのプランターの隅に植えました。
そして上の写真のように、茎にヒモを結んで印をつけ、毎日眺めることにしました


その観察の結果です。
一つずつ写真を載せると膨大な量になるので、省きますね。


このところのように寒くて雨の日が続くと、その間は二日でも三日でも、つぼんだままで、じっと我慢しています

この我慢強さ「おぬし、なかなかやるねえ!!」 とほめてあげたいです

注!
と、上のように書いたのですが、4月12日の雨の中では、たくさんのオオイヌノフグリが花開いていました。
濡れそぼって、花びらも弱りきってるようです。
これでは受粉どころではないですね。

となると、花を開くか閉じておくかを決めるのは、雨ではなく、明るさや気温によるのでしょうか?
3月と4月では、明るさも気温も、かなり違っていますからね。



お天気のよい日、昆虫が来ないベランダでも、
オシベは、山盛りの花粉をメシベにつけようとがんばっています。
自家受粉です。



一週間ほど、たくさんの花を見ていると、どうも3の説(受粉するとポロリと花が落ちる)が正しいように思いました。

必ず毎日新しい花が咲いているわけではなく、必ず二日咲くわけでもないようで、受粉の出来不出来が、大きく関係しているように見えました。


☆ メシベの高さが低すぎたりして、うまく受粉出来なさそうな花は、夕方に一度しぼんで、
 翌日また咲いています。

☆ うまく受粉の出来た気配のある花は、その日の朝に咲いた花でも、
 午後にはさっさと散って行きます

☆ 雨の日、薄暗くて寒い日はお休みで、その間に散ることはありません。
4月になってからの観察では、雨の日にも花が咲いていました。
 
☆ 晴の日、昨日の夕方のつぼみはパッと開き、うまく受粉が出来ると、さっさと散ります。これは一日花と感じられますね。(開いてから散るまでを一日と考えたら、ですが)

☆ 受粉できなくて翌日また咲く花と、
  固い蕾で先の方にわずかに色が見えているものも「花」として認めるなら、
 ↑のように開いて、その日のうちに散る花でも二日咲く花ということになります。

☆ 散った花を見ると、開ききったものだけでなく、つぼんだものもあります。
  もしかすると、つぼんだままで中で受粉が行われたのでしょうか??

とまあ、こんな感じだったのですが・・・
どなたか違う説をお持ちでしたら、ぜひともお聞かせ下さいね。


お天気の良い暖かい日の、朝に開いてから受粉して散るまでの変化はこちらでご覧下さい。
以前のものですが、私の力作(?)の記事です!!



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さくら、さくら、私のさくら

2010年03月24日 | 3~5月の草木
この花は

これから旅にでます


どこへ行くのでしょう


あのね

お花見にいけない人のところへ

春を届けにいくのです




桜が満開になってもお花見にいけない人は、たくさんいます。
病気の人、病気の人のお世話をしている人、仕事の忙しい人、育児に追われている人、
体の不自由な人、介護に疲れている人、経済的にゆとりのない人、私のように一人では遠くへ出かけられない人・・・・



あなたは、お花見に行かれますか?

もし出かけられたら

心のすみっこで

どうか

行けない人のことを思い浮かべてください


そして

身近にそんな人が もしいらっしゃったら

足元にこぼれている花一輪をひろって

届けてあげてくださいな







こんな楽しみ方もできますから・・・・



双子かな?

2010年03月13日 | 3~5月の草木
背の高さも、太さも、よくまあこれだけソックリに生えてきたものです!

人間だったら、一卵性双生児って所でしょうか?


3年前にも、こんな仲良し姿を見たことがありますけど

これは、土の中から出てきた時期が違うようですね。
先輩と後輩といったところでしょうか。


「ねえねえ、君のほうが背が高いから、遠くが見えるでしょう?」
「うん、たぶんね」

「何が見えてる?」
「向こうの方に、ネコが3匹、日向ぼっこしてるよ」

「ネコって、なに?」
「毛皮を着て、しっぽのなが~い生き物」

「けがわって?」
「ふかふかした 暖かいものだよ」

「タンポポのわたげみたいなの?」
「そうだねえ、ちょっとだけ似てるかな?」

後から生まれてきた子は、どうやら何にも知らないようです。

もっと小さい子も、下の方に見えてるから、

やがて先輩ぶって、色々教えるようになるのでしょうね




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春ですよ~!

2010年03月12日 | 3~5月の草木
遅れていた馬酔木が開きました。
これは白い花。清楚です。
ほろほろとこぼれているのを集めてみました。

春の訪れを知らせてくれる、小さな鈴のようですね。



こちらはピンクの花を付けています。

これも、優しい感じで好もしいですね。

あなたはどちらがお好きですか?


ユキヤナギも



見落としそうな、小さなフラサバソウの花も咲いて



イヌノフグリには、実が・・・・

小さい実なので、柴ワンコの子犬のたまたまみたいです


そして、このあいだ満開だったサクランボの成る桜(セイヨウミザクラ)は、すっかり花が散り果てて、
(しべ)だけになってしまいました。

やがて、サクランボの赤ちゃんが姿を現すことでしょう。


この桜の木に、樹脂でしょうか、こんなきれいなものが着いています。

触ってみると、とても硬いです。
幹が傷ついて、痛さに涙を流したのが、固まったのでしょうかね?

なんだか琥珀みたい、と思いましたが、そういえば琥珀は針葉樹の樹脂が年月をかけて、出来あがったものでしたね。

これもたぶん樹脂なのでしょう?





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雨のさくら

2010年03月05日 | 3~5月の草木
つぼみ


梅が満開を過ぎた頃に咲くので、私は長い間、遅咲きの梅だと信じて疑いませんでした。
ある年、サクランボがなっているのを発見しておどろきました。

よく見れば、花びらの先には切れ目が入っています。
桜だったのです・・・

蕾をつつむガクの色が、雨に濡れるといっそう鮮やかに感じられます。





咲く


ほの暗い朝の雨の中で、ここだけが華やかです。

花びらのむこうに ほのかに透けて見えるガクの色が、華やかさを添えていました。

いっぱいの雨粒が、重そうですね。





散る


咲けば、やがて散る 

それは花の定め


役目を終えた花びらは

枝を離れ 草の上に静かに身をあずけて


伸びてゆく草と

散り落ちた花びらと


誰も見ていないこんなところでも

命のリレーが・・・







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久しぶりに、こちらも覗いて見られませんか?

とてもオシャレな キキョウソウの実

2009年05月29日 | 3~5月の草木
そうです、キキョウソウまたはヒナキキョウソウの実が熟して、タネがこぼれているところです。(両方に共通です)

葉っぱのきわに実(多くは花が咲かずに、自家受粉で実だけが出来た閉鎖花と呼ばれるものですが)を付けて、種をこぼします。

やがて風に揺れると、コロコロとちょっとは遠くまで転がっていくという仕組みです。

そのことは別段珍しくないのですが、タネの出てくる窓の上の部分の<飾り>を見てください。
穴があいた部分の皮が上にまくれ上がって、飾りのように見えているだけのことなのですけどね。

上の写真のは、毎年お馴染みのリボン型です。


そして、今年見つけたのはこれ!

まるで小鳥が窓から飛び出して来ているように見えませんか?

こんな小さな作品をそっと展示しているなんて、キキョウソウってかなりおしゃれですね♪


これらを外で観察されるのでしたら、肉眼ではちょっと見えづらいので、ルーペで見ることをお薦めします。


ところでキキョウソウとはどんな花?
と言う方もいらっしゃるでしょう。
こんな花です。

草むらによく咲いているでしょう?
これはヒナキキョウソウで、もっと段々に花が付いているのがキキョウソウです。

これの他にヒナキキョウというのまであって、私は以前にビックリしました。
そのへんに興味のある方は。こちらの「以前の記事」をご覧下さいね。
こちらでは実の大きさなども、よくお解りいただけると思います。

あなたもきっと“キキョウソウ通”になりますよ!


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ちょっと珍しいかな??

2009年05月27日 | 3~5月の草木
今年も待ちかねていたら、ピンクの草むらをやっと見ることが出来ました。

ここに住むようになって初めての初夏、いちめんにピンク色した草が風に揺れる姿に、とても感動しました。

なんという草なのかしら? 
さっそくブログに載せてみたらヌカススキだと教えていただきました。

細い茎が赤いので、たくさん集まるとこんなふうに見えるのです。
こんな草です。





さて、頭の上の方ではクスノキの花がたくさん咲いています。
この風景は、別に珍しくもなんともないのですよね?



では、これな~んだ?

そうです、手前の透き通ったような花びらのは、クスノキの花なんです。
高い所に咲いているので、見る機会は多くないと思います。
私も初めて見ました。



このクスノキの近くにはケヤキの大きな木があります。
先日、強い風が吹いた日に、こんなものがいっぱい落ちてきました。

これは雌花のようなのですが、雄花がどうしても見つからないのです。
まあ、それでもなかなか見れないものだから、・・・

雌花はもっと早くに咲くのかもしれないのです(4月ごろ)。



少し離れた所でそっと咲いていた、白い花びらのように見える総苞(ツボミを包んでいた葉)が6枚もあるドクダミです。

向こう側の一枚には切れ込みが入っています。もうちょっとがんばったら、7枚になりそうな気配ですね!


その隣で、これまたひっそりと咲き残っていたキウリグサ・・・かと思ったら、なんとハナイバナでした。

気が付いていないだけで、ハナイバナもあちこちに咲いているのかもしれないですね。



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