作品の搬入

　プァ～～～　長い警笛を一度鳴らすと作品を積んだ車は静かに動きだした。
　運転手さん、その発車直前にプァ～～ってのやめてくれないかなァ、何だか霊柩車の出棺のときみたいだからさァ。

　あ　すみません、つい癖になってしまってるんで・・・。
　え、じゃあ　アッチの車も運転もしてるの？
　いえ、アッチの方からコッチの方に変わって、もう3年にはなるんですが、ときどきあの頃が懐かしくなって、つい警笛を鳴らしたくなるときがあるんですよ。

　いくら私の荷物が細長い段ボールだって、棺桶とは違うんだからサ。
　・・・というわけで、今日は作品の一部を早々とギャラリーに搬入した。　

　えっ！もう？　展覧会は来年の３月だったんでは・・・。
　
　そうなんだがね、去年専用の作業場を撤退してしまって、仕事場が狭くなってしまったから、たくさんの作品をストックしておく場所がなくなってしまってね。
　で、ギャラリーのご厚意で、私の背丈ほどある段ボール製の巨大恐竜、全長約１ｍの大宇宙船、展覧会の案内状とポスターに使用する機関車など、年内に出来上がっている作品だけ預かってもらうことにしたんだ。




段ボール製の巨大メカザウルスの製作工程は、まず段ボールを組み合わせてベースを作り、いろいろながらくたを貼付けて・・・・ここまでの作業では、どう贔屓めに見ても巨大ながらくたに過ぎないが、さて仕上がりは来年の３月相鉄ギャラリーで実物をご覧下さい。

　展示作品の3分の１くらいを今日搬入して、年内の展覧会用の作品作りは一段落。
　少しは広くなった仕事場で、今晩から年賀状の木版を彫って、31日までに投函出来るかなァ？
　ここ数年は、毎年元日になってからの宛名書きになっているからな。

　そして、賀状を出し終わったらまた作品作りだ。
　年末年始は仕事だぜ！！