今朝、見知らぬ人から「イチゴ苗についてご相談」という件名のメールがあった。
富山県で家庭菜園をしているFさんという人からのもので、私が今年の夏まで栽培をしていたクインベリーというイチゴの苗を譲ってもらえないかという内容のメールだった。
私は孫を呼ぶためのアイテムとしてイチゴの栽培をはじめてもう10年以上になる。
イチゴの栽培を始めてからいろいろ品種の変遷はあったが、今ではアイベリー、トチオトメ、紅ホッペ、宝交早生、クインベリーの5種をあわせて毎年120~130株ほど作っていた。
ところで、苗が欲しいといわれたクインベリーというイチゴはトチオトメ、紅ホッペなどの有名品種とくらべてもそれより甘くて、サイズも鶏卵大になるといわれる品種だが、その苗はあまり売られていないだけでなく、イチゴそのものも絶対に市販されることのないという不可解な存在のイチゴである。
その不可解な理由はさておき、富山県のFさんも多分その辺に魅力を感じてクインベリーを探しているうちに、たまたま私のブログがヒットしたのだと思う。
イチゴは増やすのは手間はかかるが、それほど難しいことではなく、見知らぬ人でも家庭菜園仲間としては応援をしたい気持ちは十分にある。
それに富山には富山県こども未来館というのがあり、この20年くらいの間に6回も工作教室や作品の展示で訪れたことがあり、Fさんはまったく見ず知らずの人には思えない。
しかし、まことに残念なことに今年はクインベリーの苗を贈ることは出来ない事情が発生していた。
今年の夏は猛暑の中で私は二つの物を失っていた。
そのひとつが髪の毛で、いつもならもう生えてきていいはずの冬毛が猛暑の影響で今年は生えてこなくなった。
ウソをつけ!お前は去年もそんなことを言っていたが、お前の髪の毛はもっと以前から生えてはいなかったはずだ!
もうひとつ失ったものがイチゴの苗で、猛暑の中をいくつもの仕事が重なって、現役時代と変りのない超多忙の中でイチゴ苗に水やりに行く暇もないままに苗床は干上がってしまっていた。
秋になって雑草がはびこる草むらの中から、かろうじて生きながらえていた苗を鉢上げをしてやっと現在ここまで回復したが、トチオトメと宝交早生それぞれ2株、アイベリー、紅ホッペ各1株だけになってしまい、肝心のクインベリーは完全に絶えてしまっていた。
例年なら今頃は5メートルの3畝に100株以上のイチゴを植えて春の訪れを待っているはずなのに、今年は再来年の復活を目指しての苗作りに励むしかない。
ところで、甘くておいしいクインベリーがなぜ市販されていないのかというと、このイチゴは日保ちが悪くて朝収穫したその日の夕方にはもう色が悪くなってしまうので、商品として流通経路には乗らないイチゴなのである。
またそれ故に知名度も乏しくて苗もあまり売られることはないようだ。
絶やしてしまったクインベリーは念のために数軒のホームセンターを見て回ったがやはり見つからなかった。
そして、イチゴを栽培する予定でいた畑の一部には今年は久々に花のタネを蒔いてみた。
数年前にも栽培をしたことがあるゴテチャだが、華やかさの中に清楚な感じが漂ういい花だ。
*花盛りの写真は以前に栽培をしたときのものです。
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