日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

昨日、「Eクラス(10月生)」を除けば、皆、うれしそうに帰って行きました。今日から「冬休み」ですものね。

2023-12-13 08:39:07 | 日本語学校
晴れ。

今朝はくっきりとした青空が広がっています。お日様が出ているからでしょうね。昨日も暖かかったのですが、今日はそれに陽の暖かさが加わって、より一層暖かさが感じられます。しかも風がない…。

寒さの中でスックと立つ「菊」の花…と、ならないところが今年の初冬…なのかな。「キク」の花も「ぼやけそう」と、愚痴をこぼしてるかもしれません。満開の姿を見せているのが、「サザンカ」の樹。そういえば、「灯油売りの音楽」をあまり聞いていない…。聞こえて来たときには、「アレッ?」というふうに場違いにも感じられたのですが。

確かに、何回か、日本海側や東北地方で大雪の日はあったけれども、こちらまでそれほどの寒さはやってこなかった…。朝晩も、まだ二桁ですものね、「なるほど、寒くなった。」なんて感想を言っても、まだ二桁。夜に一桁にはなっていない…ような。なった日もあったのかな…あまり記憶にはありません。

さて、半袖にコートを羽織っている学生がチラホラいる教室です。「10月生」のクラスを除けば、皆、今日から冬休みに入りました。

二週間ほども前から、判っているくせに、冬休みの掲示を指さして、「休みですね。…ほほほほほ」という顔をしていた学生。近づくにつれて、「残念です」と言いながら、にやけた笑いが止まらない。

その点、「10月生」は諦めがいい。最初、二種類の「冬休み」の掲示を見て、戸惑っていたようですが、「今年の四月に来た人達と同じように卒業する。同じように大学や専門学校を受験する」…まあ、こんな硬い表現ではなかったのですが、そういうことを言うと、ピタリと「冬休み」に関する話題は封鎖されました。一人が何か言えば、すぐにそれで騒ぎたがるような学生も、何人かいたのですが、それも収まっていますね。(「上級」のクラスで、「10月生のクラスでは、私はいつもこんな顔をしています」と目をつり上げて見せますと、みんな大笑いです。とはいえ、少しでも手を緩めると、途端に砂になってしまうでしょう、それほど資質的にも、勉強に対する考え方にも差のあるクラスです)

このクラスも、今日から『みんなの日本語(Ⅱ)』に入ります。中に一人いる、中国人学生は、皆とは違って、今年中に「N3」の漢字を終わらせておかねば、次に入れません。

特別、勘のいい中国人学生なら別ですが、普通の中国人学生にとっては、「初級」がとても大切なのです。この「初級」期間に、「口を動かす」習慣をつけさせ、「とにかく何でも言ってしまえ」という気持ちを培っておかねば、次の、駆け足でやってしまわねばならない「N3」期間は、それこそだんまりで固まってしまうだけ。読むだけになってしまうのです、その方が楽ですから。それで、「文法は完璧に覚えているのに、口から日本語が出てこない」ことになってしまう人も少なくないのです。特に、あまり日本人と「話さない・聞かない」ようなアルバイトですと。

で、「初級」だけは、皆(非漢字圏、来日時には日本語は白紙状態)と同じで、三日で二課程度のスピードでやり、「中級(N3)」は、彼だけは走らせ、「上級」は、もちろん学生の資質と勉強できる時間が確保できるかどうかにもよりますが、それまでの学習状況などを鑑み、進めていきます。

資質がいくらあっても、自分で勉強できる時間がそれほどとれないとなりますと、無理に進めていっても何にもなりません。まずは毎日学校に来て、集中して勉強することが先ですから。

このクラス、「非漢字圏」の人達も、一ヶ月ほど経った頃には、既に、かなりはっきりとした差が出ていました。それが二ヶ月半ともなりますと、『みんなの日本語(Ⅱ)』はちょっと無理かなという人が、三人ほど見られます。もちろん、在日生は除いてですが。この人達は本人の希望を無視することはできませんから。留学生達とは違い、友達がほしいからとか、うちにいても気ぶっせいだからという人も含まれていますし、仕事の合間に、できるだけ日本語を「経験」しておきたいという人もいるのです。

ただ、留学生達はそうはいきません。「日本語を学ぶ」こと自体が目的で来日しているのです。同じような速さで学べなければ、もう一度やるしかありません。そうすれば、一度は勉強しているところですから、それなりに判るところも増えてくるでしょうし。その方が本人のためになるのです。で、この三人は、おそらく「一月生クラス」が始まれば、そちらに行くことになるでしょう。もっとも、当然のことながら、本人に聞いてからのこと。なかなかこちらの思い通りにはならないということもあるのです。

日々是好日
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする