日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

お久しぶりです。

2021-11-24 08:35:39 | 日本語学校

晴れ。

「冬晴れ」とでも言うのでしょうね。朝晩はめっきり寒くなってきました。お日様がかなり恋しくなります。

久しぶりです。昨年退職しているのに、なぜ、自分が、今、ここにいるのかもまだはっきりわかっていないのに、いるんですよね。本当になぜでしょう。そのときは、「さあ、辞められるぞ」と明るい気持ちになったのですが、なんとなく、ぐずついているようで、嫌ですね。

昨年から今年の六月にかけて、コロナであったこともあって、他の人は週休三日。なのに、退職した私だけが毎日来ている。その上、残っていた、ただ一人の身内までも重い病にかかっていることがわかって、かなりのストレスにいなっていました。その人も今年の六月に逝ってしまい、夜眠れない、いらいらするという毎日が続いていました。コロナがなければ、いつも通りの忙しい日々が続き、気が紛れるということもあったのかもしれませんが。

で、六月に爆発。というわけで、一日休むというわけにはいきませんが、今は二日は午前だけ、そして、ほかの日も四時過ぎには帰るようにしています。

少し精神的に楽になってきたのかもしれません、ちょっとひさしぶるに書いてみるかくらいの気分になったのですから。

先日、Aクラスのスーダンの学生と話していたときのことです。

一人は「日本生まれ」とは言いながら、日本だけで義務教育を済ませたわけでなく、そのうちの数年を母国で受けています。ですから、話せるけれども、高校受験のためには、どこか肝心の知識などが欠けているといった状態。話したり、聞くだけであったら、日本人の、そこら辺の子どもたちと変わらないでしょう。

もう一人は「読解・文法」に難があり、文法が少しでも面倒だと(特に苦手は「ないわけがない」とかいう「わけ」シリーズ。)万歳さんになってしまいます。「じゃあ、どっち?あるのないの」でカタをつけようとする。こういうタイプは、日本の中学生にもいますね。「深く考える」のがちょっと苦手で、浅く広く知識を得ていくうちに、それなりにわかってくるといったタイプ。

一人は今更(やっても…)だし(とは言いながら、思いも寄らぬところですっぽり抜けていることがあるので、油断はできないのですが)、もう一人は文章を読ませても、やるけれども、効率は悪い。読みたいと思わないからなのですね。だいたい外国人向けの本なんて、面白くもない。



というわけで、「どこか行きたい国はあるか」、「知りたいことはあるか」と訊いてみたのですが、すると、なんと、二人があげる所が、中東か、アフリカ大陸にあるところなのです。普通私たちが、つまりアジア人が思うところのハワイとかオーストラリアとかではないのです。

以前は、「知らない」と言うことができなかったのに。ずいぶん素直になったものです。

父親の仕事関係の国の名は知っている。けれども近隣の他国のことは何も知らない。学校でも習ったことはない。だから、知りたい。異国に来て、切実にそれを感じることが増えたのでしょうね。日本人の高校生が他国に留学して、夏休みに帰ってきたときに、必死になって日本のことを知ろうとする、それと同じことなのでしょう。ただ、日本の若者の場合は、知りたければいくらでもそれなりの手立てがある。が、彼らには、それがない。

これはやるしかないですね。でも、二週間もせぬうちに「日本語能力試験」がある。二人とも「N2」を目指しているので、これはちょっとお預けですね。今のところは、少しそういうものを入れながら、地道にやっていくしかありません。

日々是好日