晴れ。
今朝も寒ッ。風はありませんが、やはり空気は冷たいですね。今年はなぜか、道で見かける「サザンカ(山茶花)」の花付きが、あまりよくないような気がします。
とは言いましても、学校の「サザンカ」は赤いきれいな花をつけていました…もう終わりごろかな。こういうのには、ちょっとほっとさせられます。冬には赤がよく似合う。
学校では、二年生に、卒業までに、一応知っておいて欲しい「日本語」に関する知識などを入れています。雑学のようなものというと、少々口幅ったいことを言っているように聞こえるかもしれませんが、系統だって入れていくほどの時間がないので、結局は、「日本語にはこんなものもあるんだよ」くらいになってしまいそうなのです。
もっとも、他の教員はきちんと教えているようです。
私は、夏目漱石の『坊っちゃん』のさわり…のところを扱っているのですが、「江戸」や「江戸っ子」という言葉に含まれている気分にせよ、現代日本を知る上で必要な「幕末」「明治」などの時代にせよ、これまで学校で教えてきたわけでもないし、彼等自身も日常生活で目にしたこともないでしょう。だいたいコロナ禍で「江戸東京博物館」にも連れて行っていませんもの。それに当時の人がもっていた「箱根」に対しても特別なイメージがあるわけでもないでしょう。というわけで、映像の力を借りねばならぬことが、多々ありましたというか、あります。
「べらんべえ」調も方言の一つとして、教えてやらねばならないでしょうし、いやはや小説を読み進めていく上では、他の知識も入れてやらねばならないので、なかなか前に進んで行きません。まあ、やれるだけやっておく…ぐらいしか考えてはいないのですが、それにしても、思ったより時間がかかりそうです。
ただ、彼等、小説にはあまり関心がなさそうな(こちらが読めと言うから読んでいるにすぎない)彼等も、枝葉というとなんですが、こういう知識は好きみたい。真面目に見てくれたり話を聞いてくれたりしています。
こういう人たちには、小説にせよ、映画にせよ、何か一つのものを媒体として、普段、なかなか知ることのできないことを入れていくというやり方の方がいいのかもしれません。『坊っちゃん』の一節なり、内容なりは覚えていないにせよ、その時聞いた方言のいくつかは覚えている、箱根の関所は覚えているといったふうになってくれれば、成功と思った方がいいのかもしれません。
日々是好日