晴れ。
台風が近づいて来て、テレビでは大騒ぎをしているというのに、この「穏やかさ」は、どういうことなのでしょう。いつも通りにセミが啼き、色を濃くした「イチョウ(公孫樹)」の葉が風に揺れています。開いた「アサガオ(朝顔)」の花はどこまでも明るく、夏を演出しています。
でも、台風が来るのですよね。しかも、いつもと逆の東から西へ。天気を知りたければ、西の空を見ればいいというのは、どうなったのでしょうね。台風がやって来る東の空を見ろということなのでしょうが、どうも、常識が次々と覆されていくような気がして、少々不安になってきます。
さて、学校です。
「Aクラス」では、今、席を自由にさせているのですが、なんとなく「お仲間(同国人)」で好きな席を占めてしまい、他の者が「侵入」できなくなっているようです。すると、国から一人か二人で来ている者が不利になってしまいます。
彼等は、話せば判りますので、時々、二、三人が来た頃を見計らって、「早く来た人は自由に好きな席に座っていい」と、こちらが音頭を取って、好きな席を取らせることにしています。もし、それでもうまくいかないようであれば、こちらが席を決めてそこに座らせざるを得ないのですが、今のところ、そこまでする必要はないようです。
端はいいのですが、一番前の真ん中というのは、割と座りたがる人が多いのが、日本人から見れば不思議。彼等の国では、さまざまな理由で、一目置かれている者、あるいはそう(自分で)思っている者が座るような気がします。
ところが、日本では彼等の国のやり方が通用しません。彼等の国では羽振りがよくても、外国人同士、お互いに、そんなことは判りませんから、結局、人数の多寡で勢力は決まってしまいます。それでも、自分を主張するために、教室内の座席の位置を使う向きもあるようで、それらを見ていると、それなりに彼等の考え方が感じ取られて、面白いのです。
中国人の時も、スリランカ人の時も、ベトナム人の時も彼等の数が大半を占めていた時代には、覇を唱えるというとなんですが、そういう傾向にありました。で、席替えをしょっちゅうして、 鋭気を挫くというか、気勢を殺ぐというか、力関係を平たくする必要があったのです。それが、ネパール人の場合は、あまり必要ないのです。それが興味深い。
インド人の場合は二人でも、大変だったのですが、一言でインド圏と言いましても、かなり違いますね。
今は、ネパール人がかなり増え、スリランカやベトナムから来ている学生が過半数を占めるということもなくなりました(中国人はほとんどいません)。すると、教室運営がそれほど、苛立たなくても済むようになりました。もちろん、現地での面接ができなかった時(一度だけありました)来日した人以外は、ですけれども。
日々是好日