日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「やはり、何事であれ、地道に頑張った方が、報われる…ものでしょう」。

2014-07-22 09:45:40 | 日本語学校
 昨日が「海の日」で、お休み。そして、今日が「梅雨明け」になるかも…。

 梅雨が明ければ、いよいよ本格的な夏になる…、本当は、「本格的な夏になるから梅雨が明ける」のでしょうが。このところ、、学生たちは、グロッキー気味。

 そりゃあ、そうでしょうね。「アルバイト、学校」、あるいは、「学校、アルバイト」で、ボウッとしていたって、ケッタルイ日本の夏が、ますます、気怠くなってくる…。これじゃあ、リキも入りません。

 彼らの国では、こうなのでしょうか。ただ「学校に来ている」だけなのに、それを賞賛さるべきことと固く信じている人がいる。そして、そういう人に限って、自分の日本語は相当なものであると信じて、疑わないのです。

 上のクラスでは(その頻度はかなりのものだと思いますが)、こんなことを言っています。

 日常会話(複雑な思考を要しません。会えば「おはよう」と言い、具合が悪そうな相手には「大丈夫ですか」と言う程度。またアルバイト先は、工場での仕分けくらいでしょうか)で、事足れりと思うなら、それも悪いことではない。

 また、レストランでも、毎日同じことをし、言っているだけであったら、それは、「日本語では、『日常会話』レベル」と言っても、過言ではない。これでいいのなら、それもまた可なり。

 ただ、日本語はそれで終わりなのではない。それくらいの日本語で、自分の日本語は完璧だなんて思われては…困る。

 たとえ、漢字の問題があろうとも、それを見事に飛び越えたり、すり抜けたりしている人もいるのですから。これは、文法にしても、同じです。

 もちろん、とは言いましても、なかなかわかってもらえません。今くらいのレベルの日本語でアルバイトがうまく行っていたり、日常会話に困らないからないのでしょうね(クラスの半分くらいは、もう、今さら言う必要はなくなっているのですが、どうしても、これが理解できない人がいるのです。で、こちらもしつこく言わざるを得ないのです。本来ならば、1年ほども経った上のクラスでは、言う必要のないことなのですが)。

 こういう人に、共通して言えることは、「読む」という習慣がないことなのです。

 だから、「聞けた」「話せた」で、終わりになってしまうのです。多分、こういう人の母語のレベルも、それくらいのものなのでしょうか。だから、それで何が問題なのかとなってしまうのです。で、それ以上の(日本語の)勉強の必要性がない。あると感じられない。「これで、大丈夫なのに?どうして?」と、なるのでしょう。

 口を酸っぱくして、勉強しろと、「N3」やらの文法を引っ張り出して指導するのですが、テストに強いという民族もあるようで、全く判っていないのに(読めていないのです。だいたい、字が嫌いですから)、「N3」なんかは、スルスルと通り抜けてしまうのです。却って、一生懸命に読もうとして、時間がかかっている人の方が落ちてしまう(人生は皮肉なものです)。

 もっとも、こんなのは、すぐに底が割れてしまいます。だって、「N3」文法で話して、(もっとも得意な「話す」「聞く」ですのに)話が通じないのですから。

 やはり、何事であれ、地道に頑張る人の方が、結局は、報いられるのです。

 だって、「上手だと思っていたのに、本当は下手だった」というよりも、「下手だと思っていたのに、本当はできていた」の方が、「ほうっ」となり、倍も認められることになるのは当然じゃありませんか。

日々是好日
コメント
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