日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「日本人は、冬、家の中で、どんな寒さ対策をしているのか。特に寝る時」。

2014-01-21 08:19:26 | 日本語の授業
 寒さは続いています。今日は11度から4度とのこと。ただ、夜間には平野部でも雪がうっすらと積もるかもしれないという話。もちろん、うっすらとうっすらとでしょうが…。

 時々、学生達は、外を見やりながら、「雪が降りませんねぇ」と言います。その気持ちは「おかしいな。日本は雪が『ある』と聞いていたのに…」なのでしょうね。ある者は「雪は降らない方がいい。アルバイトに行く時、自転車で行けないから」と言い、またある者は、「いやいや、雪というものを見たい」と言います。

 冬になると、必ず出てくるこの話題。テレビのニュースなどで、東北地方や日本海側、そして北海道の冬の景色が流されるたびに、ため息が洩れてきます。「いいな、いいな。雪があんなにある。触ってみたい」なのでしょう。

 気持ちはわかりますけれども…。豪雪地帯での苦しさなどは、画面を見るだけでは伝わってきません。「雪下ろし」もさることながら、暖房のための費用も馬鹿になりませんし。このあたりでの寒さですら、電気代が一万円を超したとびっくりしているような人達なのですから。

 というわけで、先日、暖かい毛布の話をしました(しかも、2000円はしないのです)。

 実は、この南国から来た学生達、スリランカからの学生達は、冬でも、薄い、いわば夏物の掛け布団だけ。そして、エアコンをガンガンにかけて寝ているらしいのです。どうも、掛け布団というのに、馴染みが無いようなのです。なんでも、スリランカでは、寝る時、何も掛けていない…らしい。

 日本のように、こういう気候のところでは、夏には夏の服、春秋には春秋の服、冬には冬の服があるように、寝具も季節や暑さ寒さ、湿度などにより、換えていくものなのです。けれども、彼等は、(母国では)一年中、同じ服。だから季節毎のファッションなんて考えられないのです。それと同じように、寝具も夏物で、ずっと通してしまうのでしょう、それが一番馴染んでいるという理由で。

 先週、聞きに来た二人の学生に、それを一応は説明したのですが、土曜日にホームセンターに行って見ても、結局、わからずじまいだったと言います。幾つかのものを説明したので、きっとそれがごちゃごちゃになってしまったのでしょう。それに、見せたチラシは他の店のものでしたし。

 で、もし、今日、アルバイトまでに時間が30分ほどもあれば、近くのホームセンターまで連れて行ってみるつもりです。確かに「勘を働かせる」なんてのもできないでしょう。想像するにも、「ライオンしか知らない者に、ミミズを想像させる」ほどの難しさがあるでしょうから。

 さて、学校です。

 昨日は「Eクラス(10月生)」で、「やりもらい(くれます。あげます。もらいます)」をしました。この、「だれ」から、「だれ」へという流れが混乱してしまうのです。「だれから」と聞かれても、矢印で書いて見せても、今一つピンと来る様子はなし。「耳」だけでは、この「から」も聞き取れていないのかもしれません。

 それで、スリランカのことを知らないベトナム人学生に、スリランカ学生の故郷の街を案内してやるという形で例文を一つ。そして、「AさんがBさんにCさんを紹介する」を日本に来る前に見知っていたかどうかを確認してから、ベトナム人とスリランカ人の三人の学生同士の会話と言うことで一つ。

 やれやれ…、普通の「○○さんが△△さんにペンをあげました」「 △△さんは○○さんにペンをもらいました」は、うまく入っていたのですけれどもね。

日々是好日
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