柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

狐狸

2011-06-15 07:55:30 | Weblog
自民党石原幹事長がイタリアなどの反原発気運に対して集団ヒステリーと評したそうです。いつものような前後の文脈外しての、悪意に満ちた、マスコミ得意の言葉狩り「切りぬき報道」ですが、それにしても言葉尻を捕まえられるような幼稚を何度やりますかねぇ連中。ヒステリーという言葉には病的、誤った、尋常あらざる、というニュアンスがつきます。イタリアは国民投票の結果ですからね。確かに94%が反対なんていう極端は北朝鮮のような恐怖政治下でなければ世論の大風、アジテーション、集団心理(陶酔)の結果に違いありません。あの欲どおしい、勝手気ままな(感じの)ベルなんとか首相もしおらしく従う意向ですよ。正常な判断のできない病的状態、ではあるのでしょう。じゃぁ今後どうするんだ?なんては誰も考えない。そこまで考えろとは誰も言わないし聞きもしない。危険な原発は要りますか要りませんか?と問われれば、要らない!ですわね。世論操作ですか。反対派にとれば千載一遇の大チャンスですからこの勢いで押すばかりです。石原さん、言ってることは正しいんだけれど、言い方ですわ。ま、これもこの人の資質を表す一端ではありますが。親父のような太さがないんですね。震災当時に大叩きされた「我欲」「天罰」を、オヤジは未だに使ってますよ。集団ヒステリー、この非難をずっと使い続けられるか、この論理で原発政策を押し通せるか、です。思いつきで言ったのなら単なる舌禍。つまらぬ話ではあります。
 上関原発建設に対する周辺自治体議会や首長の発言が続きます。交付金対象の田布施町議会も凍結議案を出したそうです。当地柳井市議会は「いったん凍結」という文言をいれて議案化したとの記事です。いったん(どうして「一旦」じゃなくて平仮名なのか、そんなところに妙な意味があるのかと勘繰るような不細工な表記です、これだけでがっかりします、誰が考えた?)がミソのようです、どの新聞もこのまま載せてます。どうして?上関の町長が正直です、交付金が下りないと大変なことになると。聞けば(大まかには知ってます、どんどん子供が減ってるというのに立派な温水プール作ったり、素人目に「大丈夫?」と訝しむくらいの箱ものラッシュです)今も将来に向けても、町おこし目的の観光化目的の箱モノ建設がどんどん続くんだそうです。人を呼ぶために大きな建物(何ちゃら会館、センター、振興協会、道の駅の類)作ってはメンテナンスもできなくなって寂れて、その時の責任者はとうに辞めていないという事例だらけですこの日本の過疎地は。原発推進し続けてきた上関の元町長も辞めた途端に上関からいなくなっちゃったし、そんなことです、金もらうには使い道が要る、建物が一番簡単だから申請書に書き並べる、下りてきたらそのまま計画通りにとやるだけ。仕方なしに書いた作文だったはずなのに、決まった途端に金科玉条になる、役人世界の掟です。首長に役人上がりをつけるデメリットはここなんです。町民の為に、地域振興の為に、観光の為に、人が集まれる場所を作ります、建物や施設を調えます。作っても誰も来ないです、そんなものはどこにでもあるからです。わざわざ遠い所まで誰も行きませんから。上関の人口は3550人だそうです。年間の税収は二億五千万円。言い方悪いですが年寄りばかりの町です。原発が着工されれば84億円が下りてきます。税収の40年分!!下りてこないと、当て込んでもう始めている工事がたちまち危ないです。そう町長は言ってます。なんて正直な人だ。呆れるくらいです。なんてわかり易い誘致だったんだ。中国電力が周辺の漁業関係者に撒いた金は半端じゃありません。どっちもこっちも冷や汗滲んでます。凍結!こんな狡い言い方もないもんですね。どっちにせよ今は止めるしかいんですから。さてさて、タヌキの化かし合いの様相ですか。
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