柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

雑多さ

2008-10-02 08:42:48 | Weblog
雑居ビル火災。個室ビデオ店というんだそうです、初めて聞きました。個室なんとかというのが多いですからね、個室喫茶、個室ヘルス・・。ビデオやDVDを大勢で見たらそれは映画見ているのと同じこと、それでもいいならどこかに混じればいいですが、わけありビデオとなるとそうはいきません。そういうジャンルもきっと揃えてあるんでしょうし、もちこみ可出もあるんでしょうか、本来の意味でも客は来そうです、例えばおやじがブルーフィルム(古いですか言い方が)手に入れて、さりとて家では女房の目があってとても見られない、という需要。それならTVで見せてくれるように狭いスペースで十分、というか狭くないと却って居心地が悪いでしょう。窓?そんなもの要らないです。そういう需要に応えた商売ですわね、それを隙間とかなんとか呼ぶなら呼べです、話を聞いているに夜はすぐに満室になってたそうです。商売として成り立っていたんでしょう。が、本来の目的以外での利用、つまり安い宿泊施設としての利用が過半を占めていたという事実が、世の偽善者達を甚く刺激するのです。詳しくは知りませんがつまり、24時間営業の娯楽施設と宿泊施設とでは消防法上の防災規定が違うんでしょうね。むろん後者に厳しく、前者には甘く。そこを凡コメンテイター達は実態に即していない規定ではこのような事故は免れ得なかったなんて嘆き非難するわけです。事故が起こってから、人が死んでから初めて修正される。これは人の世の常です。危ないことや、これじゃぁまずいだろうなんてことは店長が一番わかっていたことでしょうし、利用者達もこりゃ火事が出たら逃げられんぞいなんて思いながら泊まっていたんでしょう。事実消防署の検査には引っかからなかったと言うじゃないですか。だから~、規則が実際に即していなかったからでしょう?なんてまた連中の声が聞こえそうですが、事故が起こるまではこの規則で上手く回っていたんです。ハイムリッヒの法則なんかを持ち出すまでもなく、事故が起こらず物事がスムーズに流れている様に見えてもその実状は十例十様です、十分余裕を残して回っているところとキリキリつま先立って危ない橋を何度もくぐってやっと維持しているところと。そこまでは外からはわからぬ事、そこを是正するしないは経営者の理念品格に拠るところです、消防署は規則と照合するばかりのことです。需要がある所に供給されていく。結果としてはこう括れることですが、この店のように別目的で繁盛していくこともあるわけです。問題が起こるまでは適合施設なんです。そこに知らん顔して正義の味方ぶって勝手なことを言いなさんな、です。そしてお次はワーキングプアだの格差社会だのの話になっていく。介護関係の仕事している人が泊まっていて、仕事に穴が開いて同僚があたふたしている映像もありました。介護職は叩かれているんですよ可哀想に、国が見事に梯子を外してしまって金出さなくなりましたから。当初の掛け声はどこへ行ったんだ?です。と、こういう話にすり替わっていくわけです。日本はどうなっちゃったんだ?!なんて憤慨。おいおい、日本がどうのこうのの話じゃないですよ。社会の雑多さを示しているだけのことです。規制を変えてもこの手の事故はいたちごっこです。眉釣り上げてる正義の味方さん達もすぐに忘れてしまうのでしょうし。ああいう施設を利用する人がいる、供給する人がいる、そういう事例であるだけのことです。火事?放火した奴が悪いんです。そこで終わりです。そうじゃないんでしょうかね。
コメント
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