ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

スイスワイン7種をたっぷりと!

2013-08-05 15:27:22 | ワイン&酒
スイスのナショナルデー(日本でいう“建国記念の日”のような記念日)の8月1日に、
スイスワインの会 に参加してきました。

参加者は、駐在員だった方をはじめスイスに関係の深い方々が多く、興味深いお話などを聞きながらスイスのワイン7種を楽しみました。
7種のうち3種は、以前にシャスラを紹介した際に詳しくリポートしましたので、以前のリポート記事もぜひご覧ください。リポートのリンクは各ワインのところに貼り付けました。

今回、シャスラの白ワイン は4アイテム。


La Perle 2012 Domaine Blondel (ヴォー州、Lavaux地区)

ラヴォー地区(レマン湖沿岸北東部)のドメーヌ・ブロンデルのシャスラとは初の出会いでした。ここは1920年からの家族経営のワイナリーです。
“ラ・ペルル”は“真珠”の意味。アタックは繊細ですが、しっかりとした果実味のある辛口です。容量は700ml。(参考価格 5145円)

ヴォー州には、有志のブドウ生産者、ワイン生産者により設立されたテラヴァン(Terravin)という団体があります。テラヴァンでは、毎年異なる審査員のブラインドテイスティングにより、ヴォー州の最優良ワインに品質保証のラベル Lauriers d'Or Terravin (ロリエ・ドール・テラヴァン)の授与を行っています。ロリエ・ドールに該当するのは、総生産ワインの4~5%とか。

このロリエ・ドールのワインの中で、シャスラのワイン16アイテムを厳選し、毎年1回のブラインド試飲会で選ばれたNo.1のシャスラワインにLauriers de Platine(ロリエ・プラチナ)が授与されます。

2011年の審査会では、La Perle 2010 Domaine Blondelがロリエ・プラチナを獲得しました。

また、次年の La Perle 2011 Domaine Blondelは全スイスのワインコンクールで金賞を獲得し、全世界のシャスラワインのコンクールでは銀賞を獲得。ブロンデルは、スイスで押さえておきたい生産者のひとつです。

(輸入元:杉山商事株式会社)



Chasselas Grand Cru 2012 Chateau de Mont(ヴォー州、La Cote Mont-sur-Rolle)


Chasselas Grand Cru Medinette 2010 Domaine Louis Bovard
(ヴォー州、Lavaux Dezaley)

シャトー・デュ・モン2012は、アタックが軽快で、フルーティ。若々しくて飲みやすく、酸も繊細で軽やか。(参考価格 3600円)

ルイ・ボヴァール2010は、最初の印象はドライですが、奥にフルーツが隠れています。
(参考価格 4800円)

※この2つのワインの詳細は以前のリポート → コチラ を参照ください



Le Chasselas Selection Villette Grand Cru 2011 D.du Daley
(ヴォー州、Lavaux Villette)

キリリとドライな骨格とフルーツのボリュームのバランスがgood。

※このワインの詳細は以前のリポート → コチラ を参照ください

★上記3種 (輸入元:スイスワインのシャスラ)



Oeil De Perdrix 2011 Chateau D'Auvernier (ヌーシャテル州)

スイス西部ヌーシャテル湖沿岸地区に位置しています。この地区の土壌は仏ブルゴーニュに似ています。位置的にはブルゴーニュよりやや南ですが、ヌーシャテル湖の恩恵を受け、気温的にも同程度。ということから、この地では、ピノ・ノワールが植えられています。

ヌーシャテルでは、ピノ・ノワールからつくられるロゼワイン“ウイユ・ド・ペルドリ”(ヤマウズラの目、の意味) が著名です。ワインの色をヤマウズラの目の色に例えたことから“ウイユ・ド・ペルドリ”と名付けたものは、フランスのロゼシャンパーニュにも存在しますので、この名を耳にしたことがある人も多いでしょう。
私たち日本人には、ヤマウズラの目の色と聞いてもピンと来ませんが、上の写真のような、淡いオレンジがかったピンクの色調のことをいいます。

1603年創業というChateau D'Auvernierがつくる“ウイユ・ド・ペルドリ”は、ベリーの風味がチャーミングな辛口タイプのロゼ。ふっくらした果実味が上品。美しい色もあいまって、会場ではとても人気でした。(参考価格 3580円)



Pinot Noir 2010 Les Titans (ヴァレー州)

標高1500メートル、日照に恵まれた畑のピノ・ノワールでつくられた赤ワインです。
濃厚でパワフル、樽の風味もガッツリ。開けたて、注ぎたては樽の方が勝ち、新大陸のピノ・ノワールを思わせますが、徐々に落ち着いてきます。もう少し寝かせてからの方がいいと思いますが、今飲むのであれば、早めの抜栓、デカンタージュをするといいように思います。アルコール13.5%。(参考価格 5400円)



Merlot-Gamaret Selection de Romandie 2011 Uvavins-Cave de La Cote(ヴォー州、La Cote Morges)

Uvavins-Cave de La Cote は1929年にラ・コート地区(レマン湖沿岸北西部)のいくつか生産者が集まって結成した団体が母体で、現在は400を超えるブドウ・ワイン生産者が所属しています。

メルロとギャマレのブレンド の赤ワインです。ギャマレは、ガメイとライヘンシュタイナーとの交配品種で、20世紀にドイツで誕生しました。ドイツではラインヘッセンで多く見られるようですが、残念ながら私は今までに出会ったことがありません。
さて、このワインの味わいは、少々青みがあり、まだ若く硬い印象です。もうしばらく寝かせておくのが良さそうです。アルコール13.5%。(参考価格 2650円)

★上記3種 (輸入元:有限会社アルコトレードトラスト)



今回の7種のワインの中で、ロゼ、赤に関してはそれぞれ個性が明確でわかりやすかったと思いますが、4種のシャスラに関しては、立食のパーティーでは微妙な違いを飲み比べるのが難しかったかもしれません。
試飲会であれば、それぞれのシャスラの味わいの微妙な違いを見分けられますが、飲んで、食べて、という場合には、贅沢ではありますが、グラスをひとつずつ並べながら飲み比べるのがベストでしょう。


フードはフレンチビストロ系の料理

ロゼ、赤にはピッタリでしたが、シャスラは和食に合わせてみたくなりました。
シャスラのデリケートな味わいは、繊細な和食と素晴らしいマリアージュを見せてくれそうな気がします。また、シャスラはおそらく脂との相性が難しく、提供温度が低すぎても本領が発揮できないのでは?と思いました。


女性が多く華やかなパーティーでした

バラエティ豊かなスイスワイン、次はじっくり腰を落ち着けて飲みたいですね!



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