ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

かしわ餅 2個め

2012-05-04 10:12:09 | 甘いもん
この春二度目の かしわ餅 です


かしわ餅 よもぎ&粒あん

よもぎ の入ったもち皮は春らしくていいですね。
よもぎの風味が強いので、中のあんこは、こしあんよりも 粒あん が合います。

前回は “白い皮&こしあん” でした。
白い皮&こしあんのかしわ餅は繊細ですが、よもぎ皮&粒あんは力強く、スクスク伸びていく生命力、たくましさを感じます。

さて、この連休中にもう1回くらい食べられるでしょうか?


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Bollinger R.D. 1990

2012-05-03 17:01:31 | ワイン&酒
贅沢ワイン第5弾は、シャンパーニュの ボランジェ
映画『007』で、ジェームス・ボンドが愛するシャンパンとして知られています。

そのボランジェの中で、最も長く熟成させるキュヴェ“R.D.” (エルディー)です。


Champagne Bollinger R.D. 1990 (仏、シャンパーニュ)

濃いめの琥珀色ですが、透明感もあります。バター、カスタード、ノワゼットを思わせる素晴らしいアロマが匂い立ちます。
泡はキメ細かく繊細で、スーッと上品に広がります。酸はしっかり残り、輪郭はぼやけていません。それでいて、ふっくら感もあります。ドサージュは最小限のExtra Brut(極辛口)ですが、やわらかな甘みを感じます。これは、長い熟成期間のおかげでしょう。


バックラベルにはRDのカルテが書かれています

ピノ・ノワール69%、シャルドネ31%、畑はグラン・クリュが67%、プルミエ・クリュが33%。
小樽で発酵させ(一次発酵)、ボトルに詰めシュル・リー状態で寝かせます(二次発酵)。
1990年のデゴルジュマン(オリ抜き)は “2002年3月5日”
RDは8年以上寝かせます が、これは11年。以前ボランジェを訪問した際に聞いた話では、長いもので20年になることもあるとか。


今回飲んだ1990年はデゴルジュマン(2002年3月5日)から丸10年

一般に、シャンパーニュはデゴルジュマンをしてから長く置かずに飲む方がいい、と言われますが、それはシャンパーニュの性質によるでしょう。
ノンヴィンテージの普及品であれば、デゴルジュからすぐに飲む方がフレッシュでイキイキとした味わいが楽しめると思いますが、RDのように長い熟成期間を過ごしてきた特別なシャンパーニュは、デゴルジュマンからまた新たな変化の一歩を踏み出すように思います。

ちなみに、RDとは、“Recemment Degorge”(レサマン・デゴルジュ、最近デゴルジュした)の頭文字。今回のRD1990は、全然最近じゃないですね(笑)
※RD(エルディー)は英語読みでは“アールディー”でOK



※ボランジェを訪問した際のリポートは → コチラ




コメント (2)
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Batard-Montrachet 1996 Michel Niellon

2012-05-02 10:21:06 | ワイン&酒
贅沢ワインこっそりレポート第4弾にして、ようやく白ワインの登場です。


Domaine Michel Niellon Batard-Montrachet 1996(仏、ブルゴーニュ)

正直に言えば、シャルドネは自ら進んでチョイスしないのですが、-Montrachet(モンラッシェ)と付くワインに関しては例外となります(笑)
何もつかない “Montrachet” をはじめ、シュヴァリエ、バタールといったグラン・クリュの面々は当然大歓迎ですが、キリリとした端正さのあるPuligny-Montrachet の白ワインが非常に私の好みとするところです。
バタール=モンラッシェの畑はピュリニーとシャサーニュの2つの村にまたがっており、ミシェル・ニーヨンの畑はシャサーニュ側になります。しかし、ニーヨンのワインに関しては、今まで飲んだすべてが好みでした。造り手と自分との相性ってありますね。

バタール=モンラッシェは広さのある畑ゆえ、極上とはいえないワインも見られますが、ミシェル・ニーヨンは、まさにバタールの良さをよく表現した素晴らしいワイン、バタールの典型ともいえるバタールをつくる生産者として知られています。
バタールだけでなく、シュヴァリエや他のワインに関しても評価が高く、私も大好きな生産者なので、Michel Niellon の名前は、ぜひ覚えておいてください。



さて、今回のワインですが、16年経っているのに、淡いイエローグリーンの若い色調をしています。少々もわもわした感じも見られるでしょうか。口当たりは非常に繊細。果実味のアタックがピュアで、ガツンと濃厚なスタイルではありませんがエキス分がしっかりエクストラクトされており、デリケートな酸味とあいまって、高いポイントでバランスを取っています。

エレガンス、フィネスを感じさせ、実に見事!しかも、ほっとする癒し系。これはいいね!
久しぶりに素晴らしいシャルドネに出会いました。

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ボーカステルのシャトーヌフ・デュ・パプ飲み比べ

2012-05-01 16:37:08 | ワイン&酒
贅沢ワインこっそりレポート第3弾は、南仏のシャトーヌフ・デュ・パプをお届けします。

シャトーヌフ・デュ・パプは南ローヌを代表する素晴らしいワインではありますが、目玉が飛び出るほど高価なものではありません。
ところが、“ある生産者のあるワイン”となると話が違ってきます。

それは、シャトー・ド・ボーカステル“オマージュ・ア・ジャック・ペラン” です


Chateau de Beaucastel Chateauneuf-du-Pape Hommage a Jacques Perrin 1990

シャトー・ド・ボーカステルは、シャトーヌフ・デュ・パプの中で成功している生産者の筆頭といって間違いないでしょう。
ボーカステルを運営するのはペラン家で、現在の成功をもたらしたのはジャン・ピエールとフランソワのペラン兄弟です。

ペラン兄弟が、1978年に亡くなった彼らの父 ジャック の名をつけて1989年に4,800本だけ瓶詰めしたワインこそ、“オマージュ・ア・ジャック・ペラン” です。



ボーカステルのシャトーヌフ・デュ・パプはAOCで認可されている13種のブドウをすべて使って仕込む ことで知られていますが(厳密には、グルナッシュは黒と白のブドウを使うので14種)。

彼らの通常のシャトーヌフ・デュ・パプはグルナッシュとムールヴェドルを30%ずつ使用し、残りの品種を少量すつブレンドしていきますが、オマージュ・ア・ジャック・ペランに関しては、特別によく出来たムールヴェドルを主体で、少量のグルナッシュ、シラー、クーノワーズをブレンドします。よって、このグランド・キュヴェは、素晴らしい年にしか仕込まれません。

ムールヴェドルの特徴は、豊富なタンニン分と色素の濃さ、芳香、適度な酸味。

よって、今回飲んだオマージュ・ア・ジャック・ペラン1990年も色が非常に濃く黒みがかり、比べて飲んだ通常のシャトーヌフ・デュ・パプ1989年よりも若々しい外観をしていました。

ボディに厚みがあり、複雑味、旨味がありますが、少々の野暮ったさ、重さを感じました。ムールヴェドルらしい重たさです。まだまだ熟成の途中にあり、これから徐々に花開いてくるのでしょう。20年の時を経て、エチケットの状態はボロボロでしたが、中のワインは実にタフで逞しい!
これは完全に長期熟成型のワインです。
彼らによると、「定年まで保存しておくべきワイン」 とか(笑)




Chateau de Beaucastel Chateauneuf-du-Pape 1989

1989年のシャトーヌフ・デュ・パプとオーマジュ1990年の飲み比べをしました。
こちらは色が淡く、透明感があります。果実味が甘く軽やかで、うまみたっぷり。ピノ・ノワール的なデリケートさがあり、今飲むなら確実にこちらがおいしくいただけます。

同じ造り手のシャトーヌフ・デュ・パプでありながら、オマージュ・ア・ジャック・ペランとはスタイルがまったく違い、飲んだ印象も違うのは面白いですね。これも贅沢な飲み比べでした



白ワイン好きとしては、ルーサンヌ主体+グルナッシュ・ブランで仕込む白ワイン Chateau de Beaucastel Chateauneuf-du-Pape Blanc樹齢の高いルーサンヌ100%で仕込む Chateau de Beaucastel Chateauneuf-du-Pape Blanc Vieille Vigne (1986年より生産)も飲みたいですし、幻の “インポッシブル・ドゥ・ボーカステル” (ルーサンヌの甘口、非売品)もいつか現地で!と願っています(笑)


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