ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

サヴァティアノ@ギリシャの白ワイン

2012-05-08 15:33:38 | ワイン&酒
先日、友人宅で集まった際に、ギリシャの古代品種“サヴァティアノ”の白ワインを飲みました。


Savatiano  Domaine Papagianakos (ギリシャ、アッティカ)

エチケットを見て、フランス?イタリア?かと思ったのですが、意外にもギリシャ。
首都アテネ北部のアッティカにあるドメーヌ・パパヤナコスのシングルエステートワインで、ヴィンテージ表記はありません。

アッティカ中央ギリシャに位置するワイン産地です。
中央ギリシャ地方はワイン生産量ではギリシャのトップで、およそ1/3を占めています。また、この地域はワインづくりの伝統が非常に古くからあります(神話での記述、古代遺跡の発見など)

サヴァティアノアッティカで最も古いブドウ品種のひとつ で、ギリシャ神話によると、ワイン神のディオニソスがアテネ市民にブドウ栽培を教えたのが、このサヴァティアノ種ではないか、といわれています。
また、サヴァティアノは中央ギリシャで最も多く栽培されている品種で、松脂を加えた独特の風味のワイン “レッツィーナ” もサヴァティアノ種からつくられています。

なお、アッティカでは、サヴァティアノの他、Malagousia(マルグシア)、Rhoditis(ロディティス)などの白ブドウが栽培されており、白の比率は80%になります。
赤ワイン用のブドウは、古代からの品種のAgiorgitiko(アギオルギティコ)や、国際品種のメルロ、カベルネ・ソーヴィニヨンなどが栽培されています。

サヴァティアノは 酸とアルコールのバランスの取れた上級辛口ワイン になりますが、ロディティスとブレンドした上質ワインも生産されています。



さて、このワインを飲んでみると、酸がしっかりしており、ボディは軽めでスッキリ。アルコール度数も12%とライト。
白身の刺身や寿司、シーフード料理によく合うと思います。レモンを絞って食べるような料理にも、このワインがレモン代わりになってオススメです。
サービス温度は12℃が適温ということですが、これからの気温の高い季節には、キリリと冷やすとより爽やかに飲めますね。

紀元前2000年頃からという、古いワインづくりの歴史のあるギリシャでは、独特のブドウ品種のワインが他にもありますので、気になるものに出合ったら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか


(輸入元:有限会社ノスティミア)


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