ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

フランス菓子「ペルティエ」のフィリップ来日

2009-02-14 09:48:27 | 甘いもん
フランス菓子の「ペルティエ」については何度も取り上げていますが
2009/1/22, 1/23)(その他にも多数あります)

その味覚ディレクターのフィリップ・コンティシーニ(Philippe Conticini)には一度も会ったことがなく、HPに出ているプロフィールを見るだけだったのですが・・・・
(1963年 パリ生まれ、1985年 パリ「ペルティエ」にてルシアン・ペルティエに師事、2001年 ペルティエの味覚ディレクターに就任)

今回の「東京グルメサッミト」で、初めてお目にかかることができました。



スウィーツのミニステージに登場したフィリップ・コンティシーニ氏は、なんとも見事な体格の持ち主!
私は即座にブルゴーニュの醸造家ドミニク・ローランを思い出しました

ドミニク・ローラン氏は以前に紹介しましたが、コンティシーニ氏といい勝負のナイスバディです。

しかも、ドミニク・ローラン氏もパティシェ出身

仕事中の試食、作った後の試食、研究のための試食etc...が多かったのかもしれませんね(それだけお菓子作りに熱心といえるでしょう)



さてさて、話を「ペルティエ」に戻すと・・・・
今回、コンティシーニ氏は「和」の食材を使ったフランス菓子作りに挑戦し、彼オリジナルの味とテクニックを披露してくれました。

まず、彼がお菓子を作る際には、
それが口の中に入った時にどういう構成になるのか?という“味の構成”を考える、と言います。

今回は2種類のお菓子を作ってくれました。



1.和の素材を使ったタルト2つ

ひとつめのタルトは、あんクリーム(あんこ+シロップ+オレンジの皮)を底に絞り入れ、
その上にスパイスを効かせたフルーツミックス(さいの目にカットしたリンゴ+オレンジ+グレープフルーツの汁を加えたコンポート)を載せ、
フランスのヴァランセという山羊チーズと生クリームを合わせたクレームシャンティをドーム状に塗ります。

飾りのため、また、食感も加わるので、フレッシュなココナッツパウダーを散らし、黒豆を載せます。




ふたつめのタルトはフィリングは同じですが、飾りはオーブンでローストしてキャラメリゼしたココナッツパウダーを散らし、抹茶を茶漉しでふりかけ、黒豆を載せます

横にいるのは、「マイスター・ユーハイム」ベルント・ジーフェルト氏。
ジーフェルト氏はもう毎度お馴染みですが、その彼が今回はコンティシーニ氏の助手を務めるだなんて、なんとも贅沢な競演ですよね?




奥がひとつめのタルト、手前が抹茶を振りかけたふたつめのタルト。
作業が手早く、さすが




こちらが試食で出されたタルト
あんこが入っているとは思えないほど、チーズクリームとうまく溶け合っていました。
あんこ好きとしては、もっとあんこたっぷりでもウエルカムです(笑)


2.新しいお菓子・・・名前は?

ゼラチン+日本酒+スパイスに小豆+黒豆+穂シソを加えたジュレをカードルで冷やし固めたもの(1段目)

マティーニとオレンジ果汁にゼラチンを加え、ミキサーで泡立てたもの(エポンジュ)をカードルに入れて冷やし固めたもの(2段目)

ゼラチンをミネラルウォーターで溶かし、レモン果汁、シナモン、バニラ、シトロネル、アールグレイ等を入れて固め、それをミキサーにかけて泡にした上層のみ(ニュアージュ、雲の意味)を冷やし固めたもの(3段目)

以上の3段を重ね、以下の飾りを添えます。
(複雑な行程なので、どちらも100%正確ではないことをご了承ください)

◎銀杏にオリーブオイルをたらしたもの
◎マロンぺースト+バター+ジンジャーをマロン型にしてアメがけ
◎アマレラ(ダークチェリー+レモン汁)+フルール・ド・セル
◎クレーム・ド・マロン(生クリーム+マロンペースト+アルマニャック)+黒ゴマ



「サッと切れ、口の中に入れると、爆弾のように味覚が弾けます!」
とコンティシーニ氏。




試食は、こんなふうに出されました。
一番上の段の白いニュアージュは口の中でスーッと雪のように溶け、それぞれの段が異なる食感と味だったのがユニークだと思いました。

ごちそうさまでした!


コメント
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