写真①:笑顔の恵比須と大黒天のバックにめでたく富士や鶴、蔵も描かれた「芹桂」の「引札」
=福津市津屋崎4丁目の「津屋崎千軒民俗館『藍の家』」で、9月10日撮影
〈津屋崎千軒〉の賑わいを伝える「引札展」開催中
9月30日まで「津屋崎千軒民俗館『藍の家』」で
福津市津屋崎4丁目の「津屋崎千軒民俗館『藍の家』」で、9月30日まで「引札展」(入場無料)が開かれています。私も所属するまちづくりボランティア団体・「津屋崎千軒 海とまちなみの会」会員の「藍の家保存会」が、明治から大正にかけて〈津屋崎千軒〉と称されて賑わった津屋崎の商店が、お得意様に配った七福神や鶴、美人画入りの鮮やかな色彩のポスター・「引札」を知ってほしいと、市内のコレクター宅に保存されていた呉服商や廻船問屋などの「引札」約20点を1階座敷に掲示。
このうち、旧「新町」(現津屋崎4-11-24)で営業していた酒類販売店の「芹桂(せりけい)」の「引札」は商売繁盛の恵比須と財福の神・大黒天が笑顔でそろい、バックに富士、鶴、蔵が描かれ、めでたい構図になっています=写真①=。「芹桂」は、初代芹野太三郎氏が明治43年(1910年)に開業、近くの「豊村酒造」や八女方面から仕入れた清酒を販売していたという。
『藍の家』1階座敷には、「藍の家保存会」副代表で「海とまちなみの会」会員でもある大賀康子さんらが、同会員で大正13年(1924年)生まれの最長老ボランティアガイドとして活躍されていた同市津屋崎1丁目の津崎米夫(よねお)さん(2016年に92歳で他界)の記憶をもとに平成20年(2008年)に作製した「津屋崎千軒昭和初期の町並み地図」(カラー版は「海とまちなみの会」の観光ガイド拠点事務所・「貝寄せ館」に掲示=写真②=)も展示されており、「芹桂」の場所も分かります。
写真②:「津屋崎千軒昭和初期の町並み地図」に記載の「芹桂」(中央)
=福津市津屋崎3丁目の「貝寄せ館」で、11日撮影