とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「夜叉ヶ池伝説マラニック」に出発

2012-07-21 06:45:27 | マラソン
これから、岐阜県の神戸町で行なわれる「夜叉ヶ池伝説マラニック」に行く予定だ。

「夜叉ヶ池伝説」とは、こんな話である。

その昔、美濃の国神戸(現在の安八郡神戸町)に郡司安八太夫という長者(石原伝兵衛氏の祖先)がいて、たくさんの田んぼをもっていた。ある年、大変な日照りがつづき、安八太夫をはじめ多くの村人たちは途方に暮れていた。信心のあつい太夫はこれを救おうと毎日お宮にお参りして願いをかけていたところ、ある日かわききった田んぼで小さなへびに出あった。太夫はこのへびにむかって、「お前が雨を降らせてくれたなら、どんな願いもかなえよう」と一人ごとを言って家へ帰った。

太夫が家に帰ると、不思議に待ちに待った雨が降りだした。雨は、一日中降りつづき、田んぼにたっぷりと水がたまり、農作物はみんな生き返った。村人たちは小おどりして喜びあった。その喜びも束の間、雨の翌日へびは山伏姿になって現れ、太夫の三人娘のうち中の娘を嫁にとつれて、揖斐川をのぼっていった。泣きながらつけた紅、おしろい、水鏡にうつった不びんな夜叉姫の面影を太夫は忘れることができなかった。その後、安八太夫は、たびたび夜叉ヶ池を尋ね、龍神となった夜叉姫の姿をしのぶのであった。

こうしたことがあってから、日照りが続くと村人たちは、紅、おしろいを土産に、龍の池、夜叉ヶ池にささげるならわしとなった。


「夜叉ヶ池伝説マラニック」はこの「夜叉ヶ池伝説」に因んで行なわれる。まさに真夏のくそ暑い時期に行なわれる、超過酷な大会である。コースは、神戸町から夜叉姫の姿を偲ぶ夜叉ヶ池までの往復135キロだ。2ステージとなり、1日目は45キロ。2日目は、標高1,099 mの山頂付近に位置する夜叉ヶ池を往復して神戸町まで戻る90キロである。

今回初めて参加するので、どんな暑さが待っているかと思うと恐ろしいくらいだ。幸い、今の所土曜日が曇り時々雨、日曜日が曇りとなっており、いくぶん涼しいかもしれない。龍神となった夜叉姫に雨乞いをしたい気分である。