とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2020小笠山トレッキング

2020-04-20 21:56:26 | 山登り
小笠山を知りつくしているKさんからのお誘いで、小笠山をゆっくり歩いたり走ったりして小笠山の自然を堪能してきた。過去にも何度かトレランで走っている小笠山だが、今までは景色や自然を楽しむ余裕はなくただ通り過ぎた感が多かったが、今回はKさんがガイドしてくれたので新しい発見が数多くあった。

まずは、エコパスタジアムの駐車場に集合する。参加者は全部で5人。昨今の情勢では、このくらいが限度だろう。互いの距離を取りながらエコパスタジアムの外周を回り、山の中に入っていく。

スタートして1時間ほどで、三ツ峰216mに到着する。展望は全くない山頂だが、三角点に足タッチ。




小笠山の登山道は、痩せ尾根が延々と続く。片側は、切り立った断崖でひとたび足を滑らせたら命の保証はない。低山とはいえ、侮れない山だ。


前半は、Kさんの説明を聞きながらゆっくり歩いていく。


木々の隙間から掛川市内の街並みの先に、雪を被った富士山が良く見えた。


さらに10分ほど進むと展望広場に出る。


展望広場からは、南アルプスの光岳、聖岳、赤石岳も見える。


掛川市内の先には、先日登った粟ヶ岳も見える。


谷と谷の間には、スリル満点の橋が架かり、谷底を眺めることが出来る。


痩せ尾根を何度もアップダウンを繰り返し、六枚屏風を目指す。


六枚屏風の看板のところから、急勾配の登山道を、ロープを頼りに降りていくと、大きな岩と岩の割れ目が見えてきた。六枚屏風とは、砂利含みの山が雨水などによって浸食されたチムニー(柱状に走る岩壁でかつ、身体を入れられるほどの割れ目のこと)状の沢のことだ。


六枚屏風の間には、人ひとりがやっと通れるくらいの道ができており、まるで異世界だ。適当なところまで行って引き返すつもりだったが、通り抜けもできるという話だったので、ひんやりして水が流れている岩の裂け目をぬって奥を目指す。


光が射しているところもあり、洞窟というわけではない。ただ、30センチくらいしかない部分もあり、本当に通り抜けできるのか不安になったが、ボルダリングの要領で、狭い隙間から体を持ち上げ、何とか通り抜ける。


後続のメンバーが抜け出てきたところが出口だ。


出口を出たところで、目の前に犬がいてビックリ。なんと犬を連れた家族連れが反対方向から降りてきて六枚屏風を通り抜けるらしい。まさかこんなところで人に合うとは思わなかった。犬は、六枚屏風を見て怖気づいたのかしばらく我々の後を追って引き返そうとしていたが、飼い主に呼ばれてビクビクしながら中に入っていった。


さて、我々は沢沿いの道なき道を進んで行く。本当に行けるのだろうか心配になってきたが、所々に赤テープが吊るされていたので、誰かが道案内の印をつけてくれたと分かり、赤テープを頼りに進む。


最後は、急斜面をよじ登っていく。




ここまでくれば、ちゃんとした登山道に合流する。先に着いたGさんは、余裕だ。


登山道に出て、数分で小笠山山頂264mに到着する。ワイルドな六枚屏風を通り抜けしたら、こんなにもあっけなく小笠山山頂に着くとは思わなかった。


小笠山から少し歩くと小笠山砦に出る。小笠山砦は、徳川家康が高天神城を包囲するために築いた「付け城」の1つだ。


日当たりがいい小笠山神社で1時間以上のんびり昼食休憩をして、法多山を目指す。途中の登山道では、小笠山で8本ほどしか咲いていないというヒカゲツツジを見つける。淡黄緑色の花なので、新緑の中では、目を凝らしていないと見逃してしまいそうな花だ。


山から下り、集落を抜けて法多山の境内に入る。


法多山にきたからには、やはり厄除け団子が有名だ。お土産を買ってその場でも一口分食べていく。


法多山を出て2キロほど進めば、エコパスタジアムの駐車場だ。そのまま解散で、どこにも寄らず帰路に着いた。何といっても、今回のハイライトは、六枚屏風の通り抜けにつきる。低山ながら、神秘的なチムニーを擁する小笠山の魅力を再発見することが出来て良かった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図&コースタイム